望みのレビュー・感想・評価
全236件中、201~220件目を表示
これは切ない、演出が好き
予告通り、ポスター通り、
加害者なのか被害者なのかそれとも、、、
というストーリーです。
加害者であって欲しい
被害者であって欲しい
どちらも地獄で、どちらも理解でいるので、なんとも切ない。
どちらでも、救いがあって救いがない。
そして、少年犯罪の被害者家族と加害者家族の話でもあり、ネットやウワサにどれだけ流されるかという、人間のおぞましさを嫌になるほど見せつけられる。
「まだ望みがある、、、」といつセリフが切ない。
映像も音楽もテンポもとても見やすく、テレビドラマとは違った重厚さのようなものもあって、監督さんって誰なんだろう、、、エンドロールで納得した。
やっぱり、映画って監督さんのものなのだと思った。
堤真一と石田ゆり子はもちろんですが、清原果耶も良かったです。
途中までは泣けるほどではなかったのですが、真相が分かったあとに、泣けました。
余談ですが、三浦貴大が理学療法士、、、「栞」という映画も切なかったな、、と、思い出しました。
人間は弱い
感情が爆発・整理中・無 清原果耶ちゃんの涙の使い分けに感服!でも物語は…
予告編の時点で「息子が加害者か?被害者か?」と煽っているので、そういう映画だろうな…と想定した域からははみ出ることがない、2時間のテレビドラマ的な作品でした。
とにかく演者が良かったです。父親の堤真一と母親の石田ゆり子の、息子に対する想いが共通している部分と異なっている部分を「そこまでセリフで説明しなくても…」と思わせられるくらい素晴らしい演技をしていたと思います。特に前半は繊細な演出も相まって、「息子はどっちなんだろう?」とスリリングでした。
何と言っても清原果耶ちゃん。これまでも褒め続けてきて、このサイトのレビューでは「宇宙でいちばんあかるい屋根」で褒めまくっているのですが、今回もお見事でした。感情の表出の仕方に、ここまでバリエーションを付けられるのか…という感じ。今回も何回か涙を流すシーンがあるのですが、その設定に応じて「感情を爆発させる涙」「感情の整理に追い付いていない涙」「感情が無の涙」を巧みに使い分けているのが凄いと思いました。あと、ポニーテールが似合うので、引き続き取り入れて欲しいです。
あと、マネージャー役として出てくる女の子が、非常に志田未来さんに似ていて…(笑)物語の設定と相まって『誰も守ってくれない』を連想させました。
繰り返しますが、演者が非常に良くて最後まで楽しめましたが、脚本&演出はテレビの2時間ドラマ的で残念な部分も多くありました。
たとえば、すでに動画サイトでシーンが公開されていますが、建築士の父親が我が家をマイルームとして紹介するシーン。いくらなんでも、思春期の息子と娘の部屋にずけずけと他人を入れるのはどうなの?これがいわゆる普通の幸せな家族なの?と思ったり。
あんなにマスコミが家の前に張り付いている割には、家に落書きされまくってたり。
相変わらずこういう時の警察は感情が伴っていない悪のもので、ライターや雑誌の記者の方が誠実に向き合っているという「まだそんな設定やってるの?」ってとことか。
「はい!ここは泣くところです!泣いてください!!」とバカにされてるかのようにスローモーションや賑やかな音楽を多用するところとか。
まあこの演出家さんはパワーで理屈を押し退けて行くタイプなので少々の粗は目を瞑れということなんでしょうが、手放しで絶賛はできないですよねーって感じです。「○月○日」と毎回日が変わるごとに数秒の暗幕のあと表示されるので、じゃあそこにCM入れて2時間ドラマにしたらもっと良かったかもしれません。過剰な音楽も、ドラマのような集中しなくても見られる環境だからこそ活きるのであって、映像に集中できる映画館という環境だと過保護的に思えてしまいます。映像的にも映画である意味はあまり見出だせませんでした。
