「アラビアのロレンス」の大作曲家モーリス・ジャールが来日
2008年11月13日 12:00
[映画.com ニュース] コロンビア映画85周年と日本支社設立75周年、そして巨匠デビッド・リーン監督の生誕100周年を記念して、第15回大阪ヨーロッパ映画祭(11月21日~24日)で上映される「アラビアのロレンス」(62)のニュープリント版。映画祭開催を約1週間後に控え、同作の音楽を手がけた映画音楽の巨匠モーリス・ジャール氏が同映画祭の名誉委員長として来日。11月12日、東京・青山のシティクラブ・オブ・東京で来日記者会見を行った。
ジャール氏は、リーン監督(「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」「ライアンの娘」「インドへの道」)をはじめ、アルフレッド・ヒッチコック(「トパーズ」)、ルキノ・ビスコンティ(「地獄に堕ちた勇者ども」)、ジョン・ヒューストン(「マッキントッシュの男」「王になろうとした男」)、クリント・イーストウッド(「ファイヤーフォックス」)、ピーター・ウィアー(「刑事ジョン・ブック/目撃者」「モスキート・コースト」「いまを生きる」他)といった巨匠たちの作品の音楽を数多く手がけてきた御年84歳の大作曲家。
会見冒頭「コンニチワ」と日本語で挨拶した後は、同作の音楽を手がけたきっかけについて「プロデューサーのサム(・スピーゲル)にパリからロンドンに呼ばれて、トータル40時間くらいの長いラッシュフィルムを見させられた。その後、サムは6週間で約2時間分の音楽を仕上げて欲しいと言ってきたので、寝るのが大好きな私には無理だと思ったが(笑)、“5時間作曲して20分寝る”というサイクルを作り上げてなんとか仕上げた。私にとって、この仕事は大きなチャレンジだった」と笑顔で振り返ったほか、62年に開催された同作のロイヤルプレミアや「ドクトル・ジバゴ」の録音についてなど、周囲に止められるまで約40分間とめどなく思い出を語り続けた。
また、「ロレンス」以降の長編4作すべてで仕事をしたリーン監督についても「私が仕事をしてきた他の監督たちも素晴らしいが、やはりデビッド・リーンという監督がいなければ、私はこの場にいなかった。『ドクトル・ジバゴ』の時は5回くらいメインテーマを変えさせられたりして、正直、うるさい監督だったけど、彼との仕事は決して忘れないし、彼と仕事をさせてもらったからこそ今の自分がある」と語り、映画史上屈指の大監督に改めて敬意を表して会見を締めくくった。
「アラビアのロレンス」ニュープリント版は、11月21日に第15回大阪ヨーロッパ映画祭オープニング記念イベントで、ドキュメンタリー「モーリス・ジャールの軌跡」とともに上映後、12月下旬より東京・新宿のテアトルタイムズスクエアでロードショー公開される。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
【本作は観るべきか、否か?】独自調査で判明、新「アベンジャーズ」と関係するかもしれない6の事件
提供:ディズニー
セプテンバー5
【“史上最悪”の事件を、全世界に生放送】こんな映像、観ていいのか…!? 不適切報道では…?衝撃実話
提供:東和ピクチャーズ
ザ・ルーム・ネクスト・ドア
【私が“死ぬとき”を、見届けて】あなたならどうする――? 魂に効く珠玉の衝撃作
提供:ワーナー・ブラザース映画
君の忘れ方
【結婚間近の恋人が、事故で死んだ】大切な人を失った悲しみと、どう向き合えばいいのか?
提供:ラビットハウス
海の沈黙
【命を燃やす“狂気めいた演技”に、言葉を失う】鬼気迫る、直視できない壮絶さに、我を忘れる
提供:JCOM株式会社
サンセット・サンライズ
【面白さハンパねえ!】菅田将暉×岸善幸監督×宮藤官九郎! 抱腹絶倒、空腹爆裂の激推し作!
提供:ワーナー・ブラザース映画
激しく、心を揺さぶる超良作
【開始20分で“涙腺決壊”】脳がバグる映像美、極限の臨場感にド肝を抜かれた
提供:ディズニー