劇場公開日 2023年1月13日

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「彼こそが音楽だ」モリコーネ 映画が恋した音楽家 ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0彼こそが音楽だ

2023年1月27日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

めっちゃ多数の映画関係者、音楽関係者が次々と出てきては巨匠を褒めちぎるモリコーネ、ブラボー!な一作。監督のトルナトーレは、駆け出しの頃のニュー・シネマ・パラダイスでモリコーネが作曲してくれ、同作の大ヒットで一躍メジャー監督の仲間入りを果たせたことに恩義を感じているがゆえの本作、自らも証言者として巨匠を礼賛し、原題は親しみを込めたファーストネームのエンニオで、邦題より距離感が近い。モリコーネ本人が自分が作った曲を口ずさみながらその時々のことをしゃべりまくるため、モリコーネ自伝と言えなくもない。

チケット買うまで気づかなかったがまさかの157分と長尺で、自分の知らない作品が続く箇所では多少集中が途切れるものの、数々の有名スパゲッティ・ウェスタンや80年代後半以降の馴染みある作品をモリコーネ音楽を解説されながら観ると、その楽曲がなければシーンが成り立たないとまで思え、楽しめた。

モリコーネ・アモーレでヘイトフル・エイトの楽曲を頼んだタランティーノとは真逆に、とても巨匠とうまくやれなさそうなオリバー・ストーンと組んだことがあったのはちょっと驚き。ついでに一瞬出てくる元フェイスノーモア、マイク・パットンもどこで繋がってたのかびっくり。最近音楽活動してんの?

いきなり譜面に音符を書きつけて曲を生み出す姿は、作曲能力ゼロの自分から見るとただの天才としか思えないが、ラストシーンで、任されたらまずはどうすべきかを思考すると語っていたことから、音楽に対するさまざまなアイデアを持っていて、それを実践していった人なのだろうと思った。

ジョンスペ
マサシさんのコメント
2023年2月11日

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マサシ