ドクター・スリープのレビュー・感想・評価
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ベースがシャイニングで別物
ダニーが過去に悩まされているのは仕方ないけれど、お酒に溺れていすぎるのはどうかと。
町で人に出会い向き合うのは良かったけど、あんなに優しい他人はそうそういるとは思えない。
ストーリーは超能力者の戦いになってしまい、シャイニングの続編とは思えない作風でしたが、別物として観たらそんなに悪くはありませんでした。
あとは、ダニーの両親が昔の役者ではなく違う役者だったのでピンと来るまで少し時間が掛かりました。特にジャック・ニコルソンは似てなさすぎ。
それに、キューブリックがいかに映像が素晴らしいのかを再確認させられました。亡くなって残念です。
シャイニングは知っていた方が楽しめると思いますが、知らない人でも楽しめる作品だと思いました。
シャイニング・オマージュ
シャイニングの見えない恐怖から、本作は、映像化した恐怖へと変化しているものの、キューブリックやニコルソンへのオマージュは強く感じた作品。
最初から最後までずっと、観る者に緊迫感を与え、怖さを植え付けるように流れ、ホラーというより、極上のサスペンスを観せられた感覚でした。
あの廃墟となった忌まわしいホテルに向かうBGMは、地獄への片道切符。何とも言えない恐怖を煽ります。また、ホテルの中の斧で割られた扉やシャワールームのカーテン、最後のシャイニングメンバー総出演は、シャイニングへのオマージュ。
いつもはカッコイイ役が多い、ダニー役のユアンも、小さい時からのトラウマを引きずっているくたびれた中年役を見事に演じていたと思います。
また、悪役のレベッカも、あの美しさがより妖艶さを際立たせていました。
但し、あの少年が殺されるシーンは、最近の子供の失踪事件を連想してしまい、チョット目を背けたくなりました。
改めて、シャイニングをレンタルで観ようと思います。
レベッカ・ファーガソンの眼が怖い。顔は笑っているのに全然笑っていない眼が怖し。
映画『シャイニング』はホラー映画史上最高傑作らしいが、どこが最高傑作なのか、未だ私には分からない。全然怖くないし勿体ぶった演出も感心しない。しかし、好きな人やリスペクトする人は多いらしく、この映画の監督もそう公言している。ただ、この映画の場合、小説『シャイニング』と映画『シャイニング』と小説『ドクター・スリープ』とを上手く融合させた脚本には感心させられた。映画の後半は、設定以外は原作小説から離れてしまうが、これはこれで“映画””『ドクター・スリープ』としては成功していると思う。ラストが少し弱いのと、ダニーの「ドクター・スリープ」足るところの描写が中途半端なのと(まあ、題名を『シャイニング』と謳いながら、殆ど「シャイニング」の描写が無かった“映画版”『シャイニング』よりはましだけど)を除くと満足すべき出来だとろう(演出にうま味は無いが、脚本の勝利と言ったところか)。「true not」の連中が余り恐くもないし強くもないのが原作小説がホラーに成りきれていない弱点だが、それは映画版も同じ。ただ、野球少年を殺害するシーンをほぼ原作通りに映像化しているのはちょっと驚き。何せいたいけな男の子を惨殺するわけですから。「ローズ・ザ・ハット」は原作でも印象的なキャラクターだが、映画でもレベッカ・ファーガソンが好演で印象的。最後やられるシーンは映画オリジナルだが上手い落とし前の付け方だと思う。ユアン・マクレガーの口元がとても優しげなのに気付かされたのも好感度アップ。
これがキングの描きたい事だったのか?
映画としては最後まで面白くみました。が、僕にとっては最後までシャイニングと繋がりませんでした。1番はシャイニングの映像美が全く感じられない点です。能力もX-MEN的になり、ラストも何故?って感じでシャイニングではなかった。
ドクタースリープや、猫のくだりは?いっそのことアブラを主人公にした方がよかったのでは?煙をたべて生きてるってのもなあ。でもそんなトンデモなところもキングっぽい。やはりキューブリックテイストが無くなったからこうなったんだ。キングはキューブリックが大嫌いだったんだなあ。
つまんなくはなかったので続編ではなくスピンオフと考えることにしよう!
