空白のレビュー・感想・評価
全305件中、81~100件目を表示
苦しくて
前半と後半の温度差が凄い、被害者とは…となる
良作
誰が悪いとか誰のせいであるとか、そういうものを追い求める作品ではないというのは皆 思うところだろう。
ネタバレを含みますので未視聴の方はご注意を。
花音ちゃんの逃げた理由。
監督がどういう風に表したかったのかを推察するに。
実質彼女を店長の彼が奥に連れて行き、何かしたのかしなかったのか、というか
下心的な思惑を見せたのかどうか。
これは我々視聴者は、松坂桃李が演じるのだからあるはずはないと思い込む。
「親に来てもらうから名前を」そう言われただけで死に値する恐怖が彼女を襲ったろう事も容易に想像はつく。
だが、当たり前だが正解と言うのはない。
飛び出して来た少女を轢いてしまう事について。
これは日頃運転するものにとっては、非常に恐怖となる出来事である。
この場合、どうして避ける事が出来なかったかというと
駐車中の車の影から飛び出しているせい。
駐車している車の脇を通り過ぎる時、私は比較的 飛び出しを念頭に置いて出来ればあまり近距離で通り過ぎないようにしている。
馬鹿な子どもが不用意にドアを開けて転がり出て来ても、出来ればそれに接触しなくて済む せめて2メートルは離れたいと思っている。
だが「この時にかぎって」それをしなかったその時に限って人は飛び出して来るのだきっと。
一旦轢かれた人をさらに轢いたトラックはどういう回避行動があったのか。
これはいろんな場合があるとは言えかなり困難な事案かもしれない。彼についてのみその後の登場がない理由について考えるとメンタルの操縦方法が見えて来るのかもしれない。
でも、起きあがろうとしていた彼女を木っ端微塵にしたのは彼なのだが。
花音の担任の若い教師は、実質彼女の責任ではないものの直前に彼女に向けた自分の言動についてかなり後味の悪い思いを抱いている。
母は自分の娘に対し愛情を残してはいるものの、中学生の女子が一緒に暮らすには甚だ気の毒な父親のところに
言い方は悪いが、結局 置き去りにして自分は新しい生活をしている点において、最も自分に落ち度はありませんみたいな顔して父親を責めてるが、私なら あり得ないとしか思えない。
時々会えば良いってものじゃない。
たぶん 父親は 置いていけと強硬に言っての離婚だったのかもしれないが 私ならいっときも気が休まらず気になってしょうがないだろうなあと思ってしまう。
轢いてしまった女性の苦悩
その家族。
母親の最高の怒りがああいったセリフで表されるかと震える思いがした。
そう言われた古田父の気持ちの動きの微妙な点も脚本として秀逸。
松坂桃李演じる店長が死んだと思わせる演出もその後の寺島しのぶも
彼女でなくてはならなかったキャスティングに納得。
マスコミに追いかけられている間は ウザくて煩わしいが
彼らが全く報道しなくなるのも忘れられたようだと腹を立てる
古田新太のあの顔で日々暴言を吐かれ続けたら
夢にも出てきそうでノイローゼにはなる、
その男が後半、乗り越えたあたりから、この映画はグッと面白くなるのだった。
最後の気合いの入ったにいちゃんの奥野瑛太さん。
最近よく見ます。
ちょい役の頃から印象に残る役者さんだった。
ああいう役やらせたら天下一品。
重たく辛い
告知を観た時から重たそう、観るのに覚悟がいるな
と思ってたけど、想像通り辛い2時間が待っていた。
一つの事件の当事者たちのその後、
報道だけでは分からない事実と心理描写を
これでもか!とやってくれてとても辛くリアリティーがあって良かったけど、たまに低予算だなと思わせる
クオリティがあって、ワイドショーのスタジオとか
気になってしまった。
登場人物に誰も正しい人がいなくて、誰か一人でも
まともな人がいないのかと思ったけど、
まともな人なんて考えたらいないよなと、
みんなどこか狂ってて自分が正しいと思ってないと
生きられない世界だよなとなんなく思いました。
