ハッチング 孵化のレビュー・感想・評価
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感情を溜め込むのよくない。
みんな誰しも少なからず自分の中にアレを飼ってるんだろうな……
抑えていた、たった一つの良心が無くなってしまった時どうなっていくんだろ……
それはそうと割としんどめなので、本当にPG-12で大丈夫なのか……
ご飯食べながら見るのだけはオススメしない。
(PG12扱いの割に)描写がきついので注意
今年110本目(合計384本目/今月(2022年4月度)20本目)。
アメリカやイギリス等ではなく、北欧発のホラー映画。
内容はやや違うものの、去年(2021年)だったか、
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・ 宅建業者(?)の紹介で新しい家に行く
・ 集合住宅からなぜか外に出ることができない
・ 鳥が大暴れをしつくした結果、家庭ごと(精神)崩壊してしまう
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…という趣旨の映画(タイトル忘れた…)と似たところがあるかな…という印象です。
(ストーリー自体は違いますが、鳥が大暴れをする、一家が精神崩壊するなどは結構似てる)。
すでに書かれている通り、娘(ティンヤさん)の(新)体操の活躍(大会に出る)やその動画配信に熱中しすぎる母親と、その娘との確執というか、親子関係がうまくいかないという事情から起きてくるお話です。この点は日本では度がすぎると福祉行政が絡んできますね。
個人的にはこの映画、「拒食症(摂食障害)」が一つのテーマにあるのではないか…という印象です(パンフレットは売り切れ(シネマート))。主人公のティンヤは少女新体操の選手と考えても体格が妙に細いですし、映画の中で食事をするようなシーンが実は「一切」なかったりします(ありましたっけ?)。また、ティンヤが隠して飼っているあの「生き物」の醜さも、それ(拒食症による極端な体のアンバランス)を示唆しています。
ただ、日本映画はもちろんのこと、アメリカ・イギリス映画と違い、文献調査などに限界があるので、これも一つの見方で、何が正解なのかはそれこそ監督のみぞ知る、という世界なのだろうと思います。
採点にあたっては、下記がきになりました。
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(減点0.3) この映画、一応はPG12の扱い(傷口などに関する描写がひっかかったと思われます)ですが、PG12というカテゴリの中ではきつく、R15でも文句はいえないかなぁというところです。
現在(4月20日前後)では飲食物は基本的に持って入れますが、ホラー映画が苦手な方は特に「飲み物」に関しては注意されたほうが良いのでは…と思います(気分を悪くしたりしても仕方がない)。
※ 事前の「今後の放映予定」などから流れる予告編等では、「R15と言われても文句がいえないほど描写がきつい」ことまではわかりません。
※ ここでも「PG12ということを考えてもやや描写がきつい」ということは他の方も書かれていますが、シネマートではなぜか「卵をモチーフにした桃ジュース」を売っていたり(この映画とのコラボ扱い)。まぁ、気分を悪くするしないというのは特にホラー映画の場合、個々人によるところが大きいですが。
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成長譚
主人公の女の子はかわいいし、グロいし怖いし面白かったです。
でもなんかうすら既視感ってゆーか、ユペールさまの「ピアニスト」やナタポーの「ブラック・スワン」などなどの、少女が母親の支配から抜け出す成長譚的なとこが、なんつーか手腕的にもう一歩!もう一歩来いよ!って思いました。
ちょっと伊藤潤二的でもあり、なんていうか、うーむ、、、ちょっと新鮮さに欠けるというか、新鮮でなくてもいいんだけども、もっと来いよ!って思いました。
次におおいに期待!!!
