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テオ・アンゲロプロス監督の遺作「エレニの帰郷」日本公開決定!東映・岡田社長が英断

2013年9月18日 05:00

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東映配給で日本公開が決まった「エレニの帰郷」
東映配給で日本公開が決まった「エレニの帰郷」

[映画.com ニュース] 「永遠と一日」「旅芸人の記録」などで知られる、ギリシャの巨匠テオ・アンゲロプロス監督の遺作「エレニの帰郷」が、2014年1月に東映配給で日本公開されることが決まった。ギリシャ、ドイツ、カナダ、ロシアの合作として08年に製作され、09年には第59回ベルリン国際映画祭で上映された今作。日本公開の目処が立たないまま4年が経過したが、アンゲロプロス監督を激賞する同社・岡田裕介社長の英断により、追悼の意を込めての公開となる。

アンゲロプロス監督は、ギリシャ現代史を描いた大作「アレクサンダー大王」(80)でベネチア国際映画祭金獅子賞、詩人と難民の子どもの交流を描いた「永遠と一日」(98)でカンヌ映画祭パルムドールを受賞。20世紀を題材にした3部作の完結編を撮影中の昨年1月24日(現地時間)、アテネ近くのピレウスで道路横断中にバイクにぶつかり病院に搬送されたが、76歳で息を引き取った。「エレニの帰郷」は、05年に日本公開された「エレニの旅」に続く3部作の2作目。“母が愛した人”と“母を思い続けた人”をめぐる、半世紀に及ぶ壮大な愛の叙事詩だ。

岡田社長は、黒澤明監督、デビッド・リーン監督とともに、アンゲロプロス監督を“20世紀を代表する三大映画監督”に挙げている。その魅力についても、「映像作家としての卓越した才能、そしてCGを一切使用しない、我々を圧倒する映像の強さに尽きます」と説明。だからこそ、「一映画人として、幻の名作を何としても日本で公開すべきだという強い思いに駆られ、フランス映画社の協力のもと、東映で配給することになりました」と話している。

東映の海外配給作品は、「ハーバー・クライシス 湾岸危機 Black & White Episode 1」(12)や「ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀」(13)などがあるが、その中でも今作は異例といえる。同社では今後、エンタテインメント作品に限らず、今作のような芸術作品までバラエティに富んだラインナップを目指していくという。なお、今作は第26回東京国際映画祭に特別招待作品として出品され、10月21日に上映を予定されている。

エレニの帰郷」は東映配給で、2014年1月に全国で公開。

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