シャイニングとは別のもの
当たり前ですが,ジャック・ニコルソン主演の「シャイニング」とは全く別のものでした。
本質的にシャイニングとはまったく関係ない事件をシャイニングと結びつけているので
旧作を見てない人はさっぱり分かんないだろうなあ・・・と思いながら鑑賞しました。
旧作に出てきた亡霊たちが,今作ではまるでゾンビのように扱われていて,元々の映
画にあった不思議な謎めいた感じは失われています。
それと気になったのは,アメリカが舞台なのに,イギリス英語をしゃべってる俳優さん
が多かったような・・・あまり英語に詳しくはないけど。もとの映画もそうだったっけ?
ユアン・マクレガーはイギリス人ですよね。でも設定はバリバリのアメリカ人だよね。
こんなこと気にするほうがおかしいのかな。
Are you gonna take the medicine? 分かりやすく続編
不気味だけど何だか良くわからなかったキューブリック版「シャイニング」。それに比べると続編の本作は随分と分かりやすくなっていました。本作の原作は読んでないのですが、スティーブン・キングは何冊か読んだ事があって、何となく本作はキングの臭いがしたので、きっと原作に近いのではないでしょうか?
昔の「シャイニング」に対するオマージュも沢山ありました。特にホテルに行ってからはアチコチ見られましたね。エレベーターから血が出てくるシーンはローズに鼻で笑われてたのが可笑しかったです。まぁ、そうなりますよね。だから何?って話ですし。ホテル側って基本的にビビらせにくるだけで、斧振るマンが出てくるまで実害は少ないというか・・・いや、実際にあんな洪水が来たらビビりますし、早く逃げないと!ってなると思いますよ。ただ、その他ホテル側のやってる事って単なるこけおどしな気がしてしまって。お風呂バァバとか最後は完全にネタキャラになってましたよね?
ホテル側のお化け達はダニーを追っかけて行けたって事はホテルに憑いてた地縛霊じゃなかったんですね。地縛霊ってその土地から動けないイメージがあります。お風呂バァバとかアブラちゃんの家まで行ってましたし、けっこう皆さん自由でした。うーん、でも自分の家にお風呂バァバがいたら嫌だなぁ。入った後の風呂を使うのが躊躇われます。ダニーやアブラちゃんはあの後普通にお風呂使っていたのでしょうか?
そうそう、油・・・もといアブラちゃんって名前の由来は「アブラカタブラ」から?・・・親ァー!名付けの時にしっかり考えないと!子供は名前でいじめられるんだから。どんなキラキラネームつけとんねん!
何だか当時で新しい事をやってみようとしていたキューブリック版に比べて、一気にホラーエンターテイメントに舵を切ってた本作。基本的にキング原作はエンターテイメント色が強いので、キューブリック版の続きと見るよりキングの小説「ドクター・スリープ」の映画版と捉えたが正しい気がします。ま、何はともあれ観てて楽しかったので個人的には満足でした。
そう言えば、あの15歳の「プッシュ」してた女の子。ローズの仲間に入らなければ、もっと長生きできてたのでは?残念!痛恨の人生の選択ミスです。
最期はあんな人に看取られたい
何が良かったって、一番は『メン・イン・ブラック』でムムム😓🤭🤪⁈だったレベッカ姐さんが見事にキリッとした美形キャラで蘇ったこと。あの柔軟そうなヨガスタイルの胡座姿勢で、サイコキネシスのごとく色気を放ってたのが、なんともカッコ良かったです。
あのジャック・バーテンダー・ニコルソン(似)は、ちょっと油断すると、お笑い系に見えてしまうかもしれないので緊張感を切らさないよう、ご用心!
