劇場公開日 2021年9月23日

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空白のレビュー・感想・評価

全293件中、21~40件目を表示

5.0面白かった。

2022年10月20日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しめました。文句なし。
古田新太と寺島しのぶがいい。
マスコミの切り取り感もいい。
こういう話、ありえるよね。

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khapphom

3.5浄化装置としての野木龍馬

2022年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『由宇子の天秤』と2本立てて観たので、たいそう疲れました。

『由宇子の~』と同じく、重たい内容だけど、脚本もよく、『由宇子の~』よりはずっとストーリーに入り込みやすかったです。それぞれの立場や心情がぶつかりあい、大きなうねりとなってドラマが進んでいき、引き込まれました。

でも、店長が自殺を図るところあたりから、観ていてなんかすごくしんどくなってきた(店長さん、もうちょっとしっかりしないと。あの親父、じゅうぶん刑罰の対象になりますよ。早く警察に相談すべきです)。

けれど、この作品、あと味がめちゃくちゃ悪いということはない。刺激は強いが、ユーモアも織り込まれていて、意外とジメジメしておらず、最後に救いもあるし。

脇役もそれぞれがいい味だしてます。なんといっても藤原季節の演じる野木龍馬の存在が大きい。彼がこの物語の浄化装置になっています。彼がいなかったら、間違いなくこの映画はもっと重くて暗い作品になっていたことでしょう。

肝心の『空白』の意味するところは何なんだろう? 僕にはわかりませんでした。

それにしても、演技もそうだけど、古田新太の顔がコワすぎます。ほんまに。

あと、のり弁のシーンもかなりコワかった。誰にでも、ああいう一面は潜んでいるのかもしれませんね。

追記
こんな2本立てを観たあとは、「もう衝撃作も問題作もいらない。楽しい笑える映画が観たい」と思ってしまいます。
映画関係者の皆さん、もっと楽しい映画をつくってください。お願いします(楽しい映画をつくるほうが、むずかしいのかもしれないけれど)。

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peke

4.0時代は自己承認欲求マックスな

2022年10月5日
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時代である。そんな時代にかなりエグい角度で斬り込んできた。そう言う映画である◎
ソーシャルで繰り広げられる誰が正しい正しくない議論も
あの情報は嘘でこっちがホンモノ情報の応酬も結局、自己承認欲求マックスの挙句起こっている騒動でしかない。
全てのモノゴトはおなじであっても見る人接する人それぞれがそれぞれの見方接し方をする訳で同じと言うことはまずないのだから。自己承認欲求を追い求め始めると空っぽで苦しい思いしか得られ無いのだろう◎
そんな問いかけをエグい表現で提示してくれた怪作

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tomokuni0714

4.5加害者がいないサスペンス

2022年8月5日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

WOWOWの放送にて。

不幸な事故が起き、被害者遺族、加害者、そしてもう一人の事故当事者が存在するという、この発想が凄い。
また、登場人物の一人ひとりのキャラクターが個性的ではあるがリアリティがあって、人物設定も見事だ。

古田新太演じる主人公の漁師 添田が、強烈な唯我独尊タイプの頑固者。お近づきになりたくないタイプだ。が、こういう人、いるのではないかと思える。
離婚して娘と二人で暮らしているのだが、妻が娘を引き取らなかった理由は明確ではない(と思う)。
見習いと二人で仕掛け網漁の漁船に乗っている。弟子の方は高圧的な添田に辟易としている様子。
もう一人の主人公である青柳を松坂桃李が演じる。父親からスーパーマーケットを相続して店長となった人物。
真面目なのだが内向的な性格で、人望が厚い訳ではない。望むも望まないもなく親から引き継いだ仕事に迷いなく取り組んではいるものの、どこか主体性に欠けた青年のようだ。
この二人を不幸にも結びつけるのが添田の高校生の一人娘 花音。

