モリコーネ 映画が恋した音楽家のレビュー・感想・評価
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思いの外の人気に
自分がエンニオ・モリコーネという存在を知ったのは、映画「ワンスアポンアタイムインアメリカ」のサウンドトラック。
人生で一番好きな映画でもある。
映画好きな友人に言っても知ってる人もおらず、自分だけ好きな映画、サントラとして、ずっと秘めてきた。
隠れモリコーネファンとして、彼の音楽に色々触れてきた。
なので、映画館に行っても人はまばらなんだろうと思っていたら思いの外の人の数にまずは驚いた。
映画の内容はモリコーネの無名時代からメジャーになっていく過程を時系列に描いている。
モリコーネファンなら、彼の音楽の素晴らしさに涙し、知らない人でも彼の才能の素晴らしさに感銘するだろう。
ぶっちゃけ鑑賞中に涙が止まらなかった…。
久々、音楽系の映画で感動して涙したのは何十年振りなんだろう…。
DVD発売したら、購入も考えてる。
映画をあまり知らない人、映画音楽に興味の無い人にも何か伝わってくれる映画だと思ってます。
2023年1月暫定1位⭐️
心地よい音楽が眠りを誘う…
映画監督以上に映画の内容を理解していた作曲家
映画ファン必見! 偉大なる映画音楽家が残した大いなる遺産に感動!!
60年以上に渡り500本以上の作品を手掛けてきた映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネさんの生涯を綴ったドキュメンタリー作品
その監督を唯一本人から許された「ニューシネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督がまとめあげ、想像を超える感動巨編として仕上がっています
2020年に享年91歳で亡くなるまでに撮り終える事ができたモリコーネさん本人の豊富なインタビュー映像と共に誕生から紆余曲折を経て映画音楽に関わるようになり、2016年に「ヘイトフル・エイト」で悲願のオスカー作曲賞を受賞するまでを語った濃密な2時間37分
過去に観たドキュメンタリー作品群に比べ群を抜いた完成度の高さに心から感動しました
元々映画音楽は世の中的にそんなに重要視されていなかったけど、モリコーネさんの独創的で強烈なインパクトを残す映画音楽に作品にとっての重要性や大いなる芸術性を見出だし世界中の映画関係者が魅了され、映画音楽という一大ジャンルが生まれ現代に繋がっている偉業を成し遂げたというストーリーでもあります
私が初めて出会ったモリコーネ作品は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」でした、当時高校生だったため、作品自体は非常にエモーショナルで難しかったのですが、音楽が印象的で心に強烈に焼き付き、忘れられない体験になったことを覚えています、モリコーネさんの名前はその時に覚えました
以降、あまり意識はしていなかったけど、この映画の音楽いいなと思うとやっぱりモリコーネさんか、という事が結構ありました
私の大好きなモリコーネさんの音楽作品たちが以下、
「ウェスタン」
「ニューシネマ・パラダイス」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」
「アンタッチャブル」
本作ではこれらを含む沢山の名画の名シーン、名曲が次々と綴られ、心に染み渡り目頭が熱くなりました
そして
同じく映画音楽作曲家の巨匠ジョン・ウィリアムズさんとハンス・ジマーさんのインタビュー映像も印象的だし、モリコーネさんと言えばのセルジオ・レオーネ監督やベルナルド・ベルトリッチ監督、ダリオ・アルジェント監督、そしてクリント・イーストウッド監督やクエンティン・タランティーノ監督などの巨匠・名匠といった人達の貴重なインタビュー映像も見応え満点です
映画ファンなら一度は観ておく事をおすすめします
劇場で観れたことが嬉しかったです
劇場鑑賞
まるでモリコーネの歩みという、157分の音楽を聴いているようでした。
