スピルバーグ監督大絶賛!製作費1800万円の音楽映画に全米騒然
2007年8月10日 12:00

[映画.com ニュース] 製作費わずか15万ドル(約1800万円)のインディペンデント映画「ONCE ダブリンの街角で」(原題Once)が、全米映画界を賑わせている。今年のサンダンス映画祭観客賞(ワールドシネマ部門)を受賞した同作は、元ミュージシャンの“新人”ジョン・カーニー監督・脚本作品。アイルランドのダブリンを舞台に、男女のミュージシャンのラブストーリーを描いた音楽映画で、わずか140スクリーンでの限定公開にも関わらず、既に650万ドル(約7.7億円)も稼ぐというスマッシュヒットを記録しているのだ。
全米の批評家も、「レミーのおいしいレストラン」や「ボーン・アルティメイタム」などに匹敵するとすこぶる高評価。映画監督の中でもファンが急増しつつあり、舞台となったダブリン出身のニール・ジョーダン監督(「クライング・ゲーム」「ブレイブ ワン」)はもちろん、あのスティーブン・スピルバーグ監督も「『ONCE ダブリンの街角で』のような小規模映画が、今から年末まで持続するほどたくさんのインスピレーション与えてくれた」と大絶賛。
ダブリンといえば、U2のボノら多くのミュージシャンを輩出した街で、アラン・パーカー監督の音楽映画「ザ・コミットメンツ」(91)の舞台にもなっているが、主演のグレン・ハンサードは何と、そのR&Bバンド、ザ・コミットメンツのギタリストを演じていた人物。さらにハンサードがリードボーカルを務めるロックバンド、ザ・フレームスは、間もなく始まるボブ・ディランのオセアニアツアーの前座に決定するなど、音楽界も注目している。
同作を全米配給するフォックス・サーチライトは、これまで手掛けた「サイドウェイ」や「リトル・ミス・サンシャイン」などと同様、口コミを広げて大ヒットにつなげることを狙っているという。日本ではショウゲート配給で、渋谷シネアミューズほかで10月下旬からロードショーされる予定。
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