首のレビュー・感想・評価
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220 人間ってそんなもの、を忠実に表現した。
主君のためには命も辞さず
というのが過去の戦国時代の描き方だったと思うが
リアルな信長や秀吉を見るに
そら人間なんだからいくら尊敬できる上司でも
パワハラ満載で接さられると、なんじゃこいつ!になると思う。
本作での信長の死因もこんなもんかな、と思うし。
天下統一に知力を示した三谷幸喜秀吉と
裏を知り尽くした戦略家のたけし秀吉。
本作の本能寺の変の原因は案外真相に近いかと。
面白かったです。
ただたけし秀吉が西島光秀を思うとおりに操る様が
拙にはもう一つだったような気がしますが。
70点
イオンシネマ草津 20231130
北野武監督がビートたけしに演じさせた
大変興味をそそられた
狂ってるのが普通
昔見た戦国自衛隊は未だにトラウマで、当時は小学生だったから矢が無数に突き刺さったり、信玄の首とか強烈だった。この「首」も酷たらしく目に焼きつくシーンがたくさんあったけど、年を取ったからかこの時代はこれが普通なんだと冷静に観てた。
たけしさんが言うように戦国武将なんて偉人とかカッコいいとかなもんではなく、ロクなもんではない。この時代の人達(自分達の先祖)も生き延びるために狂人でありただの動物である。人のためにとか信用したら一瞬で消える。権力、手柄、金、生存のため人を利用し躊躇なく殺めるのは普通。普段正義感を持ってるつもりの私もこの時代に放りこまれたらそうなるだろう。まぁすぐ死亡だろうけど。
現代も法や罰がなければそこら中で強奪殺人はしょっちゅう起こり自分さえよければいい狂ってる世の中だろう。むしろ人のいい方が狂ってると言われるかもしれない。現代ですら私利私欲と生存を天秤にかけて法が甘いからか大小犯罪もなくならない。
世界で戦争が起こってる所もあり報道以上に悲惨だと思う、有事になると皆狂う。無法地帯になると自分のためだけに行動してさらに悲惨になる。
映画は観る人それぞれ楽しみ方感じ方は違いますが、ギャグっぽい所も所々あり、この殺伐とした状況では笑えず(笑えたら狂ってる仲間入りなのかも)、終始非情残酷なシーンばかりで気分は悪くなる作品。
首なんてどうでもいいんだよ、相手が死んでればな。と蹴りとばす秀吉。信長の首にしても光秀の首にしても、証拠はなくても確実に相手がいなければ自分は安泰最高。
自分の事しか考えない人間の本質、たけしさんの人間に対する思いの一部もあるのかなと感じた。
予告ではよめないストーリー
残虐なのに何故か笑えちゃうこれぞキタノ映画!
笑えるが毒気も強いキタノ流
「アナログ」の原作がたけし氏なのには意外感もあったが、ご本人が監督と主演を務めた本作の方は、まさにキタノ流、バイオレンスとコメディーのハイブリッド。合戦シーンや殺陣には迫力があるが、壮大なスケールで描くブラックコントとでもいうべきか。
芸人をどついたり、粉をかぶせたり、熱湯に入れたりといった乱暴なコントがあるが、戦国時代にタイムスリップして、刀で斬ったり矢で射たり罠に掛けたりといった命懸けのアクションに置き換えたらどうなるか、という感じ。
大人の悪ふざけと思えば単なるどぎついコメディーなのだが、戦国時代の人命の軽さをリアルに描いているという見方も出来るので、単に笑って済ませられない毒を秘めているところが、世界のキタノの凄さかもしれない。
これは、他の人には絶対に作れない。キタノ作品好きなら、高評価だろう。
映画タイトルがこんなにもしっくり来るのは
北野映画をスクリーンで観るのは初めてでした、観終わっての感想はエンタメ界の帝王、たけしさんだからこそ戦国時代、本能寺の変に至るまでの人間関係を描きながらも面白おかしく仕上げてるのは世界の北野たるところかと。
織田信長だけが尾張弁で家康、秀吉他は標準語に違和感を覚えるといった評論も聞いたけども名古屋で生きてきた自分にとっては尾張弁への監督のリスペクトが感じられた。すべてが標準語でも何の違和感もなかっただろうが、尾張地方の武将の話ゆえに信長だけバリバリの尾張弁のセリフにしたんだと。
三英傑他すべてが尾張弁だったら愛知以外の観客はセリフを聞き取るだけで疲れて内容が入ってこない為だと。
信長の尾張弁は見事でした。方言指導がしっかりされてたんだとわかります。今やあそこまでの方言は聞こえて来ないけど私が子供の頃は使ってたし、聞こえてきた言葉。
そんな方言すら文化としてリスペクトしてる北野武監督の感性を逆にリスペクトしてます。
戦国時代は首を取る、首を落とすことが戦利品であり証であったことを最初から最後まで描くことで、また拘ったことこそが監督の意図するところなのかと思いました。
途中アドリブなのかと思わせるシーンも何度かあって面白かったですよ。
確かにR15になるだけ首が次から次へと落とされる描写も開始早々に慣れてしまいました。
それも北野武監督の演出の妙なのかな。だとしたらやはり賞賛される所以が理解出来ます。
最後にあんなにも格好悪い中村獅童さんは初めて見ました、それは演技力の凄さなのかな。
役者さんそれぞれの演技力にも注目です。
首レビュー
うーん…たけし城…
世界のキタノ、凱旋
最高傑作とは言えないが、北野映画の集大成的な作品であることに疑いない。
素晴らしいことに90年代の映像美が帰ってきている。
内容はやや散漫な印象であるものの、「首」と介錯にまつわる複数の見立てを1つの映画の中で描き切ろうと腐心した跡とも取れる。
また、男色、エログロという事前評判であったが、実際には全編ずっしり重たく、山田風太郎的(あるいはソナチネ的)な物寂しさを感じる演出であった。時に挟まれるコント的な挿話なしには、見通すのはかなりしんどかったのではないか(史実を嘲る本作のスタンスを明確にもしており必要な演出と思う)。
本作には幾つかのハイライトがあり、うち1つは炎上する本能寺での一連のやり取りであろう。
ネタバレになるので記載しないが、同時代的な問題提起を孕み、且つ胸のすくカウンター表現であった。喝采。
演技面では中村獅童が圧巻。加瀬亮の傍若無人な信長像は謂わば壮大なフリであり、先述の本能寺において回収される。
海外の映画祭で何らか受賞して然るべき秀作であった。次回作にも期待したい。
北野武全開です!!
予告を見た感じ“戦国アウトレイジ”だと思ったのですが、案外そこまででした。
序盤から信長の尾張弁に圧倒されます。東海圏以外の方は理解大丈夫だろうか心配です。
そこから、官吏的な光秀(西島さん)、荒木村重(遠憲さん)を中心にストーリーは進みます。
中盤以降は、秀吉(北野武)と曽呂利(木村祐一)、その他、千利休、家康を中心に進展していきます。
そして、あれよあれよと山崎の戦いです。
本作、特に戦闘シーンが秀逸です。鉄砲と弓矢の恐ろしさよ…最近、Youtubeで黒澤作品の「乱」を見ましたが、迫力は引けを取りません。
ただ…アドリブなんでしょうが色々と意味のない会話があったり、脚本&編集が少し勿体ないなと思いました。(北野監督なんですよね…)
後、やたら“軽い”首に違和感MAXでした。発泡スチロール??笑
とはいえ、先に述べた通り戦闘シーンは迫力満点で、是非映画館でご観賞ください!!
納得
戦国時代版アウトレイジ
うーん、面白いけど
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