松ケンが崔監督に母性を感じた「カムイ外伝」など、松竹ラインナップ発表
2009年1月15日 12:00
[映画.com ニュース] 1月14日、東京・銀座の時事通信ホールにて松竹のラインナップ発表会が行われ、2009年から2010年にかけて公開される17作品(邦画14本、洋画3本)が発表された。
発表されたラインナップには「ハチ公物語」をリチャード・ギア主演でハリウッドリメイクした「HACHI/約束の犬」(ラッセ・ハルストレム監督。8月8日公開)、「CASSHERN」の紀里谷和明監督5年ぶりの最新作となる「GOEMON」(5月1日公開)、そして「大日本人」で映画監督デビューした松本人志の監督第2作(タイトル未定。秋公開)などの話題作が並んだが、中でも注目を集めたのは、深田恭子のドロンジョ姿が発表されたばかりの「ヤッターマン」(3月7日公開)と、白土三平の人気コミック「カムイ伝」を実写映画化した「カムイ外伝」(9月19日公開)。
「ヤッターマン」は、三池崇史監督がこの日のためだけに編集したという7分間のフッテージ映像が上映され、アニメを忠実に再現したバトルシーンや、深田演じるドロンジョと櫻井翔扮するヤッターマン1号の禁断のキスシーンなどが初公開された。動画インタビューで登場した三池監督は「笑えるだけでなく、意外と泣けます。老若男女、誰にでも楽しんでもらえる映画です」とPR。
一方、「カムイ外伝」は、サプライズゲストとして崔洋一監督と主演の松山ケンイチが登壇したが、崔監督は「製作に3年かかっているが、『カムイ外伝』は私の映画である以上に松山ケンイチの映画です」と主演の松山をベタ褒め。これを受けた松山は、「カムイは大き過ぎる存在で、体力的にも精神的にもきつかったけれど、いちばん支えてくれたのが崔監督で、母性を感じたのは監督が初めてでした」と、強面の崔監督の意外な一面を披露した。また、最後に「他の作品より一段と輝いていると自信を持って言える作品です」と本作にかける熱い思いを語り、監督とガッチリと握手を交わした。
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トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。 イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。 凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
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奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
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