ウェスタンが好きだったので彼の音は以前からよく耳にしていましたし、劇伴作家としても大好きです。彼が携わったサントラもよく聴いてましたよ。
それでもまだ観ていない作品にも触れられ、それがとても興味深かったです。
あとこのドキュメンタリー、ストーリーテラーがモリコーネ本人なんですね。
この構成が実に新鮮で、まるで目の前で彼から昔話を聞いてるようでもありました。
あとこの作品、ちょっとサウンドトラックのようでもあって、それぞれの作品と曲のエピソードが切り替わると同じく曲も替わります。
それがあたかも、アルバムのトラックが切り替わったようなんですよね。
それと何気に彼が口ずさむメロディー、音階もピッチもレコードと全く同じなのがすごい。
インビューの顔ぶれも豪華で、よくあるマネージャーや元恋人とか出てこないんですよね。
これによって作品のテーマである“音楽と映画”の密度が濃くなっていました。
あとタランティーノの子どもみたいな笑顔、見ていて嬉しくなりますね。
それにしてもやはりトルナトーレ、全編に渡って愛に溢れた作品に仕上がっていましたね。エンドロールでは涙で溢れていましたよ。
モリコーネの真っ直ぐで、そして暖かさがとても伝わって来ました。
本当に素晴らしい作品、劇場で観れたことが嬉しかったです。
天才
トランペッター魂
エンリオ・モリコーネを初めて意識したのは、モニカ・ベルッチのマレーナの少年が踊る場面の曲でした。
アカデミー作曲賞にノミネートは何回もされるも、オスカーは晩年までお預け。何度ももらっているもんだとばかり思っていました。懐の深い天才はその無尽蔵の才能を見込まれ、みんなに吸われるだけ吸われて、後回しにされてしまったのかも。
映画の日でもあり、TOHOシネマズ新宿はぎっちり満員でした。
トランペッターの父親に無理くりやらされた幼少期から始まるモリコーネの音楽史。
病気の父親に代わって務めたステージ。父親が晩年現役を退いたときには、気を遣って、サントラにトランペットのパートは封印。亡くなったあとに再開。なんて優しいんでしょう。
奥さんのマリアさんへの感謝も忘れない。頭が下がります。
RCAの編曲担当から始まった映画音楽。映画音楽は低俗なものと扱われ、長く師匠に蔑まれまれた悔しさが滲む。編曲に革命をもたらした独自の理論。その後、大衆音楽に及ぼしたインパクトは大きかった。
鍵盤を見るだけで楽譜を書きあげていてしまうすごい頭脳。科学者になっていたらノーベル賞もらっていたかも。おいらと同じなのは部屋が散らかっていることだけ。
バンドの花形であるトランペッター魂がマカロニウェスタンではいいほうに影響したに違いない。
記憶に残る名場面の印象的な音作り。ロックギタリストがカッコいいリフを弾きたいと思うのとおんなじじゃないのよなんて思ったら、終盤、モリコーネの音楽がロックミュージックへも連綿と受け継がれる展開に感激。
奇跡のアーカイブ
誰かが演じるのではなく、モリコーネさんがひたすら喋り倒すというドキュメンタリー映画でした。これがとても饒舌で、過去の出来事や音楽のことを詳細に記憶していて、「え~と、何だっけ?」みたいなことがない。口ずさむメロディーと重ねられる原曲がテンポまで完全に一致していたのが驚異的でした。ご本人は2020年にお亡くなりになってますが、それまでに5年もかけて密着取材していたそうで、映画史に残すべき貴重なアーカイブだと思いました。モリコーネさんの音楽もとても素晴らしいのですが、その人生そのものがとてもドラマチックで、まるで映画のようでした。終生変わらぬマリアさんとの夫婦愛もすばらしく、挫折や葛藤なども含めて見事な人生劇場という印象でした。70名以上ものインタビューや関わった作品の映像で綴られる157分は、至福の時間でした。たぶん半分くらいの時間にして、「ニュー・シネマ・パラダイス」や「ミッション」、「続・夕陽のガンマン」などある程度有名な映画に絞り込んだ方がわかりやすかった気もしますが、モリコーネさんの多面性をしっかり観てもらいたいというトルナトーレ監督の強い想いを感じました。
タイトルなし
マエストロよ!永遠に!
ボンジョルノ!