うん…、卵の寸法は大きくならないと思う。
ホラーをつくり出すための前フリに無理がある。
部屋の中に入ってきたカラスを外に逃さず、なんと、母親は首をへし折ってしまうが、死骸を自分で処分すればいいものを、娘に生ゴミとして捨てさせる。
そして、ゴミバケツから逃げて鳴きわめくカラスを、娘が見つけ、石で殴り潰してしまう。
カラスのものと思われる卵を巣から持ち帰り、ベッドのぬいぐるみの下に隠しすが、卵が大きくなったため、ぬいぐるみの腹を切り裂いて、卵を中に詰め込む。
ますます卵は巨大化し、ある日、卵の中から巨大なヒナが生まれる。
そこがホラーなのかもしれないが、卵の寸法は、通常、大きくなることはない。
それから、アレヤコレヤとあるが、娘は何かを“育ててしまった“らしい。
フィンランド産ホラー!ぜひ、劇場でお確かめください!
カラスを虐待してはいけません
はい。よく私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。さてとんびに続いてカラスですか。
世にも珍しい純然たるフィンランド映画です。言語もエンドロールもフィンランド語。しかもホラー。お母さん役のソフィア・へイッキラ(顔芸が見もの)曰く、
フィンランドでホラーのプロジェクトなんか聞いた事がないわ!
だろうね、だってフィンランドの人口は約530万人。なにしろパイが小さい。普通だったら日本で公開はされないでしょ。でも公開された。何故か?
サンダンス映画祭プレミア上映(ミッドナイト部門)
皆様ご存知の映画祭。インディペンデント系限定。
立ち上げた、ロバート・レッドフォードは神さまだよね。ちなみに昨年のこの映画祭のグランプリは多分誰も知らないと思いますが・・・
「コーダ あいのうた」
♪ あいのうたー 響き渡ればー
灰色の夜空に 光がさすよー
そっちの、こーだじゃねえわ‼️それから誰でも知ってるわ‼️アカデミー賞だわ‼️(ツッコミがくどいわ!)
一応枕は終わりですが脱線します。多分・・・
舞台は初夏のフィンランド。幸せ【そうな】四人家族。パパ、ママ、弟、主役は12歳のティンャ(シーリ・ソラリンナ)
画面は明るくパステル調。そこに禍々しい生き物が突入します。ガラス製品を破壊しまくります。奴の名前は・・・
カラス
あれっ?カラスとガラス・・・掛けてる?
掛けてねえわ‼️フィンランドだわ‼️
何とかカラスは捕獲。お母さんは一捻りでカラスを殺害。あげく・・・生ゴミね。だと
むむむ!許すまじ!フィンランドの元宗主国の親分くらい許すまじ!怒髪天を突いた!
いやねカラスは好きじゃないんですが、「カラスはどれだけ賢いか」って本を読んだ事が有るんですよ。それによると、上野公園に研究者が入って、カラスの巣の調査をするんですね。そうすると順番に鳴き交わすんです。
やばい奴が来たぞ‼️
つまりカラスは人間を個体識別出来るんですよ。人間はカラスはカラス 孔雀や鳩じゃない・・・そんな感じでしょ?
今時の営巣期にカラスに蹴られた人っていますよね?
違うんです。以前に手で払ったとかしてるんです。カラスに敵認定されてるんですよ。多分。
皆さまもカラスを追い払ったりしない方が・・・
と、チコちゃんに叱られるの江戸川の黒いカラス、キョエちゃんが言ってました。キョエちゃんの声優はなんと、誰にも言わないで下さいね。
いきものががりの吉岡聖恵ちゃん‼️
だったら良いなー そうしたら・・・NHKさんに・・・
ありがとうって 伝えたくてーー あなーたにー
話しを戻します。夜中にティンャは近隣の森からカラスの断末魔の声を聞きます。森に向かうティンャ。カラスは半死半生。思わず殺害。近くに卵を発見します。つい持ち帰ってしまいました。のびたの恐竜か?
卵はずんずん大きくなりました。やがて孵化。なにが出るかな。なにが出るかな。 こいばなー
そんなほのぼのしてねえわ‼️
お母さんは本当に嫌な女。もうね自分大好きの極み。SNSでリア充な自分を発信するのに夢中。それで性にも貪欲。元フィギュアスケーターなんですが娘のティンャには体操をやらせています。
あれ?フツーだったら自分と同じ競技をやらせない?