ただ、最終的に「実は主人公は被害者でもなく加害者でもなくただの家出として灰色決着」にしなかったのは良かったと思います。結末に合わせた森山直太朗の歌も良かったです。
相反する2つの可能性しかない前提で話は進むが・・・
①家族が殺されて2度と会えないよりは、犯罪者として再び現れることを望むか、
②人殺しの家族として社会的制裁を受けるよりはむしろ、殺されていることを望むか
なんか、極端に相反する可能性しかない前提で話が進むなあ、と見ていました。
これ以外の可能性もあるだろうに、そこらへんを潰していないので少し違和感が残った。
あとは、社会的制裁というか嫌がらせによって家族が精神的に追い込まれていく描写が少ないような。嫌がらせ場面自体はあったけど、妹さん割と薄情じゃないですかね。
ついでにいえば、マスコミをステレオタイプのクズ扱いするのはわかるとして、松田翔太演じるフリー記者を良い人に描きすぎ(良い人がフリーでは食っていけないでしょ)
出演の皆さん演技上手なので点数は少し甘めです
何に「望み」をかけるのか
昨今、少年犯罪を取り上げた映画が多いなか、あ〜、そういう?と予想をたてながらも、最後、観た人に答えを託すような終わり方でしたね。
親の願いって、何なのか?
信じるって、どういうことなのか。
親は本当に、子どもの姿を見ているのか。
いろんな角度から、事件を見ることで、何が真実かが、あぶり出されていきます。
それすら、真実なのかわからない。
何を信じるのか?
真実がどうであっても、受け入れることができるのか?
非常に決断を迫られるテーマです。
加害者であっても、被害者だとしても苦しみは変わらない。
ただ、その意味を自分たちがどう解釈するのかで、その後の家族の生き方に変化が出るのでしょうね。
「今までと、同じ生活はもうできないってことでしょ」
たしかに、そうなんだろうな。
どう、形が変わるのか。
そこを問いかけているようにも感じ。
家族の微妙なズレ
親にとっては重いテーマ
子供を持つ身としては、父の気持ちがよくわかる。犯人なのか、被害者なのか、どちらかの可能性があると知ったら、犯人ではあってほしくない。そう思う。
長男の規士が、加害者かもしれないってわかってからの家族の殺伐とした重苦しい感じはよく描けていたと思う。犯人でないことを祈る父、加害者であったとしても生きていてほしい母、自分の将来を不安に思う妹。気持ちの不協和音が鳴り響いて、見ているこっちがいたたまれなくなる。
ただ、マスコミの描き方がステレオタイプというか一時代前のイメージのままというか、ちょっと首をひねる。被疑者でもなく、事件の重要参考人の少年の父親の声をそのまま報道するなんてありえない。それに、卵の投げつけやスプレーでのいたずらの演出もちょっと時代錯誤してる。SNSでリンチされたり、ネットで情報さらされることが、被害者や加害者の家族にはこたえているのに。
松田翔太演じる雑誌記者の内藤の立ち位置も釈然としないな。ハイエナのような雑誌記者として最後まであって欲しかったな。原作は、未読だけど、そのへんはどうなんだろう。
望みの対義語とは
上映が終わった後何もできなくなるくらいの衝撃的な作品だった。
母は息子が「加害者」であることを望み、父は息子が「被害者」であることを望む。
この、望みというタイトルの意味に気づいた時、かなりの衝撃を受けた。
加えて特筆したいのが演出のうまさ。
演じる役者さんの超一流の演技を100倍にも千倍にも膨れ上がらせるカメラワーク。
そして、照明。
母が望みを見出す瞬間、光が差し込む。
そういった陰と陽の対比がとても素晴らしかった。
正直中盤までは色々なところから酷い仕打ちをたくさん受けるため(本当はやってはいけないのだが)思わず前の座席を蹴りたくなるくらい、かなりストレスを溜める映画であることは添えておく。