はい。よく私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。ありがとうございます。さてと・・・
映画とは関係ない話しをさせて貰います。10年程前の事です。テレビを見ていたんですね。どうやら一匹狼の女医の話しです。するといきなり、テーマソングが信じられない。哀愁を帯びた口笛なんですよ。口笛だよ。
ははーん やってるな、テレビ朝日さん。
内容は白い巨塔とブラックジャック、テイストがマカロニウェスタン。味付けにプロジェクトX,。
でも面白いんですね。スパゲッティウェスタン(日本だとマカロニウェスタン 命名は淀川長治氏)の様式美ってあるでしょ。例えば拳銃を撃ったあと、銃口をフッとしたり。その女医は激烈に難しい手術後に患者の肩に手を当てて、手袋を外し捨てます。それがね・・・
かっこいいのかっこ良くないのって・・・どっちだよ?
いえね、もちろんかっこいいんですよ。昭和的な言い回しだと、しびれるー いかすー
さてこのドラマの主題歌の元ネタなんですが、もちろん荒野の用心棒のさすらいの口笛。もうね作曲を超えた発明だよ。基本的に口笛とギターのみ。そこにムチや鐘の音を入れてね。当時はもちろんサンプリングマシンとかシンセサイザーもない。スタジオに持ち込んだんだね。
いやねスタジオにムチとか・・・
ちなみに口笛はギタリストの人が吹きました。後半にほんの少しずれてます。
荒野の用心棒の話しなんですが、本編中にちょっと触れられてますが、元ネタは黒澤明の用心棒。監督のセルジオ・レオーネは甚く感銘を受けました。それで小学生の時の同級生、エンリオ・モリコーネを呼んで一緒に観たんですね。
この映画めっちゃ面白いんだぜ!
上映後、二人はめっちゃ、マンマ・ミーア‼️
セルジオは映画を観ながらセリフを書き写しています。それで荒野の用心棒を作りました。
さて主役はどうする?
【イタリア】人が【アメリカ】の西部劇を【日本】の時代劇を元に【スペイン】で撮影する。
もう胡散臭さしかねえ!バッタもん感満載!色々当たったが断られ続けました。しゃあない、世界的には無名のアメリカのタレントに依頼。名前は・・・
クリント・イーストウッド
言い忘れましたが1964年の話しですからね。
ところがセルジオは致命的なミスを犯したんです。完全に無許可!
まあ極東の島国だし、映画も大して売れないだろうし、黙っててもわからねえよ。奴らは所詮、平たい顔族だからね。しかし・・・
あにはからんや売れた!そして黒澤明にバレた!アキラは激怒!アキラ100%
裁判沙汰になり負けた!まあエンリオは悪くないが。セルジオのせい!
多分だがメロディとして一番日本人に認知されているのは、さすらいの口笛。だってね「出川哲朗の充電させて貰えませんか?」とか「迷宮グルメ 異郷の駅前食堂」とかね。すぐ使われる。タイトルは分からなくても。シネフィルだと「ニュー シネマ パラダイス」かもしれんが。
ちなみに一匹狼の女医の話しのタイトルは・・・
誰でも知ってるわ‼️
音楽ってね小さな世界。メロディもリズムもアレンジもね。出尽くしてる。
その昔、中村あゆみの「翼の折れたエンジェル」がTOMCATの「ふられ気分でRock'n R oll」に似てるって言われたことがあったんですよ。でもね・・・
TOM CATの曲は佐野元春の「アンジェリーナ」さらに「アンジェリーナ」はブルース・スプリングスティーンの「BONE TO RUN」
パクリって言うかインスパイアとかオマージュ。そんなもんだよ。まあ目くじら立てるのは、どうかと。
私が一番好きなパクリと言うか、オマージュは大瀧詠一の「さらばシベリア鉄道」の元ネタ、ジョン・レイトンの「霧の中のジョニー」時間がある方は検索して下さい。笑えるよ。されど・・・大瀧詠一に対する敬愛の情に一片の曇りなし!