古田新太の恐ろしいまでの悪役演技は、その深層心理にある寂しさや孤独感までがにじみ出ていて、個性派俳優の中に天才的演技者を見た気がする。
松坂桃李も得体の知れない複雑な青年に成りきっていて、徐々に追い詰められていく様に息が詰まりそうだ。
この二人を置いてもベストキャスティングなのは、花音を演じた伊東蒼だ。アバンタイトルから彼女の姿をカメラは追う。朗らかに駆ける他の少女たちとは明らかに異なった雰囲気の少女だと分かる。粗暴な父との二人暮らしでも、荒れることなく大人しく生きている。離婚した母(田畑智子)を慕っているが、父にも気を遣っている。内気で今にも消えそうな儚げな少女。伊東蒼自身がそういう少女だとしか思えないような、ありのままに演じているように見える。

登場人物たちはみな、闇(病み)を持っていて、自分を追い詰めている。

唯一闇が感じられないのは加害者ドライバーの女性(野村麻純)だ。どうやら母子家庭で育ったようだが、母親から愛情をもらって明るく成長したのだろう。世間から嫌われるようなこともなかったと想像する。
その彼女が、この事故で自分を追い詰め、誰よりも深い闇に落ちてしまうのだ。

添田は娘が万引きしたことを信じられず、青柳に迫る。娘の高校の教諭にも迫る。
娘が命を落とした原因を追求している反面で、それは自分を追い詰めることになるのだ。青柳がどんなに謝っても、求めているのは自分が想像する真実を青柳が認めることだ。たが、青柳が語ることが真実なのかもしれないという不安もあるはずで、青柳に迫れば迫るほど自分を追い詰めることになる。

青柳の方は、添田にしつこく迫られ、世間からも責められるに至って崩壊寸前だったはずだが、添田の妄想を受け入れる妥協はしない。
ここに、青柳の壮絶なまでの戦いがある。そして彼は誰にも助けを求めない。そういうことができない人間なのだが、それによって自らを追い詰めるのだ。パートの麻子(寺島しのぶ)が必死にあなたは悪くないと擁護するのを、逆に重圧に感じている。
遂に辛抱の糸が切れてしまい、弁当屋に電話で悪態をつく。そして気を取り直す松坂桃李の演技が秀逸で、それがきっかけのように次の行動に移るという物語展開と、その演出が上手い。

パートの麻子も、花音の担任教諭(趣里)も、自分が信じていた行いに疑問符が突きつけられる。
麻子はそのギャップに崩壊していまい、教諭は正しい道に歩を進めた様子。

この物語は、狂気に近い添田の怒りがいかにして収まるのかが、結末のポイントとなる。エスカレートする破滅的な結末もあるだろうが、それでは救いが無さすぎる。
たが、添田の改心は一筋縄ではいかない。
彼に決定打を浴びせるのが、加害者ドライバーの母親(片岡礼子)だという意表を突く展開には、涙腺が崩壊した。
この一撃を添田がどのように受け止めたのかを直接的に見せないところも上手い。
そして、娘の隠し事を知り、別れた妻や漁業の弟子(藤原季節)の言葉で徐々に自分の無理解に気づいていく。
が、青柳をハッキリ赦すのではないところもきめ細かい。
その青柳にも光は指す。それは添田との和解ではない。この極短いエピソードのアイデアが素晴らしい。
いわゆる大団円でみんなハッピーな終わりではないく、心の闇(病み)を残しつつも暗くない未来を感じさせる幕引きへと進んでいく脚本と演出は実に見事。

添田が娘の画材で絵を描きはじめるエピソードは、殺伐とした物語に息継ぎの時間を持たせたのかと思えたが、これが最後に父と娘の絆を示すアイテムとなるのだから、唸らざるを得ない。
そして、とうとう我々が添田に愛らしさすら感じるに至るのだから、古田新太も天晴れだ。

