第28回東京国際映画祭はブラジル映画「ニーゼ」に栄冠!
2015年10月31日 17:56

[映画.com ニュース] 第28回東京国際映画祭の授賞式が10月31日、メイン会場となった東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。最高賞となる東京グランプリには、最優秀女優賞も受賞したブラジル映画「ニーゼ」が輝いた。ホベルト・ベリネール監督は、「13年間をこの映画に捧げてきた。妻や子どもたちとの時間を削ってまで、捧げてきたんだ」とトロフィーを掲げ、喜びを爆発させた。なお、コンペティション部門に選出されていた日本の3作品(「FOUJITA」「残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―」「さようなら」は無冠に終わった。
東京グランプリを戴冠した「ニーゼ」は実話をもとにしており、ショック療法を用いずユングの理論を実践する改革案を導入した女性精神科医の苦闘を描いたドラマ。ベリネール監督は、「主人公は非常に重要な人物で、大きな革命家。私の責任として、彼女のことを世界に紹介したいと思ったんだ」と製作にかけた思いを明かした。審査委員長を務めたブライアン・シンガー監督は、「グランプリは満場一致で決まったが、個人の意見として、かつて身体障害者のお子さんたちのバスドライバーをしていた経験があるので、私の心を打つ時間だった」と語り、ベリネール監督を称えた。
同映画祭の椎名保ディレクター・ジェネラルは、「この映画祭の第1回は1985年。ちょうど30年前にオープニングで上映したのが『乱』だった。その作品を4Kデジタル復元版としてJapan Classics」部門で上映することができた。さらに来年以降も盛り上げていきたい」と意欲。さらに、若手監督ら400人を集めてジョン・ウー監督のマスタークラスを開催したことに触れ、「今後も若い才能にいろんな経験を提供する場を用意していきたい」。最後に、「東京五輪が開催される2020年まであと5年。東京に対する期待も高まっていると思う。映画を通して文化を育んでいくことを続けていきたい」と誓った。
なお、22日から10日間の累計動員は44万9171人(劇場:6万3738人、TIFFCOMおよび共催企画:23万9561人人、レッドカーペット・アリーナイベント:14万5872人)と発表された。
▼東京グランプリ:「ニーゼ」
▼審査員特別賞:「スリー・オブ・アス」
▼最優秀監督賞:ムスタファ・カラ監督(「カランダールの雪」)
▼最優秀女優賞:グロリア・ピレス(「ニーゼ」)
▼最優秀男優賞:ローラン・モラー/ルイス・ホフマン(「地雷と少年兵」)
▼最優秀芸術貢献賞:「家族の映画」
▼WOWOW賞:「カランダールの雪」
▼観客賞:「神様の思し召し」
▼作品賞:「ケンとカズ」
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