うーん、映画以外の話しが、長いなあ。ごめんなさいね。名前を出した方はみんな好きだからね。
セルジオ・レオーネとエンリオ・モリコーネの関係って密接不可分。出来上がった映画に曲を付けるんじゃないんですよ。逆です。先に音楽。そして映像。なにしろ小学生からの盟友だからね。
なんかねスピルバーグとジョン・ウィリアムズみたいな関係だよね。でもキューブリックに貸してやれよなーエンリオを!盟友を超えてるんじゃないの。いわば・・・
めっちゃアモーレ‼️
この映画を観たあとはもっとイタリアをもっとエンリオ・モリコーネが好きになるね。私はそうだよ。
どこかの頭のおかしい劇場館主様、「用心棒」と「荒野の用心棒」の一括上映とかやってくんないかな。一週間づつでもOK❗️私失敗・・・するかもしれん・・・
あとね手掛けた作品をチラ見せしてくれたのが嬉しいね。3本くらい観た気になれたもん。とにかくね、シネフィルは必須だよ。本作を観て下さい。
御意‼️
・・・と言って欲しい。
そして観たら伝えて欲しい・・・
12月の旅人に・・・じゃなくて別の誰かへ。さて・・・
無名の俳優、クリント・イーストウッドはその後・・・
説明すな!誰でも知ってるわ‼️
この作品の監督、ジュゼッペ・トルナーレも頑張ったね。大御所にインタビューしたり過去作の映像許可を取ったり苦労したね。ジュゼッペよ・・・
めっちゃマンマミーア‼️
お前は何様だよ‼️
テレビネタが多くてごめんなさい。
音楽の話しも多くてごめんなさい。
お付き合い頂き・・・
グラッチェ‼️
PS スピルバーグは今、ジョン・ウィリアムズのドキュメンタリーを企画しているらしい。いい話だ。この映画の影響かな?
スピルバーグも頑張れよ‼️
だからお前は何様だ‼️
そして最後に・・・
マエストロよ!永遠に‼️
映画音楽の発明
ドキュメンタリーはあまり観ないのだけど、「ニュー・シネマ・パラダイス」が大好きなので、興味をもって観ることにした。
エンニオ・モリコーネというのは全然知らなかったけど、すごい人なんだとこの映画を観て知った。
まさに「映画音楽」を発明した人って感じ。
エンニオが手がけた音楽が過去から順番に聴けるので、映画音楽の発展の歴史を概観できるようでもある。
正直、昔の映画の音楽はあまりピンとこなかったけど、「荒野の用心棒」では、はっきりと「これまでとは全く違う音楽がこの瞬間に発明された」ということがわかった。
これだけでなく、エンニオがいくつも映画音楽の改革をしたことが分かった。
映画は映像とストーリーと音楽と効果音が混然一体となって情動を喚起する総合芸術なんだということを非常に深いレベルで理解して、それを究極まで追求した職人って感じ。
エンニオが音楽の映画はあまり観てこなかったのだけど、何本か観てみたくなった。「ミッション」「アラビアンナイト」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」は観てみたい。
あと、エンニオがどうとかとは関係なく、昔に作られた聖書原作の映画(「天地創造」とか)って、なんかすごく魅力的だなあと思った。古っぽい映像、荘厳な音楽がなんかいい。たぶん今作ってもあの独特の雰囲気は再現できないんだろう。
【映画音楽の足跡そのもの】
映画好きには堪らない恍惚の157分、年始早々いきなり今年のBest5入り確定。現在の映画音楽を牽引するジョン・ウィリアムズ、ハンス・ジマーの双璧に、モリコーネ音楽に惚れ込んだベルナルド・ベルトルッチ、オリバー・ストーン、テレンス・マリック、クエンティン・タランティーノ、ウォン・カーウァイ等の巨匠監督、モリコーネ映画音楽初期のマカロニ・ウエスタン作品『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』主演のクリント・イーストウッドに加えて、クインシー・ジョーンズ、ジョーン・バエズ、ブルース・スプリングスティーン…と世界中の錚々たる映画関係者に音楽家のレジェンド達がモリコーネを熱っぽく語る姿に自然と気持ちが昂る。
