ストックホルム・ケース

劇場公開日:

ストックホルム・ケース

解説

誘拐・監禁事件の被害者が犯人と長い時間をともにすることで、犯人に対し連帯感や好意的な感情を抱いてしまう状態を示す心理学用語「ストックホルム症候群」の語源になった事件を題材に、イーサン・ホーク主演で描くクライムドラマ。何をやっても上手くいかない悪党のラースは、自由の国アメリカに逃れるためストックホルムの銀行に強盗に入る。ビアンカという女性を含む3人を人質に取り、刑務所に収監されていた仲間のグンナーを釈放させることに成功したラースは、続けて人質と交換に金と逃走車を要求。しかし、警察が彼らを銀行の中に封じ込める作戦に出たことで事態は長期化。次第に犯人と人質の関係だったラースとビアンカたちの間に、不思議な共感が芽生え始めていく。映画の題材となったのは、1973年にスウェーデンのストックホルムで起こったノルマルム広場強盗事件。 監督は、イーサン・ホークが伝説のトランペット奏者チェット・ベイカーを演じた「ブルーに生まれついて」のロバート・バドロー。犯罪仲間のグンナー役に「キングスマン」シリーズのマーク・ストロング、人質となるビアンカに「ミレニアム」シリーズのノオミ・ラパス。

2018年製作/92分/G/カナダ・スウェーデン合作
原題:Stockholm
配給:トランスフォーマー

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(C)2018 Bankdrama Film Ltd. & Chimney Group. All rights reserved.

映画レビュー

3.5楽しげなイーサン・ホーク。それだけで無性に嬉しい。

2020年11月23日
PCから投稿

ストックホルム症候群といえば、パッと思いつくものだとダニー・ボイルの『普通じゃない』を始め、様々な作品で取り上げられてきた題材だ。その原点となった事件を描く、とはいえ、本作に漂う空気感はどこか緊張と弛緩の間を行く独特のもの。理由はやはり俳優にあるのだろう。イーサン・ホークが楽しげにその役柄のエンジンを吹かせるだけで、見ているこちらも自ずと楽しげな気分に包まれる。これは固い絆で結ばれたホークと監督が、前作「ブルーに生まれついて」に続いて奏でるセッションのような映画と言えるかも。犯人コンビの場当たり的な犯行に似て、この映画も緻密に構成されているというよりは、むしろ個々の登場人物の魅力を引き出しながら、自由な雰囲気で織り成されているように思える。その意味では肩肘はらずに身を委ねるのが良いだろう。傑作とは言い難くとも、夜寝る前に思い出し「なんだか楽しかったな」と笑みがこみ上げるタイプの映画である。

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牛津厚信

4.0医療や映画でも度々話題になる「ストックホルム症候群」という用語は本作の実話から生まれた!

2020年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

誘拐・監禁事件の被害者が犯人と長い時間をともにすることで、犯人に対し恐怖を通り越して、連帯感や好意を抱いてしまう状態に陥るケースもある「ストックホルム症候群」。
実は、この言葉は、1973年のスウェーデンのストックホルムで起こった銀行強盗から生まれた言葉なのです。本作は、その実在の事件に焦点をあて、一体何が起こっていたのかをコミカルなクライム・スリラー作品として作られたものです。
ただ、単なるドキュメンタリー的なものではなく、より普遍性が伝わるように、6日間の事件を3日間に凝縮されていたり、4人の人質を3人に集約されていたりしています。とは言え、あくまで実際にあったエピソードを、より分かりやすく伝えるための手法で、実話であることに変わりないと思います。
銀行強盗を決行するラースは、身元を隠すためアメリカ人に扮していたりと、割と行き当たりばったりなことも多く、この事件はどこか憎めないラースの人間性も関係していて、これが特殊な事例を生み出したんだな、と納得できます。
その主演のラースをイーサン・ホークが演じているのも大きく、彼の演技力によっても、よりそのことが伝わりやすくなっています。
個人的に驚いたのは、人質の一人である銀行員のビアンカはスウェーデン版の「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」でヒロインのリスベットを演じたノオミ・ラパスであったこと。見たときには全く気付かなかったので彼女の演技力はこの先も注目に値すると思います。
「ストックホルム症候群」という用語の語源を知る上でも良く、さらに作品の出来も良いので、公開規模は小さいのですが、見られる機会のある人はぜひ見てみてください。
冒頭の何気ないシーンの会話は、ラストにつながる意外と大事なものなので、そこを注意しながら見ることで、ラストの印象が変わると思います。

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細野真宏

3.0有名なストックホルム症候群。その語源となった事件の映像化。特に可も...

2023年3月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

有名なストックホルム症候群。その語源となった事件の映像化。特に可もなく不可もなく。
犯人と人質が心通わせる過程が今一つ分からない。が、実際もそんなものなのかもしれない。
地味に仕上げているがノオミ・ラパスが魅力的。
TVO吹替版鑑賞

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はむひろみ

4.0いわゆるストックホルム症候群って…

2022年12月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ネット上などでは「誘拐や監禁などによって拘束下にある被害者が、加害者と時間や場所を共有することによって、加害者に好意や共感、信頼や結束の感情まで抱くようになる現象のこと」みたいに解説されていますが、そうは言っても人質が犯人と情交関係を結んだり、家庭のある身で犯人が服役中の刑務所まで面会に行ったりするのは、いくらなんでも映画としての演出・脚色だろうと、観終わった直後には思ったのですが…。

現にビアンカは、人質となった直後には、家庭(子供の夕食)のことだけを心配していたわけですから。

それでもコトバンクの解説には、ちゃんと(?)恋愛感情のくだりまで触れられているようですね。

いま話題の某宗教団体のマインドコントじゃあありませんけれど…。
人間というものは、深層心理を操作されちゃうと、意外と本当は脆いものなのかも知れないですね。

そういう意味では「怖い作品だった」とも言えると思います。観終わって。評論子は。

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talkie
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