方向性が違う。フィギュアは横回転、体操は縦回転。物理的にね。
アイ トーニャ ぽくなるのを避けたのかな?
あと監督さんは女性なんですが、結構映画マニアかなあ。D・クロンネンバーク、ジョージ・A・ロメロ、ウェス・クレイブン、ダリオ・アルジェント、ジョン・カーペンター。 近いところだとアリ・アスター
この辺りの映画が血肉になってるのかなあ?
と、キョエちゃんが言ってました。なにしろフィンランドですから情報が少なくて・・・
推察かよ! アホネン‼️(わかるかなあ?わかんねえだろな)
あとティンャの部屋のみ時計がチクタクなってるんですね。ダンケルクみたいに。不気味さが増してます。
以上、オーロラの空の下から熱き心で語らさせて頂きました。
嘘つけ‼️
こんな長文を読んで頂きありがとうございました。
デジャヴ
フィンランド産という視点なら新しく、また快作で怪作。
ただ、日本の漫画家が得意とする、怪談ともホラーともいえる「怪奇漫画」に似ていて。
動物が自分と入れ替わったり、化け物が自分の暗黒面を餌に育ったり、魔物によるカッコウの托卵的なやつだったりの、アレなやつ。
この映画は鳥だったけど、蛇や蟲を題材に楳図かずおさんや日野日出志さんが描いてたなぁ、なんて子どもの頃に読んだ作品を思い出したりして。
特に、楳図さんの蛇三部作『ママがこわい』『まだらの少女』『へび少女』を連想し、救いのない後味の悪さ含めて、そっくりだと感じました。
デジャヴの連続なので意外性のかけらもなく、すべて「こうなるんじゃない?」と思った通りに進み、全然怖くなくて困ってしまいました。
案外、パク……リスペクトなオマージュ作品だったりするかもしれません。
なんにせよ、諸悪の根源は母親だなと思った内容でした。
この世に楽園なんてない
幸せな家族の様子を動画投稿する母親のために毎日新体操を頑張るティンヤがある日卵を拾い、それをこっそり育てる話。
北欧の映画って、まさにこのポスターのような可愛いインテリアに囲まれてみんな幸せに暮らしてる住みやすい国のイメージをジワジワと残酷に壊していくのがお家芸かなと思っていて、この世に楽園なんてないんだなと思わせてくれて安心する(笑)
今作そのまま内容変えずに日本でリメイクしても何の違和感もなく見れそうなように、北欧は割と日本にも通じるところがある気がしている。他の国と比較すると格段に治安は良いし道は綺麗人も優しい。でも住んでる日本人としてはそこまで良い国とは思えない。住みやすい国にいたって、幸せとは限らない。
お母さんが外に向けて"幸せな家族"を発信している間に、内側ではとんでもないドロドロしたものが生まれているように、外側と比較してあーだこうだ言ってるうちは一生満たされることはなく、まずは今いる場所としっかり向き合え、と北欧の楽園から言われてるような気がしました(笑)
クリーチャー造形もちゃんと気持ち悪くて、特にティンヤの吐き出した汚物しか食べないという設定が、ティンヤの負の物でしかできていないと完璧に表現してて良かった。まぁめっちゃ気持ち悪かったけどあのシーン。
アイデアに富んだ家族崩壊ホラー
音楽がいい。チェロとコントラバスと打楽器を中心に、終始不穏な空気を醸し出す。ホラー映画みたいなジャンプスケアを使うのではなく、じわじわとした怖さが続く。
それにしても母親役の女優の顔がそもそも怖い。口が異様に大きくて、見た途端に、日本の都市伝説の「口裂け女」を想起した。ちなみに「口裂け女」の話は、マスクをした若い女が子供に「私、きれい?」と話しかけて「きれい」と答えると「これでも?」とマスクを外して、耳まで裂けた口を見せる。そして「醜い」と言ったり逃げたりすると、包丁で斬り殺されたり、刺し殺されたりするという、なんとも恐ろしい内容だ。