父親の影響でトランペット奏者として始まった音楽家としての道程と、サンタ・チェチーリア音楽院での師と仰ぐゴッフレド・ペトラッシとの出会いと終生に渡る関係性に、絶対音楽至上主義の時代から今に繋がる"映画音楽“の確固たる地位を築くに至る既成概念に捉われない挑戦的姿勢に感銘。晩年の御年90にして背筋曲がらず眼光鋭い哲学者の如き風体へ凄みを感じるのと裏腹な愛妻家としての一面も垣間見れるエピソードも。
後半立て続けに登場する、『ミッション』『アンタッチャブル』『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』『ヘイトフル・エイト』のエピソードに鳥肌立ち、とりわけ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』で胸一杯に。モリコーネ映画音楽の草創期からタッグを組み小学校の同級生でもあるセルジオ・レオーネ監督作品てのがまた感慨深い。
彼こそが音楽だ
めっちゃ多数の映画関係者、音楽関係者が次々と出てきては巨匠を褒めちぎるモリコーネ、ブラボー!な一作。監督のトルナトーレは、駆け出しの頃のニュー・シネマ・パラダイスでモリコーネが作曲してくれ、同作の大ヒットで一躍メジャー監督の仲間入りを果たせたことに恩義を感じているがゆえの本作、自らも証言者として巨匠を礼賛し、原題は親しみを込めたファーストネームのエンニオで、邦題より距離感が近い。モリコーネ本人が自分が作った曲を口ずさみながらその時々のことをしゃべりまくるため、モリコーネ自伝と言えなくもない。
チケット買うまで気づかなかったがまさかの157分と長尺で、自分の知らない作品が続く箇所では多少集中が途切れるものの、数々の有名スパゲッティ・ウェスタンや80年代後半以降の馴染みある作品をモリコーネ音楽を解説されながら観ると、その楽曲がなければシーンが成り立たないとまで思え、楽しめた。
モリコーネ・アモーレでヘイトフル・エイトの楽曲を頼んだタランティーノとは真逆に、とても巨匠とうまくやれなさそうなオリバー・ストーンと組んだことがあったのはちょっと驚き。ついでに一瞬出てくる元フェイスノーモア、マイク・パットンもどこで繋がってたのかびっくり。最近音楽活動してんの?
いきなり譜面に音符を書きつけて曲を生み出す姿は、作曲能力ゼロの自分から見るとただの天才としか思えないが、ラストシーンで、任されたらまずはどうすべきかを思考すると語っていたことから、音楽に対するさまざまなアイデアを持っていて、それを実践していった人なのだろうと思った。
ただただ、リスペクトです。
モリコーネ本人の仕事ぶりもさることながら、映画音楽そのものの素晴らしさに浸れます。酔いしれます。モリコーネの音楽が鳴る作品をまた見たくなりました。それほどに彼の非凡な才能や知識、情熱、プライドが全ての曲の一音一音に含まれていたんだなぁ〜と、噛み締めることができる一本でした。
本作を観ることで、長く密度が濃かったであろう・・・でもあまり知られていない?・・・人生を少しでも追体験できたことはイチ映画ファンの端くれである僕にはとっても有意義でした。映画への興味と理解が1段深まった気さえします。
かなりダイジェスト感がある作品ではありますし、モリコーネ自身を深ーく掘り下げるというよりも、映画音楽(の立ち位置や価値)のこれまでとこれからをしっかり見せてくれるので、若干肩透かし気味かな?って感じはあるかもしれませんが、それらの映画音楽の歩みこそがモリコーネの人生だったんだなぁって思いますから、これは良きドキュメンタリー作品ではないのかなぁ?って思います。本作を入り口にして過去の作品を見るきっかけになればと思いますし、映画音楽の素晴らしさを知ることができればとも思います。それが偉大なる芸術家でありパイオニアへの感謝ではないか?とさえ思います。
晩年のモリコーネをよくぞ撮っていたなー!って。それだけでも大きな意味があると思います。映画好き、音楽好きの方はぜひ!!!
なかなかレアな映像もあります。同じ映像に違う音楽を充てる比較描写がとんでもなく面白かったし、デ・ニーロの撮影風景なんざぁ痺れちゃいましたぜ!あるんだ!映像が!僕はニンマリですよ、嬉しくて。
エンタメではなくアカデミック
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