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kazz

5.0誰もが当事者になりうる物語

2022年7月22日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

たぶん、
人は、誰でもちょっとづつ、嘘をついたり自分を偽ったりしている

良かれと思って言ってしまったり

怖くて本当の事が言えなかったり

人を攻撃するためだったり

正義のふりをして真実を捻じ曲げたり

嘘も言えない人は、ただただ黙り込んでしまう

私も同じです
何かが起きた時に、自分は悪くないと思いたい
そんな事、最初に思う事じゃないのに

人との繋がりに、いくらでもある「空白」
自分の心の中にもわからない部分がたくさんある
身近な人のことをもっと知りたくなりました
その為にはどうしたらいいのか
まず、私が本心で話さなければなりませんね

辛い作品でしたが、とても良かった

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カルヴェロ

5.0本当にしんどいんだけど

2022年7月11日
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ここまで心抉れるかーと思わされるくらいに人間の心情を描いた映画だと思う。

また役者が全部正解と言えるくらいに凄い。

人の心の移り変わりや時間の経過。めちゃくちゃに人間臭い。

どれだけしんどいねーんと思っていた最後にほんの少しの救いが全然割に合わないんですが、ほのかな心の解放としてほっとさせられます。

古田さんの表情一つ一つがえぐいくらいに芸術です。

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ボタもち

4.02本立て1本目。 女子中学生万引きに端を発す。この少女がなんとも絶...

2022年6月26日
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鑑賞方法:映画館

2本立て1本目。
女子中学生万引きに端を発す。この少女がなんとも絶妙に可哀想なのだ。事故シーンは衝撃、思わず声をあげかけた。
そしてそこから始まる大人たちの人格崩壊。とにかく親父(古田新太)がクズ過ぎる。お節介おばさん(寺島しのぶ)なんかが絡んできてもう目が離せない。私ならきっと店長(松坂桃李)みたいになると思う。
解せないのはどうして最も罪が重そうなトラック運ちゃんには絡まない。そんなちょっと納得いかない部分もあったが、そこも含めて非常に面白かった。見る価値大いにあり、良い作品だった。

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はむひろみ

4.0加害者とは。

2022年6月19日
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一番の加害者は無責任な報道陣でわ、と思いました。

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しじみの短い感想文

4.0観ててめちゃくちゃ辛かった。

2022年6月17日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

途中まで辛すぎて観てるのが苦しかったです。
ある人のお通夜の場面から涙が止まりませんでした。
出てる方、全員の演技がとってもすごかったです。

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みーくん

4.0神様っているのかな

2022年6月8日
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皆さんの星が多いのに最初の1時間観るのやめようかなって思いながら最後まで観た
星の多い意味わかりました。
悲しい… 自殺してしまった加害者の女の子の母親の素晴らしさに泣けた… きっとあれで父親も娘の死を受け止め自分の娘に対する態度も理解したのだろう
絵を始めだして弟子みたいな子が家に来てくれて
人は誰かに助けられ支えられて生きているのだなぁ
寺島しのぶ、いるいるこのタイプ、うまいな演技。
みんな完璧ではなく模索しながら生きていくのだな
事故や病気や人間関係の荒波に立ち向かって生きていくのだなと思う映画でした。
誰も悪くない、でも知らずに人を助け人を傷つけているのだなぁ

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コアラ0413

4.0【不思議と温かい気持ちになれるヒューマンドラマ。そして、空白の意味。】

2022年6月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

・2021年公開の日本のヒューマンドラマ映画。
・スーパーアオヤギで万引き未遂をしたと女子中学生 花音が店長 青柳にバックヤードに連れていかれるも、逃げ出す。走って逃げいている途中で花音は交通事故にあい死んでしまう。普段から横暴な態度で人と接する花音の父 充は、娘の身の潔白(万引きをしていない)を証明しようとスーパーアオヤギをはじめとした関係者を相手に執拗に辛辣に迫っていく…という大枠ストーリー。

