映画賞レース開幕!「第40回山路ふみ子映画賞」は李相日監督の「怒り」女優賞との2冠
2016年10月17日 12:00
[映画.com ニュース]2016年の映画賞の先陣を切る「第40回山路ふみ子映画賞」の各賞が、10月17日までに決まった。作品賞に当たる山路ふみ子映画賞は、李相日監督が吉田修一氏のベストセラー小説を自ら脚色した重層的なミステリー大作「怒り」。李監督は同じ吉田氏の小説が原作の「悪人」(2010)に続く2度目の受賞。同女優賞は、同作で鮮烈なインパクトを残した宮崎あおいに輝き2冠となった。
同新人女優賞は、ヒロインを務めた「ネコなんかよんでもこない。」と「ちはやふる 上の句」「ちはやふる 下の句」で抜群の存在感を放った松岡茉優が受賞。同文化賞は、興収200億円も視野に入る興行的な成功により、アニメーション映画の新たな可能性を切り開いた新海誠監督の「君の名は」が選ばれた。
同福祉賞には、電気も水道もない山で生涯を添い遂げようと決めた夫婦の25年を追った山口放送制作のドキュメンタリー「ふたりの桃源郷」に決定。同功労賞は、長年、日本を代表する監督と組んで映像表現を追求し続け、今年も「モヒカン故郷に帰る」、「クリーピー 偽りの隣人」などを手掛けた撮影監督の芦澤明子さんが射止めた。
また、主催する「山路ふみ子文化財団」への貢献を称え、女優の高橋惠子に財団特別賞が贈られることも決まった。贈呈式は11月25日、東京・新橋のヤクルトホールで開催される。