初めこそ、ヤバ!みんな狂ってんじゃん!と思ったけど
そこが愛おしいとも最後は思えました。
ラストが本当の救いなのかは疑問なんだけど、
それでも捨てきれない希望はあるのかな。
善の押し売りおばさんの最後はどう捉えたら良いの
だろうか?苦手な人ではあって、どうでも良い人では
あるのだけど、可愛いそうでもあった。
あと、この手の映画のマスコミの報道のあり方は
本当に胸糞悪い。
これが報道のリアルだとすればテレビは信じられなく
なってしまうな。
良い映画
人が死に、そこに物語が生まれる。
死ぬ場面をリアルに描写できるのが映像の利点だと
高橋ヨシキ氏がスプラッター映画を語る際に述べていたが
この映画も、確かにそうなんだと思う。
その監督のこだわりがなければ、あんな死に方させない。
この映画の最大の重要シーンなんだと思った。
松坂桃李は、たぶんあの年代では日本一演技が巧い。
スゴイ役者だと思う。
BGMも最大限に削ぎ落し
外連味や、演技うまうま俳優たちが並ぶ中
見栄をなるべくきらさせず、空虚に描ききる能力の高さ。
ストーリーもずっと面白い。
すごい映画だと感じた。
問題は、ものすごく暗く、鑑賞後の感情にダメージがあるため
見るべきタイミングが難しいし、見たくなければ見ない方が良いと感じた。
辛い、そして良い映画だけど、個人的には人にすすめたくない映画。
ジェームズ・ガンのスーサイドスクワッドで描かれる命と
カノンちゃんの命が等価なのか、、これが映画の面白みだと思う。
あと登場人物、全員うまかったが
漁港で「許可とってますよ」というディレクターが
死ぬほどリアルだった。
あそこで半笑いするのは、本業の人しか分からないはず。
明日、自分が主人公になるかもしれない物語
謎解きやカタルシス、どんでん返しがあるようなストーリーではありません。誰もが当事者になりえる事故を題材に、誰が正しいとか間違っているとか、何が善で悪でとかをはっきりさせるのではなく、関係者それぞれが抱える苦しみや葛藤、思いを紡いでいきます。それぞれの立場を丁寧に描いてはいますが、結局のところ絶対的な答えは示さず、まさに「どう折り合いをつけるのか」がテーマで、観る人が誰に感情移入するかによって意見が分かれそうです。はっきり言って暗いし、重いし、苦しくなるけれど最後まで目が離せない映画です。
ストーリーに派手さが無い分、俳優陣の演技が光っていますね。古田新太の狂気じみた感じや、松坂桃李の陰キャ感、寺島しのぶのめんどくさい感じ...そして何といっても事故で亡くなる娘役の伊東蒼が素晴らしい。女優でありながらこの印象の薄さやオーラの無さを出せるとは末恐ろしい(ほめてます)。彼女が出演する最新作「さがす」にも期待です。
交通死亡事故から負の連鎖を見事に描くシリアス映画
とにかく古田新太さんの鬼気迫る演技。
得意技。
見入ってしまう。
それに尽きる。
これまで関心を示してこなかった一人娘を交通事故で失い、手のひらを返したように関係各位への攻撃が始まる。
さすがに愛娘がこんな事になればどんな親でもそうだろう。
古田新太さん演じる父親の事故後の言動はデフォルメとも思えない。
だから観ていて映画っぽい気にならず、やり過ぎぐらいの演出と脚本が抜群にマッチしていた。
もっと冷静にとか、
大人な対応でとか、
そんな事は出来はしない。
そこへきて、片岡礼子さん。
こういう立ち位置のキャラをやらせたら渋くて唸る。
古田新太さんだけが目立つ映画にならず、ココで見事に均衡が保たれた感じだ。
ヒメアノ〜ルに続いて同様の緊張感を描く吉田恵輔監督脚本作品はお気に入りになった。
2時間を切る長さだが、スッキリまとまりドロドロしっぱなしではなく最後は見ている側に考える時間をくれたような作品でした。
釈然としなかったのは、事故のきっかけになった彼女より直接死亡の原因となったトラック運転手は何故謝罪シーンがなかったのだろう。
業務上過失致死で即効懲役をくらったのかな?