[お勧めのポイント]
・どこか心がほぐされる×考えさせられる(実は)あたたかいヒューマンドラマ
・古田新太さんの心・行動の変化にグッとくる
・伊藤蒼さんの映画[さがす]とのギャップが圧巻

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

[物語]
・一番大事な確信を見せない(空白のある)物語、ここが考えさせれる一番のポイントになりました。映画冒頭で万引き未遂で捕まる花音ですが、こちらが鑑賞する映像だけでは「本当に万引きしたか否か」の確信が見えずに進んでいくのです。その上で、「万引きをしていないことを証明しようとする父」「万引きをされたから注意しようとしただけのはずが交通事故に合わせてしまったこと、そこから生まれた状況に苦しむ店長」がベースとなって話が進んでいきます。そして、その2人を取り巻くのが「正義を押し付けるパート 草加部」「(新しいパートナーとの間でできた)身重の元妻 翔子」「花音をはねた車を運転していた女性の母緑」「充の弟子として漁師として働く龍馬」…中心の2人だけでなく、周囲を取り巻く人々の行動や価値観が無駄なく、絶妙に混ざり合って1つの物語が構築されており、見応え抜群でした。

[演出]
・𠮷田恵輔監督と言えば、以前、映画[ヒメアノ~ル]を観させていただいて、そのえぐすぎる表現などに衝撃を覚えた記憶があります。そんな前提知識があったので、結構身構えて鑑賞したのですが、全然違いました。笑 いや、良い意味で違ったのです。びっくりするくらい「人間の心の動向」を丁寧に描かれているように思いました。
 - 例えば、充の弟子の龍馬は、表面的には今風のチャラそうな若者ですが、その奥にある優しさを魅せてくれて、こちらを温かい気持ちにさせてくれたり。
 - 例えば、正義を押し付けるパート 草加部は、人に頼られることで自分の本当の弱さを隠したいがための行動に見え、強制の優しさ・正義感がもたらすものは一体…ということを考えさせてくれたり。

・などなど、全ての登場人物の心の動きが無理なく無駄なくこちらに伝わってきて、いろんな角度で考えるきっかけをくれる演出になっているなぁと感じました。私自身は、とても良い意味で「𠮷田恵輔監督」というブランドを裏切られた一作になりました。

[映像]
・映画[ヒメアノ~ル]とは異なり、えぐい映像をリアルに魅せることは一切ありません。にもかからず、交通事故の凄惨さ伝わる。演技と台詞で魅せる工夫に感じました。

[音楽]
・際立って感じたことはありません。

[演技・配役]
・すべての役者さんが素晴らしかったです。鑑賞後に意識せずとも全員覚えていられるくらいに、それぞれのキャラクターの特性が伝わってきました。
・伊藤蒼さんは映画[さがす]で初見でした。その後、こちらの作品を観たら、その演技の違いに衝撃。個人的には[さがす]→[空白]の順番でよかったと。この順番で観たからこそ、この「ほぼ無口な演技」が素晴らしく感じました。
・古田さんはさすがですね。嫌味っぽい暴君さは最大限、でもどこか憎めなくなるような優しさが垣間見える。娘を亡くした辛すぎる状況でありながらそれでも成長していく充(父親)、を感じ取り、どこか嬉しさすら感じてしまいました。これぞ「共感」というやつですね。
・弟子の龍馬役の藤原季節さんも素敵。今風の若者×でもいいヤツの感じが見事で、この映画を暖かくしてくれるキーマンの役割を見事に果たされていたように思います。
・松坂桃李さんの魂の抜けた店長役も寺島しのぶさんの「押しつけの正義・親切」草加部役も、本当に皆さん、役者さんであることを忘れるくらい、登場人物そのものにどっぷり浸かって観れてしまう、素晴らしい演技だったと思います。

