劇場公開日 2023年11月23日

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「初めて北野武映画を見たからかもしれませんが…」首 はたさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5初めて北野武映画を見たからかもしれませんが…

2023年12月4日
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鑑賞方法:映画館

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天下人の人物像で、栄華を極め愛情と嫉妬が極端で破滅的な信長、家臣に慕われ慎重な家康、では秀吉は?と思いました。
茂助は秀吉と同じ農民で、今回の映画のように元々は同じ身分の秀吉を夢見て因果応報で命を落とすことは、実際の全国時代にもありそうでした。
ただ秀吉が天下人になれなそうで…
戦をしたらすでに家康に負けそうです。謀をしかけて癇癪持ち、お金をばら撒いてるだけのようで…
こんな人物が上に立てるのかな?と。
この秀吉像だと茂助が夢見た侍大将にどうやって秀吉は農民から成り上がったのかな?という所は疑問に残りました。そして明智光秀にすら負けそうだと思いました。映画ではもちろん勝ちました笑。「数が違う!」だけでは流石に勝てない気が…光秀の方が不器用ですが真っ直ぐで魅力的な人物のように映りました。
最後のシーンで、家臣が必死で光秀の首を探してようやく光秀の首実験の時に秀吉が光秀の首を蹴って、「首なんかどうでも良いんだよ」というセリフがありました。目の前のことしか見ていない家臣と天下を見据えて見えている景色が違う秀吉との対比ようにはどうしても感じられませんでした。
きっと天下を獲りたかったんだと思いますが…映画はそこで終わっていますので秀吉を浅く感じた私の感想自体が邪推かもしれません。

事前の記者会見で「大河ドラマでは出来ない戦国時代を」と確か言われていました。
衆道や処刑が見せ物のシーンは史実だと思いますし、大河ドラマでは確かに出来ませんね笑。「敵の敵は味方では無くて、敵の敵も敵」みたいな戦国時代は実態に近そうだと感じました。
また落語家の祖と言われる曽呂利新左衛門に光が当たっており、立川流ともご縁のある北野武さんらしさを感じました。

はた