堤真一、橋下府知事のエキストラ出演をやんわり拒否
2010年8月2日 05:01

[映画.com ニュース] 堤真一が主演の映画「プリンセス トヨトミ」の撮影現場が8月1日、大阪府庁で報道陣に初公開された。第141回直木賞候補に名を連ねた万城目学の人気小説の映画化で、大阪府が全面バックアップ。エキストラの累計参加人数1万人を予定する規格外のスケールの作品で、堤をはじめ共演の綾瀬はるか、岡田将生がこのほどクランクインした。
同作は、「豊臣家の末えいが生きていた」「大阪は独立した国家だった」という奇想天外な設定をもとに、東京からやってきた一筋縄ではいかない会計検査官3人と、400年間にわたって“あるもの”を守り続けてきた大阪中の男たちの攻防を描く。この日の撮影が行われた府庁内の大会議室の使用が許諾されたのは、故松田優作さんの遺作「ブラック・レイン」(1989)以来、実に21年ぶり2度目のこと。しかし、堤は「松田さんのファンでもないし、思い入れはまったくありませんね」とどこまでも自然体だ。
同会議室には冷房機器がないため、堤ら3人はもちろん、府庁職員に扮したエキストラ約100人はリハーサル段階から汗だくの状態。カットがかかるたびにジャケットを脱ぐ堤は、「ここ、蒸し風呂や」とおどけた表情をのぞかせた。それでも、“鬼の松平”の異名をもつ厳格な検査院副長という役どころだけに、本番では冷酷な表情で提出必須書類をスラスラと読み上げ、職員たちをパニックに陥れていた。

堤は、「HERO」(07)以来の共演となる綾瀬について「天然です、超天然。大阪城をお寺だと思っていたらしく、指摘したら『あ、神社だ!』と言っていましたから」と暴露し、ニヤリ。一方の綾瀬は、天性の勘で功績をあげ“ミラクル鳥居”と呼ばれる調査官役を「ちょっと抜けているんですが、無意識でやったことがミラクルを起こす。一生懸命なんです。でも、私は天然じゃありませんよ」と説明し、天然ボケについてはあくまでも認めるつもりはない様子だ。
また、橋下徹大阪府知事から「皆さんの熱演で、大阪の都市(まち)の魅力を日本全国に、そして世界中に伝えていただけることを心から期待しています。必要があれば、府庁の幹部を出演させますよ」とコメントが寄せられた。橋下知事自身もエキストラに応募しているそうだが、堤は「エキストラって待ち時間は長いし、大変なんですよ。ですから、来なくて結構です」と多忙な知事を気遣うひと幕も。それでも、「だって面倒くさいでしょう? 来られても気を遣うし、なるべく遠くから見守っていただきたい」と照れ隠しの毒舌を展開し、報道陣の爆笑を誘った。

見学に来ていた原作者の万城目は、「こんなに暑いとは思わなかった。執筆前に職員のふりをして色々と歩き回ったことがあるんですよ」と述懐。ドラマ化された「鹿男あをによし」、映画化された「鴨川ホルモー」と、今作を含む“関西三部作”は全て映像化された。「うまくいきすぎですね。毎度こうやって大阪へ帰る用事ができてうれしいけれど」とニッコリ。次回作は、「違うところ(地域)をと思ったのですが、次は滋賀県です。琵琶湖を舞台に書いています」と語った。
そして、これまで明かされていなかったお好み焼き屋店主で大阪国総理大臣の真田幸一は中井貴一、その妻・竹子は和久井映見が演じることになった。物語のカギを握る男勝りで活発な少女・茶子役は「僕たちのプレイボール」でヒロインに抜擢された沢木ルカ、女の子になりたいという夢をもつ大輔は「しゃべれども しゃべれども」の森永悠希に決定。今後も大阪府民にエキストラ参加を呼びかけ、通天閣や道頓堀などでもロケを敢行予定。さらに、クライマックスシーンでは大阪府警に協力を要請し、周辺の4車線を封鎖して撮影に臨むという。
「プリンセス トヨトミ」は、2011年初夏に全国で公開。
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