[全体]
・総じて、見応えのあるヒューマンドラマでした。
・タイトル「空白」をどのようにも解釈できる。キャラクターそれぞれが持っていた「空白」、万引きした瞬間が見えない「空白」、父と娘の「空白」…

・最後に、この映画を通して私個人が感じた「空白」の哲学を。ありがとうございました。
 「表面ばかりを気にして生きている限り、誰しも空白(の期間や関係)を持ってしまうもの。でも、その空白は、後で何かを埋めることによって、人生をもっと本質的にもっと前向きに生きれる可能性を秘めた素敵なモノでもある。日々、目の前のことに必死になることも大切だけど、たまには自分自身の空白を探して、そこに何かを埋めてみては?もしかしたらそこには、優しさとか喜びとか幸せとか、とても大切なもので埋められるかもしれないよ。そんな風に人生を大切にしていってくださいね。」

#映画 #空白 #邦画 #2021年 #ヒューマンドラマ #𠮷田恵輔監督 #古田新太 #松坂桃李 #田畑智子 #藤原季節 #趣里 #伊藤蒼 #片岡礼子 #寺島しのぶ #意味深 #温かい気持ちになる#全体3.7 #物語3.7 #演出3.8 #演技3.8 #配役3.8 #映像3.5 #音楽3.5

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3104arata

5.0これこそ邦画。

2022年5月22日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

CGは最小限で、派手演出もなし。ストーリーはあらすじ通りでそれ以上でも以下でもない。
それでも人間の感情表現描写オンリーでこんなにも面白い。脇役それぞれが最高に輝くし主演の古田新太&松坂桃李のどうしようもない普通の人間っぽさが染みる。
事故に関わった人たちが何を考えて、変化にどう対応して行くか。
コストで海外に勝てない邦画こそこうあるべきと思わせてもらいました。

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お肉

5.0ここ最近で見た映画で一番良かった

2022年5月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

とても見応えがありました。

不運が重なってしまって、事故に遭ったが、執拗に店長を責める父親。一人娘を亡くして一方的になってしまうのは分かるが、それにしてもこの人はずっと自分が正しいと思って生きてきたタイプなんだな、と。亭主関白な父親だと自己主張の出来ない子供になりがちなんですよね。厳格なわりには子供のことをなにも知らない。

"透明なマニキュア"もキーワードになってて面白かった。父親は娘のことを信じてたというよりは自分の中での娘を作り上げてたんだなと思った。

追い詰められた店長が弁当屋さんにクレーム入れるシーンは心が痛みました。人間極限まで追い詰められると自分がされた嫌なことを他人にやってしまうんですよね。

車で跳ねてしまった中山さんが自殺して、葬式で添田父が「俺は謝らないからな」って言葉を放った時こいつマジかよって思ったけど、その後の中山母の対応が大人でしたね。本当はあなたのせいで娘が死んだくらいには思ってるはずなのに、それでも娘に非があったことを認め頭を下げる。普通の人じゃできないですよ。今まで人のせいにして自分が正しいと思って生きてきた添田には衝撃だったんでしょうね。そこから改心していく様子も面白かったです。ここの親子の対比がうまく描かれていてすばらしい。

もしかしたら、店長はわいせつな行為をしたのかもしれない、中山さんは法定速度を守ってなかったのかもしれない(それだと罪の意識に苛まれて自殺してしまうのも辻褄が合う)と色々考察できるのも面白い。

そしてトドメを刺したトラック運転手は、取り調べの後一回も出てきてないんですよね。轢いてしまった時も「うわぁ…」みたいな態度だったしあまり自分に責任を感じていないのでしょう。事件の後も忘れてのうのうと生きてるから物語からも離脱したんでしょうね。強く思い悩む人がいる一方でこういうあっけらかんとしてる人もいるのがリアルでよかったです。

