「ヘルドッグス」キャスト一覧 “熊”やリーゼント妻など異色キャラ役は誰?
2022年9月16日 12:00
岡田さんが関東最大のヤクザ組織「東鞘会」に潜入し、のし上がる“闇落ちの元警察官”兼高昭吾を演じ、共演の坂口さんは、死刑囚の息子という境遇ゆえに深い闇を抱え、組織内でも誰も手がつけられない“制御不能のサイコボーイ”室岡秀喜を体現。松岡茉優さんは“令和版極道の女”吉佐恵美裏、MIYAVIさんが「東鞘会」七代目会長の“インテリヤクザ”十朱義孝、北村一輝さんが“漢気ヤクザ”土岐勉、大竹しのぶさんが“復讐のマッサージ師”衣笠典子が扮しています。
本作のポイントは、主要キャラクターだけでなく、脇を固める登場人物たちも“キャラが立ちまくっている”というもの。美声を響かせるヤクザの幹部、ド迫力のリーゼント妻、拷問場を管理する謎の男、恐すぎる女殺し屋などなど、濃さマシマシのメンツが集結しています。
本記事では、主要キャラクターの概要をはじめ、異色キャラクターの詳細、演じられた方々の“意外な経歴”を紹介していきます。
・通称“レスラー熊沢”。土岐勉と肩を並べる「東鞘会三羽烏」のひとり。東鞘会の若きトップ・十朱義孝の秘書でもある。趣味はオペラ。高い戦闘能力と、誰もが聴き惚れてしまう歌唱力を持つ。
演じているのは、吉原光夫さん。1999年に劇団四季附属研究所に入所。「ジーザス・クライスト=スーパースター」(ユダ役)、「ライオンキング」(シンバ役、ムファサ役)「美女と野獣」(ガストン役)などに出演し、07年に劇団四季を退団。09年には、元劇団四季のメンバーと共に「Artist Company 響人(ひびきびと)」を立ち上げ。11年には、帝国劇場開場100周年記念公演「レ・ミゼラブル」にて、日本公演の歴代最年少となる32歳で主演ジャン・バルジャン役を演じています。
20年には、NHK連続テレビ小説「エール」に岩城新平役としてレギュラー出演。大友啓史監督作「ミュージアム」に参加し、そのほか細田守監督作「未来のミライ」ではゆっこ/謎の男の声優を担当。「燃えよ剣」では、伊東甲子太郎役を演じています。
・「東鞘会三羽烏」のひとりでもある武闘派幹部。抗争で鼻を噛みちぎられて以来、鮫のノーズガードを着用している。マッサージ師・衣笠典子にとっては“息子の仇”である。
演じているのは、大場泰正さん。93年、早稲田大学在学中に文学座附属演劇研究所入所。97年には、NHK連続テレビ小説「甘辛しゃん」ヒロインの相手役に抜てきされました。98年には、座員となり、文学座作品に多数出演(20年3月に文学座を退団)。
近年の原田監督作品の常連でもあり、「日本のいちばん長い日」では井田正孝陸軍中佐役、「関ヶ原」では大谷刑部役、「検察側の罪人」では前川直之役、「燃えよ剣」では七里研之助役を演じています。
・土岐の部下であり、東鞘会三次団体・三神組のボス。アジアで暗躍する“殺し屋集団ヘル・ドッグス”の監査役。インテリではあるが“チキン”な一面も。
演じているのは、お笑いコンビ「はんにゃ」の金田哲さん。映画では「フレフレ少女」「私の優しくない先輩」「風俗行ったら人生変わったwww」「エキストランド」「凜 りん」に出演。「燃えよ剣」では、藤堂平助役を演じています。
・圧巻のリーゼントを持つクセ強めの熊沢の妻。SMバーも経営するやり手でもある。
演じているのは、赤間麻里子さん。ダンスを学ぶため、ニューヨーク、ロンドン、パリを巡り、帰国後は、仲代達矢さんが主宰する俳優養成所「無名塾」に入塾(89~98年在籍)。映画初出演となったのは、原田監督作「わが母の記」(主人公の妻・伊上美津役)。原田監督作品の常連俳優でもあり、「RETURN」「駆込み女と駆出し男」「日本のいちばん長い日」「検察側の罪人」に参加しています。
・東鞘会の拷問場所の管理人を務めている男。多彩な武器をコレクションしている。片足が不自由。拷問場所には、学生服がかけられており「美少女がいてね 大枚はたいて買っちゃった」と意味深な発言をしている。
演じているのは、村上淳さん。高校生の時にモデルとして活動を始め、男性ファッション誌「MEN'S NON-NO」などで活躍。その後俳優に転向し、93年の「ぷるぷる 天使的休日」で映画初出演。「ナビィの恋」「新・仁義なき戦い。」「不貞の季節」の3作品で第22回ヨコハマ映画祭の助演男優賞を受賞しています。息子は、俳優の村上虹郎さん。「2つ目の窓」では親子共演を果たし、近作には「島守の塔」「沈黙のパレード」「あちらにいる鬼」などがあります。
・三神の部下。体はデカいが、気は小さい。新宿で交番を眺める兼高をたまたま見かける。この“目撃”が、のちに大きな波紋を呼び寄せる。
演じているのは、吉田壮辰さん。Twitterのプロフィールには「少し大きめ182cm135kg」と記載。2020年12月、脚本家・演出家の鳥皮ささみさん(映画監督作「GEEK BEEF BEAT」)に誘われたことで、劇団「なかないで、毒きのこちゃん」に加入。「カムカムミニキーナ」「桃尻犬」「くによし組」などの舞台にも出演しています。