コロナ禍のせいで街や電車でマスクの若い女性をたくさん見かけるが、きれいな人を見ると口裂け女の都市伝説が浮かんできて、薄ら寒い思いをすることがある。そして母親役の顔を見て口裂け女を連想したのは、強ち間違いではなかったことが終盤でわかる。
人間関係には、互いへの愛着と、自尊心の闘いがある。加えて、それぞれの心に関係を維持したい気持ちと関係を壊してしまいたい気持ちの相克があるから、複雑すぎて理屈で整理できない。
人間関係の理想は、互いに尊敬して互いに寛容でいられることである。そのためには、決して相手を傷つけないというルールを厳密に守らなければならない。それは非常に難しい。だから日常的に「ありがとう」と「ごめんなさい」が欠かせない。それでも関係は常に綻びる。仏様でもない限り、綻びひとつない理想の関係はとても無理だ。人間関係は常に壊れたり新たに成立したりを繰り返す。
しかし家族は否応なしに受け入れなければならない関係である。親は子に名前をつけ、愛着を持つ。子は親に頼らざるを得ないから、親を好きになろうとする。嫌いな人間に頼ることは自己撞着に陥ることになるから、精神の安定が図れない。親は子を生活面で支配しているから、言うことを聞かせようとする。言うことを聞かない子に苛立って、あんたなんか知らない、勝手に生きていけばいいと脅す。中には、あんたなんか産まなければよかったと言う親もいる。
本作品の家族は、既に綻びが見えているが、母親はそれを隠して理想の家族を演じようとする。SNSで動画をアップすれば、誰もが羨む仲良し家族に見える。しかし上辺を取り繕うことは、内部の崩壊を早めることになる。
ヒロインの少女ティンヤの表情がいい。壊れていく家族をただ見守ることしかできない無力感に満ちた憂いの表情だ。父親の表情もなかなかである。建築士と思しき彼は、大きな家と自動車の維持ができるだけの収入を稼いでいる。どこまでも寛容でいれば家族関係は維持できると思って、常に自分を殺している。その諦めの表情だ。
母親は顔が怖いだけの類型で、凡人らしく浅はかな行動を取る。自分が家族を壊している自覚がないまま、家族を自分の思い通りにしようとする。父と娘は薄っすらとそれを感じているが、母親に逆らおうとはしない。無駄だと知っているのだ。
そこに卵の登場である。卵が登場したそもそもの経緯がおどろおどろしい。母親の正体が垣間見えるのだ。やはり母親は口裂け女なのだろうか。
卵自体が巨大化する発想は新しい。何が生まれるのかとあれやこれや想像する中で、最も現実的な生き物が誕生する。それは、母親のために感情を押し殺してきたティンヤの、怒りと憎しみが形を成したようである。
ティンヤがそれに名前をつけたところに、本作品の肝がある。名前を付けることは愛着を生じさせることだ。ティンヤは母親になったのだ。
それが登場して以降、物語は坂を転がるように破滅に向かうが、思わぬラストシーンに目を瞠った。怖いだけだった母親も、同じく目を瞠る。その視線の先には、、。
どうにでも解釈できるラストシーンだから、解釈は観客それぞれの想像力に委ねられる。ちなみにカラスは、小学3年生くらいの知能があると言われているそうだ。アイデアに富んだ家族崩壊ホラーである。
ちょっと物足りない
予告やポスターから匂わせるほどには、本編からは不気味さを感じず。
話としては暗喩含めてわりとストレートだし、化物の描写も場当たり的な印象。
ってか登場人物全員、音や声に気づく気づかないが都合良すぎ!