とりあえず、自分が一番正しいんだと思って生きている人に見せたい映画でした。

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餅

4.5父親の変化

2022年5月8日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

自分勝手で怒鳴り散らす漁師の父親。
母親は離婚して別の家庭を作り、父親と同居の中学2年の娘は話しかけるのもやっと。
そんな中娘が万引き容疑でスーパーの店長から逃げ出す際に交通事故で亡くなってしまう。
あまりにも無残な娘の遺体を目にした父親は娘の命を奪われた原因を見つけるべく激しく奔走する。
その過程で父親は娘のことを何一つ知らなかった事実をいやでも突きつけられ、外部の人間に向けていた怒りの目を娘のことを知るほうへ徐々に向かっていく。
何も知らなかったけれど、最後に親子だった証を見つけることができた。

父親の変化がとてもよく伝わる映画でした。

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映画鑑賞初級

3.5登場人物は友人にはしたくない人達ばかり。脚本がよくできている。

2022年4月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

担任の女性教師を除き、いかにもいそうな、しかし余り友人にはしたくないクセのある人達ばかりが出てくる作品。蒲郡を舞台にしているのに登場人物が皆標準語を話すのには違和感がある。タイトルの空白とはどういう意味なのかは半分くらい観ないと分からない。"さがす"にも出ていたが伊藤蒼という女優(今回は出番は僅かだが)は実に将来性があると思った。前回に続いて出来の悪いい父親を持って誠に不憫。ラストは若干物足りないが、リアリティーのあるよく出来た脚本だと思う。

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Yohi

3.0怒りは誰にでもある

2022年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怒りぽっく他人に暴力的なことをしていた父をもつ娘。
その娘がスーパーで万引きをした。
そのことを見ていた店長が娘と話をしようとしたが、娘は逃げ出し店長が追いかけ娘は事故にあって死んだ。
父は店長のことを恨み嫌がらせをした。
ある日、父は娘のことをちゃんと知り、自分が悪かったと受け入れたという内容だった。
父は他人に暴力的なことをしていたが、この作品をみたら誰でも自分の中の怒りを他人にぶつけてしまうことはあるんだと思う。
怒りをぶつけることで、自分がどう思うかでこの先の行動につながっていくのではないかと思う。
店長は嫌がらせをどれほど受けても他人にその鬱憤をはらすことなく受け入れていたのはすごいなと思った。

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やっすー

4.0スッキリしない最後がいい

2022年4月26日
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人が素直になる瞬間がたまらなく好き
なので自分の中でこの映画は邦画でかなりの上位

出来事全てがいい映画でした

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w_MAXL_rose

4.0それぞれの再生

2022年4月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

本当の意味でそれぞれの再生の話

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リキテン

3.5なんか

2022年4月21日
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もやがかかってスッキリしない感じでした。
結局印象悪い人の方が最終的に…のパターン
良い人は損する感じがなんともいえない気分になりました。
あの年になるまで自分を客観視出来ないのは周りのせいでもあると思う。
演技すごい引き込まれます。
自分の娘の葬式でそれでも謝ることができるのすごい。
あと若者めっちゃ良い人。

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ビタミン

4.5救いようのない結末

2022年4月16日
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公開当初かなり気になっていたが、観に行けず。
先日Netflixで観たレビュー。
『ヤクザと家族』でどハマりした河村光庸さん/スターサンズの作品。

『ヤクザと家族』同様に誰が悪いでも無く、救い良いのない結末。
ただ、物語の発端(中学生の万引)や被害者の父親のキャラクターから、何が善/何が悪を考えさせる映画。
寺島忍さん演じる草加部さんのキャラクターからの「正しさとは」「正義とは」を考えさせられる。

『ヤクザと家族』同様に感想は百人百色。
鑑賞者側に問い掛けるような内容で、様々な感情を生み出す映画。

これほど感情を揺さぶらせる映画、制作・配給会社は無いと思わせられる。
なぜ劇場で公開当初観に行かなかったのか後悔。

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ちゃんつる