そして、家。
最初に家の紹介から入る。
明るくて誰もが憧れるような素晴らしいデザインの家。
これが序盤で解説されるため、徐々に徐々に家族の状況の変化によってアットホームな空間からとんでもない魔界の城のように変貌を遂げるのがとてもよくわかった。
最後に、この映画を見て感じたことを一つ。
望みの対義語とはなんだろう。
母は息子が「加害者」であることを望んだが、それは裏を返せば息子は「被害者」であると信じていたからこその望みではなかったのだろうか。
父は「被害者」であることを望んだが、それは息子が「加害者」である可能性を考えていたからこそ望んだのではないのだろうか。
息子がいるいないで、見方も感想も変わる。
金曜日レイトショーは、この秋楽しみにしてた邦画『望み』
私的高感度の高い各世代の俳優さんが、親子4人を演じる。
いやぁ〜ハズさない演技に引き込まれました。
加害者なら生きてる。被害者なら死んでる可能性大・・・
夫婦の思いが違うって描写が、秀悦でした。
男目線の意見ですが、息子さんがいる人は観る価値あると思いますし・・・
そうじゃない人は、思春期の息子だった頃を思い出して是非!
親に言えない事を、消化しながら人は、成長する。。。。
高校時代、父親と接した記憶は全くない感じだったので、2人の息子とは出来るだけ接して来たつもりですが・・・
私には見せない顔や話さない事があるのは当然だと思うし、嫁には話してたんやろね。
子供がいるなしで、180度感想は違うと思いますが・・・
その向き合い方は、家族それぞれという事で、オススメです。
選択
133本目。
パークスで9時20分の作品を観ようとマックで時間を潰してたら、なんか9時40分だと思い込み、大分お疲れモード。
で予定変更。
究極の選択、正解か間違いが分からない。
あと男親、女親ってのもあるんだろう。
昨今のネット問題もあるんだろうけど、内藤は別として、こういう事件の後に頭を下げなければならないなは、マスコミだろうと。
興味なくなりゃ、次に鞍替えだから。
で、マスク着用をお願いしてるのに、近くのジジイがマスクをしてない。
スタッフも注意してるのに、どこ吹く風。
先週も別の映画館でもいた。
上映中は喋らないから、って事なんだろうけど、腹立つ。
一言、言ってやりたいけど揉めて、出禁になりなくないから我慢。
でも、何とかして欲しい。
何度も涙しました。
父親目線で観ました
少年犯罪の捜査でもっとも心が痛むのは、お子さんの気持ちを知った時です
たとえ犯人であろうが、生きてさえいてくれればいいと望む母。事件の関与はあるにしても、加害者であってほしくないと望む父。子を思う気持ちは同じでも、望むことは真逆。信じてあげられるのは家族だけだから、「何もやってない」と断言する気持ちもわかるが、信じたい気持ちが強すぎると真実をみおとすのでは?との危惧が止まない。
それよりも増して、どこか心に不穏な筋書きを心配する感情がくすぶっていた。それはこの映画がミステリーだということではなく、堤監督であるということがそうさせる。「人魚の眠る家」の気味悪さや、他のTVシリーズのケッタイな映画化作品など、あまり好みではないからだ。だから正直どこか斜に構えて見てた。でも、この映画はそうではなかった。展開は意外であったが、奇抜ではなかったし、最後に母が記者に言った言葉も、すっと胸に収まった。あんな結末なのに僕の気持ちにやわらかな空気が流れた。それは、父も母もタダシを誇りに思う、優しい眼差しがあったからだ。そして僕がその感情を理解できたから。その時、ふと思い返した。祖母の言ってくれた「何かあっても受け止めてあげなさい。覚悟さえあれば怖いことはないから」という言葉の強さを。
自分だったらどっちだろう
全236件中、201~220件目を表示