「ピース オブ ケイク」公開控える田口トモロヲ監督、映画は「前向きな現実逃避」
2015年9月3日 20:30

[映画.com ニュース] 人気恋愛コミックを映画化した「ピース オブ ケイク」で3度目のメガホンをとった俳優・田口トモロヲが、CS映画専門チャンネル「ムービープラス」で放送中のオリジナル番組「この映画が観たい」に出演し、人生に深く刻まれた5本の映画を紹介。うち4本は1970年代前後に製作された作品で、多感な10代の頃に、映画から多大な影響を受けたことがうかがえる。
「転校が多くて、学校になじめなかった。サボりがちになって(笑)、自然と映画館に足を運ぶようになった」と青春時代を振り返る田口監督。最初は単なるヒマつぶしのはずだった映画館が「さまざまな生き方を教えてくれる場所になった」といい、「映画は前向きな現実逃避だった」と語る。
そんな田口少年に、強烈なパンチを浴びせたのが故ロバート・アルトマン監督の傑作「M★A★S★H マッシュ」(1970)。戦争の狂気を風刺したブラックコメディで「シニカルという言葉や、ナンセンスという概念を初めて教えてくれた作品。悲惨な戦争を笑い飛ばして、生き残ろうとする人間の底力に、中学生だった僕は圧倒された」。異端の西部劇「ワイルドバンチ」(69)からは、「男の美学と反骨精神を教わった」という。どちらもアメリカン・ニューシネマの傑作として知られ、「やがてパンクシーンに身を投じる自分の前奏になった」と強い思い入れを示す。
一方、甘酸っぱい青春映画としてお気に入りなのが「冒険者たち」(67)と「あの頃ペニー・レインと」(2000)。それぞれ「友情、冒険、恋愛の三拍子そろった世界観。同時に青春はいつか終わるという無常観や、挫折がロマンティックに描かれている」「ロック映画の金字塔。ロックが産業化するなか、目的は音楽か成功か? 戦いながら迷走する普遍的なテーマがある」と独自の目線で見どころを語っている。
また、唯一の日本映画である「夏の妹」(72)は、故大島渚監督がATGに残した最後の作品として知られ、「返還前の沖縄を舞台に、メロドラマの形態を借りて、人間を徘徊させる不思議な映画。何をやっても、どんな意見を発表してもいいんだという自由を教えてもらった」。また、佐藤慶、小松方正、殿山泰司、戸浦六宏ら本作にも出演する大島組の常連俳優のファンだといい、「力がある怪獣顔にあこがれますね。僕にとっては、怪獣映画ベストワンです」とキャストが与えるインパクトを力説した。
番組では主演を務めた「鉄男」(89)での塚本晋也監督の出会いや、「アイデン&ティティ」「色即ぜねれいしょん」に続く監督作「ピース オブ ケイク」(9月5日公開)についても語っている。「この映画が観たい田口トモロヲのオールタイム・ベスト」は、9月4日午後11時15分からムービープラスで初回放送予定。
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