スターフィッシュ

劇場公開日:

スターフィッシュ

解説

亡き親友に導かれ、世界を救うためのミックステープを集める少女の冒険を独創的な映像で描いた異色のSFスリラー。親友を亡くし大きな喪失感を抱えるオーブリーは、親友のアパートで思い出に浸りながら一夜を明かす。しかし目が覚めると街は深い雪に覆われており、人影はなく謎の怪物がうろついていた。親友が残したメッセージを手がかりに、世界を救うミックステープを集める旅に出るオーブリーだったが……。主演はドラマ「マーベル ランナウェイズ」のバージニア・ガードナー。ミュージシャンとしても活動するA・T・ホワイトが監督・脚本・音楽を手がけ、劇中のアニメーションパートは手塚プロダクションが制作を担当した。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2022」(22年1月28日~)で上映されて好評を博し、22年3月に単独で劇場公開。

2018年製作/99分/イギリス・アメリカ合作
原題または英題:Starfish
配給:アムモ98
劇場公開日:2022年3月12日

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(C)2018 Starfish Productions,LLC. All Rights Reserved.

映画レビュー

3.5喪失と再生の物語

2024年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

恋人を裏切り、病床の親友を放っておいた罪悪感を抱えた主人公オーブリー。親友グレイスの葬儀の後に彼女の家に潜り込み一夜を過ごすと外の世界は一変していた。

町からは人々の姿が消え、恐ろしい餓鬼のような怪物が徘徊する世界に。もとの世界を取り戻すにはグレイスのミックステープを全てそろえることが必要だと知った彼女は一人冒険の旅に出る。

本作を見て「ミスト」と「ジェイコブズラダー」を思い出した。あの巨大生物はアングルからしてどう見ても「ミスト」だし、餓鬼が徘徊する世界は煉獄をイメージした「ジェイコブズラダー」の世界だと思った。恐らく罪悪感から現実逃避をしたオーブリーが作り出した世界なのでは。

かけがえのない親友をなくした悲しみ、病床の親友を見舞わなかった罪悪感、恋人を裏切った罪悪感、死への誘惑に駆られた彼女を餓鬼たちが地獄へ引きずり込もうとする。思えば最初の葬儀のシーンで彼女の飲み物にハエが浮かんでいたのも悪魔ベルゼバブをイメージしたものだったのかな。
死の誘惑にとらわれる彼女、しかしトランシーバーから聞こえる「君は生きたいんだね」の声に導かれ、彼女は迷いながらもミックステープを探す。すべてのテープをそろえたとき餓鬼は彼女の前から立ち去った。彼女の生きたいという意思が勝った瞬間だった。
すべてがそろったテープには「許して忘れよう」の文字が。自らの過ちを受け入れて彼女は新たな世界に一歩を踏み出す。

主人公が死の誘惑に打ち勝ちいかに再生してゆくかを描いた物語。実話に基づくということからもしかするとこれは監督の実体験を基にした作品なのかな。

ホラー要素やアニメーション、音楽と、エンタメ作品としても飽きさせないつくり。
冒頭から弦楽器による音楽で魅了される。音に特化した作品だなと思ってたら監督はミュージシャンの方だという。ただ、全体的に静かな作品なのに時たまジャンプスケアで驚かす意地の悪さも。

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レント

3.5アートセラピー

2023年9月18日
Androidアプリから投稿
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Mina

3.0【”このミックステープが世界を救う。“親友を亡くした若き女性が後悔の念の下、”怪物”と対峙する姿を描いた作品。今作は、独特の唯一無二の世界観が印象的な、超アーティスティックな作品である。】

2023年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

幸せ

■親友のグレイスを失ったオーブリー(ヴァージニア・ガードナー)は、悲しみに耐え切れずグレイスの家に忍び込む。
 翌朝、彼女が目覚めると人々は消え、見えない音が支配する異様な世界になっていた。
 オーブリーは親友が残した7つのカセットテープを手掛かりに謎の信号を解読し、世界を救おうとする。

◆感想

・私は、今作の様な観る側に解釈を委ねる作品が、実は好きである。

■勝手な解釈

・オーブリーは、グレイス(多分、オーブリーの恋人であり、同性愛者。)の事を大切に思っていながら、時に浮気をしていた。(実際に、劇中オーブリーが懺悔している。)

・故に、今作で描かれた突然誰もいなくなった世界は、オーブリーが脳内で産み出したモノであろう。

・オーブリーは、”音=怪物”と対峙しながら、”世界を救うため”にグレイスが遺した7つのミックステープを探して行く。

<7つのミックステープを継ぎ合わせ流した時に、それは”怪物”の罠である事が、僅かな生存者達から声で告げられるのだが、オーブリーはそんな中、シガー・ロスの美しい曲が流れる砂漠の中を歩いて行くのである。
 その砂漠からは、不可思議なモノが立ち上っていくのであるが、彼女は気にしない。
 きっと、グレイスへの贖罪が、彼女なりに終わった事の心象風景なのだと思う。
 今作は、独特の唯一無二の世界観が印象的な、超アーティスティックな作品なのである。>

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NOBU

3.0鑑賞動機:ごく一部の評判10割

2022年12月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

『時計仕掛けのオレンジ』ポスター発見。正直なところ「はて?」と思うところも少なくないが、最後シーンの美しさには目を奪われてしまった。ちょっと『サイレント・ヒル』っぽいのも好き。もう少し腑に落ちるように提示されてたらなあ。
ガードナーさんは初めて…いや『ハロウィン』(2019)にも出てるのね。ダメな子を中々いい感じに演ってる。

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なお