「空白」の意味は父と娘の時間
ラストに光が射す
心の隙間を埋めるまで
子供の突然の死。
それは親にとってあまりに受け入れ難い苦痛だ。
だが、この映画は単に被害者や遺族を悼むだけの映画には収まらない。
ここには加害者も被害者もいない。
むしろ関わった人物全てが被害者と言っても良い。
そんな残酷な、だが何処でも起こりうる悲劇と、それにより人生を大きく動かされる人々のドラマが丁寧に描かれている。
誰に感情移入し、何を感じ取るかでこの作品の受け取り方は様々に変わると思う。
この重く苦しい物語の先にはほんの僅かな、だが確かな希望も添えられていた。
決して気持ちのいい映画ではない。
むしろ不快な作品だろう。
でも目を背けずに見た人は必ず、掛け替えのないものを得る事が出来るはずだ。
ヒメアノ〜ル、愛しのアイリーンに次ぐ名作。
素晴らしい作品を手がけた監督、そして迫真の演技を見せたキャスト陣に感謝。
「許す」ということ
子の心親知らず
初鑑賞
ホラーに近いサスペンス
ありもしないモンスターより人間の方がよっぽど怖い
それでも同じ構図で娘が描いた絵と自分が描いた絵を見比べるラストシーンちょっとだけほっこりはする
昨年9月に仙台で上映されていたが観にいかなかったことを後悔している
仕事のせいでうっかり見落とした
イオンシネマ全店で隈なく上映してほしかった
監督と脚本は『純喫茶磯辺』『ばしゃ馬さんとビッグマウス』『銀の匙 Silver Spoon』『ヒメアノ〜ル』『犬猿』『愛しのアイリーン』『BLUE/ブルー』の吉田恵輔
スーパーで万引きした女子中学生が逃走の途中で道路に飛び出し若い女性が運転する車に轢かれさらにダンプカーにも轢かれ即死
損傷は激しくグッチャグチャ
追いかけていたスーパーアオヤギの店長青柳直人(松坂桃李)はマスゴミの悪意ある編集で追い詰められる
被害者の父親添田充(古田新太)は漁師
元々強引で荒っぽい超性格が悪い男で娘の事故死でモンスターペアレントに変貌する
思えば父は娘のことをよく知らない
なぜ娘は死んだのか調べていくうちに青柳に付き纏うようになる
ついには自殺を図る青柳直人
充の娘で事故死する添田花音に伊東蒼
充の元妻で花音の母で妊婦の松本翔子に田畑智子
翔子の今の夫に篠原篤
充の弟子で漁師の野木龍馬に藤原季節
スーパーアオヤギのパート店員・草加部麻子に寺島しのぶ
スーパーアオヤギの年配の店員・二ノ宮に加藤満
ボランティアスタッフ夏美に植田萌
花音の中学の担任・今井若菜先生に趣里
今井の同僚の先生に和田聰宏
中学の校長に中村シユン
最初に花音を轢いた運転手の中山楓に野村麻純
楓の母・中山緑に片山礼子
主演の古田新太ありきの作品
少なくとも映画に限定するなら今のところ彼の一番の代表作といっても過言ではない
映画やドラマで車に轢かれる交通死亡事故のシーンなら普通は一台
花音は一台目に轢かれたもののそのときははっきりと生きていた
非難するつもりは全く無いが監督の意図がよくわからない
マスゴミを鵜呑みにして陰ながら嫌がらせをする偽善者も本当にクズ
自殺したってそっちの方かよ
食堂での明花音に関する一連のやりとり好き
寺島しのぶの熱い芝居も良かった
遺族が加害者を責めるのは間違ったことでは無いけど・・・
赦すのは難しい
けれども・・・
2人が冷静になってじっくりと話し合える日が来るのはずっと先になりそうだ
映画で良かった
どの立場であれリアルじゃこんなことに関わりたくない
全305件中、81~100件目を表示