俳優さんたちはみんな見事な演技でした。
延々と繰り返される母と娘の諍い、それは輪廻の物語でもある。『ぼくのエリ』、『ボーダー 二つの世界』に通じる邪なる存在への愛が描かれた美しく凄惨なファンタジーホラー
とにかく母親が怖い。理想の家族を作り上げキラキラな動画を配信するが自身はその家族に何の感情も抱いていない。劇中では一切語られないが、彼女の左足にある傷が象徴する自身のルサンチマンを娘ティンヤを通じて解消しようと血眼になっている。そしてこの母親にはある秘密がありそれをティンヤに勘づかれると誤魔化すどころかその秘密を娘と共有しようとする。要するに母親にとってティンヤは自分の分身に過ぎない。一方のティンヤは母による支配を受け入れ懸命に母の期待に応えようと奮闘するが森で拾った卵は自身のルサンチマンに呼応するように肥大していく。雄熊であるテディベアのお腹を突き破って卵が成長していく過程は実に象徴的で、ティンヤの父は娘の苦悩を察しながらも何ら手を差し伸べようとはしない。弟マティアスは姉に対して激しい嫉妬を抱いていて常に姉を監視している。“籠の中の鳥“であるティンヤは隣家に越してきたレータと親しくなるが彼女の存在もまた卵を肥大させる。
リビングに乱入した鳥を捻り殺す件からこちらの予想を軽く超越した結末まで幾度となく繰り返されているのは母と娘の諍い。友人のようであり姉妹のようであり、しかしそのどちらにも存在しない特殊な絆で固く結びつけられた母娘の慟哭は男性の共感を拒絶するかのように耳に響きます。
ティンヤの背骨がうねる様を接写した冒頭のカットや、ついに殻を割って顔を覗かせる雛の容姿や劇中で頻発する吐瀉物の纏わりつくような粘性にクローネンバーグからの濃厚な影響を感じますし、主人公の切り立った孤独感には『グッドナイト・マミー』のヴェロニカ・フランツ、『RAW 少女のめざめ』と『TITANE チタン』のジュリア・デュクルノーや『REVENGE リベンジ』のコラリー・ファルジャとの共通点も見られるので、2000年代に世界中に伝播したフレンチホラーから多大な影響を受けているような印象あり。そして同じく北欧発のホラーの傑作『ぼくのエリ』や『ボーダー 二つの世界』に描かれているような、通常の人間世界に全くもって相容れない邪な存在に寄り添う優しさが終幕にもたらす余韻が胸に沁みました。ハンナ・べルイホルム、恐るべし。
そしてティンヤを演じるシーリ・ソラリンナの美しさが衝撃的。体操が出来ることという条件下にもかかわらず集まった1200名の中から選ばれた彼女が全身から醸し出すあどけなさと魔性が綯交ぜとなった佇まいは12歳という年齢だからこそ出し得たもの、本作がその刹那を捉えたことは奇跡と呼べるでしょう。
ちなみにティンヤの家族構成は私の家族と同じで、父親の趣味が自分と同じことに戦慄しました。この物語、父にも母にも名前がないことで普遍性が担保されているので、突き抜けた描写のホラーでありながら物凄く身近でリアルな物語でもある。そこが恐ろしくも愛おしいです。
楽しめました 💯
大好きな映画館 丸の内TOEI の大きなスクリーンと音量はホラー作品との相性いいねー。
トイレは和だけど足元広く昭和感たっぷりの空気がハラドキを後押しするよ。
怖くて悲しいけど誰も悪くないんだよね。
いい映画です。
不気味で不快で怖い
最初のショッキングな二つのエピソードと恐ろしいラストが、係り結びのように対応しています。
鳥の視点で見れば、母も娘もサイコパス。
卵から現れたモノは復讐の怨念で出来た怪物。
自己中で顕示欲の強い母親に支配される家族が、そのモノによりかき乱されていき、やがて恐怖のラスト・・・
しかし、さらに恐ろしいのは、物語が終わった後でも家族が不気味な恐怖と共に生きていかなければならないこと。
