浅野忠信主演作が候補に!アカデミー外国語映画賞最終候補発表
2008年1月21日 12:00
[映画.com ニュース] 08年のアカデミー賞外国語映画賞のノミネーション最終選考候補となる9作品が1月17日に発表された。
その中に、07年カンヌ国際映画祭パルムドールを獲得したルーマニア代表「4ヶ月、3週と2日」や、アニメーション部門でのノミネートも有力なフランス代表「ペルセポリス」、またギレルモ・デル・トロ監督が製作した「The Orphanage(“孤児院”の意)」といった最有力候補と目されていた作品が入っていないことで、米バラエティ紙、英エンパイア誌、米LAウィークリーといった名だたるメディアが一斉に批判する記事を掲載するなど、大ブーイングの嵐が吹き荒れている。
また、日本代表だった周防正行監督の「それでもボクはやってない」も、候補に残らなかった。
同部門は「潜水服は蝶の夢を見る」(フランス)、「ラスト、コーション」(台湾)、「迷子の警察音楽隊」(イスラエル)といった有力作がエントリー資格を得られなかったことでも不評を買っていたが、今回の大本命の落選により、更なる不信を重ねてしまったことになる。
22日、最終候補に残った9作品の中から5作品に絞られ、ノミネートが発表される。「ヒトラーの贋札」(公開中)と「題名のない子守唄」はすでに日本でも公開されているが、アカデミー外国語映画賞受賞作「ニュー・シネマ・パラダイス」(89)のジュゼッペ・トルナトーレ監督、同「みなさん、さようなら」(03)のドゥニ・アルカン監督、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「鉄の男」(81)のアンジェイ・ワイダ監督、ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞作「ウルガ」(91)のニキータ・ミハルコフ監督ら日本でもおなじみの大ベテラン監督の作品や、戦争映画や史劇の力作が揃った。
注目は、「コーカサスの虜」(96)のセルゲイ・ボドロフ監督によるカザフスタン・ドイツ・ロシア・モンゴル合作映画で、13世紀に現ロシア領土に世界最大の版図を築いたモンゴル帝国の創始者チンギス=ハーン(本名テムジン)の若き日を描く「モンゴル(Mongol)」。主人公テムジンを演じているのは、浅野忠信だ。
アカデミー外国語映画賞最終候補9作品は以下の通り。
「The Year My Parents Went on Vacation」(ブラジル/カォン・ハンバーガー監督)
「Days of Darkness」(カナダ/ドゥニ・アルカン監督)
「Beaufort」(イスラエル/ジョゼフ・セダー監督)
「題名のない子守唄」(イタリア/ジュゼッペ・トルナトーレ監督)
「Mongol」(カザフスタン/セルゲイ・ボドロフ監督)
「Katyn」(ポーランド/アンジェイ・ワイダ監督)
「12」(ロシア/ニキータ・ミハルコフ監督)
「The Trap」(セルビア/スルダン・ゴルボビッチ監督)