どうなる?ミラマックス売却問題
2004年6月15日 12:00
ボブ&ハーベイ・ワインスタイン会長の05年の契約更新を前に、ミラマックスと親会社ディズニーとの亀裂がますます深まりつつある。ディズニーが配給拒否をしたマイケル・ムーア監督の「華氏911」のプレミア会場で、映画館に詰めかけたハリウッドの業界人たちを前に、ハーベイ・ワインスタイン会長は「会長として新しく雇ってくれるスタジオを探しています。ご興味があれば履歴書をお送りしますよ」とジョークを飛ばした。
だが、ディズニーはミラマックスを売却する意志のないことを改めて発表。加えて、ミラマックスが、過去5年間のうち3年にわたって利益を生み出していないことを明かした。これにミラマックスは猛反発。毎年、着実に収益をあげており、ワインスタイン兄弟が毎年ディズニーからボーナスを受け取っていることが何よりの証拠である、と主張した。一方、ディズニーのロバート・アイガー社長は、「連中は、慣例的な会計のルールに従っていない」と反論。最近のミラマックスは「ギャング・オブ・ニューヨーク」や「コールド・マウンテン」など大作志向が顕著で、しかもこれらの大作が利益を上げていないことをディズニーは懸念しているようだ。ミラマックスの広報は、「ミラマックスがそんなにお荷物なら、どうして売却してくれないんですか?」と言い返している。ディズニーがミラマックスを売却しない理由は、ミラマックスが保有する豊富なライブラリーに加えて、イメージダウンを恐れているからだと業界筋は見ている。アニメーション・スタジオのピクサーに逃げられた上に、インディペンデント映画の雄であるミラマックスまで放出してしまえば、「クリエイティブな人材が嫌がるスタジオ」というイメージ定着は避けられそうもない。
この件についてニューヨーク・タイムズ紙は、ディズニーのマイケル・アイズナー会長が、ミラマックス売却を友人に相談したと伝えている。その売却額は、あまりに高額でとてもワインスタイン兄弟に支払えるような金額ではないという。“自由”を獲得するためにワインスタイン兄弟がこの取引に応じるかどうかは不明だが、最も可能性が高いのは、「イングリッシュ・ペイシェント」「恋におちたシェイクスピア」「シカゴ」など500を超える映画ライブラリーをディズニーに残し、「ミラマックス」という会社のみをワインスタイン兄弟が買い取る、というもの。ワインスタイン兄弟の契約終了は05年。両社の今後の動きに注目したい。
関連ニュース
「ストレンジ・ダーリン」あらすじ・概要・評論まとめ ~時系列をシャッフルさせ、シリアルキラー映画の概念を覆す破格の快作~【おすすめの注目映画】
2025年7月10日 09:00
オリジナル 洋画 まとめ 評論
映画.com注目特集をチェック
ナイトフラワー
【衝撃の感動作】昼、母親。夜、ドラッグの売人――大切な人のためならどこまでも頑張れる。
提供:松竹
面白すぎてヤバい映画
【目が覚める超衝撃】世界中の観客が熱狂・発狂し、配給会社が争奪戦を繰り広げた“刺激作”
提供:松竹
この冬、絶対に観る映画はありますか?
【私はこれを絶対に観ますね!!】心の底から推す理由が、たんまりあります!
提供:ディズニー
人生にぶっ刺さる一本
すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている。
提供:ディズニー
日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化
【前代未聞の事件】そして鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの天才的な映画は!?
【物語がめちゃくちゃ面白そう――】非常識なまでの“興奮と感動”を堪能あれ
提供:ディズニー