嫌悪感全開の家族崩壊ホラー
来た来た。家族崩壊ホラー。上っ面だけ幸せそうな家族が壊れていく様をおぞましく描いてくれます。
『ミッド・サマー』の影響なのか、明るいシーンがやたら多い。鳥が窓にぶつかるシーンは、あの『ヘレディタリ』を思い出す。大好きなテイストだから、期待は高まるんだけど、どうなんだろうね出来は。
この監督やってくれました。最初は、ダークファンタジーと思わせておいて、徐々にホラーの方にシフトしていく。怖い方のホラーじゃなくて嫌悪感で吐きそうになる方のホラーだから精神的にやられる。
そして、この映画のテーマと言っていい毒母の存在。自分の見栄のために娘にスポーツ(体操)を半ば強制的にさせるのは序の口。愛人の存在を娘に内緒しておくようにするのはギリギリ許せる。だけど、愛人のことを娘であるソフィアにのろけたり、夫公認で堂々と娘を連れて不倫旅行に出かけるに至っては、不快感がマックス。最後には、ソフィアに対して酷い本音も口にしてしまう。
卵から生まれた怪鳥は、ソフィアの押さえつけられた自我のメタファーであることは明らかだが、ソフィアだけに見える生霊的な存在なのか、殺された鳥の怨念が生み出した物理的な存在なのかは、途中までハッキリしない。ソフィアと怪鳥が精神的に繋がっていることを窺わせるシーンもあってこの辺の描き方が上手い。
家族崩壊ホラーというジャンルは、ボディにくるね。早くもアリ・アスター症候群とも言える作品が世に出てきて嬉しい。しかも若手女性監督というから、今後が楽しみ。
ソールドアウトの上に、若い女性の割合が多い。北欧ホラーは、オシャレなジャンルになってしまったのか。
Hail 2 U!
ある日家に迷い込み暴れ回った鳥を母親が絞めて、捨てた筈の鳥の巣にあった卵を長女が孵化させ巻き起こる話。
SNSに家族の動画を上げることが大好き、というか自分大好きな母親と、マイペースな父親と、そして母親に気を遣う体操少女の長女に、ちょっと我が強い長男という家族が、孵化した「それ」により掻き回されるストーリー…なんだけど、掻き回しているのは母親か!?
長女も実は激情型っぽいのは置いといてw鶏卵より少し大きいぐらいだったのが、まさかの卵も成長!?そして孵化して現れた不気味なそいつ。
日本のホラーマンガにもありそうな不気味なヤツにだんだん生活が侵蝕されていくヤツですね。
と、思っていたら、まさかのそんな姿に!?まあ、これはこれでどこかで観たことある様な…。
見た目の不気味さもあるけれど、内面の不気味さがぶつかり合ったり交差したり、という面白さはあったけれど、えげつなさも悲しさも不快さもやり切れなさも、全て物足りず。
求め過ぎですかね…。
得体のしれない不気味さ漂うフィンランドホラー
外面を気にすることばかりに夢中な母親の素敵な家族ごっこにつき合わされる娘のティンヤ。体操の大会で優勝しようと、母の望む「立派な良い子」でいる。「仲良し家族」の日常は、飛び込んできた一羽の烏によって、じわじわと崩壊していく。
この烏に悪意があったというより、火だねはティンヤの心の中にずっとあったことがこの映画の怖さだと思う。それがちょっとしたきっかけによって露見して、やがては家族を破滅へと導く。
ただただグロテスクなホラーは苦手だから、普段は決して観ないけど、
こういう心の闇に焦点を当てた、人間の怖さを描き出すホラーは、
重たい小説を読んだような感覚になるからけっこう好きかも。
どうして監督はこの映画を作ろうと思ったのだろうか。
どうして最後のセリフがあの言葉だったのだろうか。
非英語圏ゆえに原作国から入ってくる情報が少なくて、想像が膨らむ。
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