・最恐の女殺し屋。東鞘会に仕向けられた近接戦のスペシャリスト。ホステスに紛れ込み、十朱暗殺を目論むのだが……。
演じているのは、中島亜梨沙さん。元宝塚歌劇団月組・星組の娘役スターとして活躍(宝塚歌劇団時代の芸名は羽桜しずく)。特技は、日本舞踊、ダンス、殺陣、英語。映画では「永い言い訳」「サクラダリセット」「覆面系ノイズ」「いのちの停車場」「夏への扉 キミのいる未来へ」に出演し、ドラマは「元彼の遺言状」(清宮加奈子役)、「ドクターホワイト」(綾花役)、「アバランチ」(夏川洋子役)、「仮面ライダーセイバー」(尾上晴香役)などに参加しています。
・警視庁の裏捜査エース。ある目的のために、ダークサイドに堕ちた出月梧郎を利用し、“兼高昭吾”として東鞘会に送り込む。趣味はオーケストラ鑑賞。早口が特徴。
演じているのは、酒向芳さん。オンシアター自由劇場の出身で、舞台俳優としてキャリアを積みました。同劇団をはじめ、東京シェイクスピアカンパニーや二兎社などの公演に参加しています。NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」「花子とアン」「まれ」「ひよっこ」「半分、青い。」に出演し、「検察側の罪人」のキーパーソン・松倉重生役の“怪演”で脚光を浴びました。「燃えよ剣」では、外島機兵衛役。「沈黙のパレード」「“それ”がいる森」「ラーゲリより愛を込めて」にも参加しています。
・日本最大の神戸華岡組の幹部で、東鞘会の熊沢とは兄弟分。十朱に華岡組のスパイを託されるが、腹の中では……。
演じているのは、田中美央さん。劇団俳優座研究所を経て劇団俳優座に在籍(2022年2月に退団)。舞台のほか映画、ドラマ、声優やナレーターとして多方面で活動しています。原田監督作では「日本のいちばん長い日」(荒尾興功役)、「関ヶ原」(可児才蔵役)「検察側の罪人」(小池孝昭役)に参加。「ドクター・ストレンジ」のウォン役で知られるベネディクト・ウォンの吹き替え声優としても活躍しています。
・東鞘会メンバーも気を許す、筋の通ったクラブのママ。クラブは、東鞘会の裏接待などで利用されている。
演じているのは、杏子さん。84年「暗闇でダンス」で、ロックバンド「BARBEE BOYS」としてデビュー。86年にリリースしたアルバム「3rd.BREAK」でブレイクし、TMネットワーク、レベッカとともに“J-ROCK”の一時代を築きました。92年1月24日の渋谷公会堂公演を最後に「BARBEE BOYS」での活動を終え、ソロに転向。18年の「The Covers Fes 2018」の出演をきっかけとした「BARBEE BOYS」再始動を経て、22年8月に“ソロデビュー30周年イヤー”を迎えました。映画では「海猿」「グッド・ストライプス」にも出演しています。
・室岡の施設時代の幼馴染。室岡同様、死刑囚の子ども。
演じているのは、木竜麻生さん。中学2年生の時に原宿でスカウトされ、10年にTVCMでタレントデビュー。大学進学で上京し、就職活動を期に役者の道を志し、14年公開の「まほろ駅前狂騒曲」で映画初出演を果たしました。瀬々敬久監督作「菊とギロチン」で映画初主演を果たし、「鈴木家の嘘」ではヒロイン役に抜てき。同2作が第31回東京国際映画祭に出品され、輝きを放った若手キャストを選出する「東京ジェムストーン賞」を受賞。近作では「とんび」「わたし達はおとな」「ぜんぶ、ボクのせい」などに出演しています。
・象牙ビジネスで十朱と提携する中国系のマフィア。
演じているのは、小柳アヤカさん。2009年「MISS UNIVERSE JAPAN」ファイナリストに選出され、モデルとして活躍中(ANA 「avatar-in」 広告、日産TVCM「BATTERY CHALLENGE」篇、NIKE SPORTSWEAR「NIKE AERO TECHLOFT」、UNIQLO TV-CM「LifeWear・ニット」篇など)。
・典子のマッサージサロンの常連客。登場シーンはわずかだが、実は「兼高と前世に因縁があった」という設定がある。
演じているのは、尾上右近さん。幼少の頃、名優と謳われた曽祖父・六代目尾上菊五郎さんの「春興鏡獅子」を映像で見て憧れ、役者を志し、00年から04年までの子役期間を経て、05年から七代目尾上菊五郎さんのもとで役者としての修行を積み、二代目尾上右近を襲名。舞踊で注目を集め、立役・女方それぞれで活躍。17年10月以降、スーパー歌舞伎II「ワンピース」で、公演中に怪我を負った市川猿之助さんに代わって、主役のルフィを含む3役を演じて注目を集めました。「燃えよ剣」では松平容保役を演じ、第45回日本アカデミー新人俳優賞を受賞しています。
「ヘルドッグス」初見の際は、岡田さん&坂口さんによる“相性98%コンビ”の活躍に熱視線を送るはず。そして、2回目、3回目、4回目……リピート鑑賞の際は、個性派俳優たちが演じたサブキャラたちにも、ぜひ注目してみてください。必ず“推しキャラ”が見つかるはず。主要キャラに負けず劣らずの“クレイジーでイカした奴ら”ばかりなんです!
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