瑛太「まほろ」引っさげ台湾・高雄映画祭へ!大森監督、続編は「台湾版も悪くないね」
2014年10月24日 22:10

[映画.com ニュース] 瑛太と松田龍平がダブル主演する大森立嗣監督作「まほろ駅前狂騒曲」が10月24日(現地時間)、台湾で開幕した第14回高雄映画祭のオープニング作品として上映され、現地入りした瑛太と大森監督が会見した。
瑛太は、台湾語で「こんにちは、高雄」、中国語で「私は瑛太です。台湾に来られて嬉しいです」と挨拶。空港の到着ロビーでは約200人のファンから熱烈な歓迎を受けており、「初めて台湾に来て、空港に着いた時から熱狂的で温かい出迎えがあって、とても光栄でした。文化の違う人々と映画で触れ合うことができて俳優として幸せです。またプライベートでも台湾に来たいと思います」と語った。
本作は、映画「まほろ駅前多田便利軒」、続編として製作されたテレビドラマ「まほろ駅前番外地」に続くシリーズ第3弾。さらなる続編の可能性について、「次回はハワイの大富豪が逃がした猫を多田と行天が探しにいく話と、まほろ駅前でふたりがミュージシャンになるという案もありますが、どうなるか僕は知りません(笑)」と瑛太が語ると、大森監督は「台湾版『まほろ』も悪くないね」とリップサービス。すると瑛太も「ラブリバーの話ですか(笑)」と追随し、若者のデートスポットとして人気の高雄市内で一番の大きな川「愛河(ラブリバー)」を続編の候補地に挙げてみせた。
瑛太の役作りに関して話が及ぶと、大森監督は「主人公は30代前半の男性の設定だったが、前作の時はまだ瑛太が28~29 歳だったので、生活に疲れている匂いを出してほしいとリクエストした」という。それを受けた瑛太は、「毎日ラーメンと餃子を食べて、内臓脂肪を増やそうとしていました(笑)。ドラマの時は一番体重が重かったと思います」と応じ、多田との共通点を「仕事に対しての誠実さ」と分析した。
ダブル主演の松田の渡台はかなわなかったが、「『まほろ』を作る前から、瑛太、龍平とは面識がありました。僕が映画を作れるようになって、彼らも日本を代表する俳優になっていて、タイミング良くふたりに主役を任せられました」(大森監督)、「今作ではバディ映画としてふたりで絡むことが今まで以上に多かったので、10年来の付き合いでふたりでいた時間が映画に投影されていたら良いなと思いました」(瑛太)とそれぞれの信頼関係が垣間見えるコメントが寄せられた。
台湾では、瑛太が出演したドラマのほぼ全作品が放送されており、オープニング上映の450席分のチケットは発売開始から10分弱で完売。開幕式でも瑛太と大森監督が登場すると、ファンから大きな歓声が沸き起こり、会場は一気に盛り上がった。セレモニーでは、今年8月1日に高雄市内で起こった大規模なガス爆発事件に対する鎮魂の意と、 2011年東日本大震災の支援に対する感謝の気持ちを込め、瑛太と大森監督が日本代表として陳菊市長に大きなお守りを贈った。
同映画祭は、台湾国内およびアジアを中心とした国外の長編映画、短編映画など100本を超える作品が上映されることで知られている。日本映画にも力を入れており、過去には「恋の罪」(園子温監督)、「そして父になる」(是枝裕和監督)などの話題作も上映されている。今年は、「Directors in Focus」部門で大森立嗣監督作の特集上映が組まれ、「ゲルマニウムの夜」「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」「ぼっちゃん」がラインナップされている。10月24日~11月9日開催。
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