ビビリ系の演出はあまりなかったので、前作の郷愁に浸りながら観てると、双子の姉妹や浴室の腐乱美女もホラーというより、微笑ましい気持ちにすらなります。
じゃあつまらないの?というと、そんなことはなくて、発想の切り替えが早く、思い立ったら即行動(ついでに言えば、アルコール依存症からの立直りもお見事でした)という〝できるサラリーマン〟のお手本のようなユアン・ダニー・マクレガーのおかげで、話がダレることなく、いい意味で期待通りに展開し、期待通りの安堵感が得ることができました。
シャイニングじゃないけどね。
面白かったです、結構。
おじさんと少女がバディでバンパイヤをやっつけろ、な、サイキック感漂いまくりの悪者退治物語り。アレレレ?シシシシャイニングは何処へ?って言う違和感は正直否めず。毒を以て毒を制すのにホテルの面々を使っただけですやん、って言うツッコミは不可避。
色々とネガティブ要素はあるものの、というか、シャイニングの続編と言う見方をすると、「イヤそれ止めて感」は強いけど。バンパイヤものとしては、捻り過ぎでもなく、置いてけぼりになる独りよがり感もなく、素直で好きです。
これでビビらなかったらビビリ卒業や思ってたんですが、アカン。これ、ビビリの卒業検定としてはハードル低過ぎです。
能力者が互いを探すシーンがX-MENだったり、ホラー場面は見飽きた感しかなかったりしますが、イヤな感じはしなかったです。テンポが緩いかもしれないけど、必要な間合いをきちんと取りながら、かつ、しつこすぎになる事も無く、良い感じでストリーが進んでいくのが良かったんだと思う。ゆえに、150分超の時間を感じさせません。
でも、ここはこうして欲しかったってとこは幾つかあって。
「レベたん巨乳過ぎ問題」
レベッカ・ファーガソンは第二子出産と聞いてましたが。にしても巨乳過ぎひん?正直ひいた。レベッカ大好きな俺でさえも。サラシ巻いてよ、お願いだから。と言うか、これは一時的なもんだと思いたい。でも、やっぱり、相変わらず美人さんでした。悪魔な女役が新境地になっちゃいましたかね?
「バンパイヤ勢が簡単にやられ過ぎ問題」
エミリー・アリン・リンドが演じる少女には特殊能力がある。けれど、他の面々には、何らかの能力って無いんでしょうか。ダン達が仕掛けたトラップにはまって、簡単にバタバタやられ過ぎと違います? 林の中でダン達が使ったライフルは狩猟用。Browningあたりの普通のライフル。弾も通常のHollow Point弾だと思うんですよね。1発2発を喰らったからって、簡単にうぎゃーシュワシュワで消滅しちゃうのって。バンパイヤや悪魔を倒す時の定番と言えば「銀」です。銃弾に銀を仕込んでたから必殺、みたいなネタがあって欲しかった。要するに、バンパイヤ勢の弱っちさが肩透かしでした。
「色々と他の映画を思い出してしまう中にシャイニングさえもが埋没しちゃった感」
いや、これに尽きるかも。詳細は割愛しますが。引用し過ぎて主文がかすんでしまった論文、的な。別に不満って訳じゃないんですが、これ、シャイニングの「続編」?
個人的には、ホラーアクションへと「色替え」された別物として見ましたが、それなりに面白かったです。キングも監修程度にしか関わってないんじゃないでしょうか。クレジットもアリバイ程度にしか思えないんですけど。
(12/2補足: Gingerさんの指摘に依る。本作はキング原作のドクタースリープを映画化したものであり、"ほとんど関与していない"との推測は的を外したものです。御免なさい。)
あーアカン。文句タラタラになってるw
面白かったんですけどねw
期待値も高かったので。というか、ビビってビビッてビビりまくりたかったのにw
あ。地味に追加。
FIFAのワールドカップを観に行ったつもりだったのに、ラグビー・ワールドカップだったよ、な気分。あては外れたけど、それはそれで良かったよ、って事で。
俺の先天性ビビリん疑惑、継続中です。
オマージュと決着
スタンリー・キューブリックの映画「シャイニング」が、これほど原作者スティーブン・キングを悩ませたのかと…。
僕は、映画シャイニングを初めて観た時、こんな怖い映画があったのかと、友人とグッタリして映画館を後にしたのを覚えている。1月の寒い夜だった。
でも、スティーブン・キングは、この映画を批判していた。
理由は、原作ではジャックが、善の心を維持しようと葛藤しつつも、徐々に狂気に苛まれていく様子を大切に描いているのに、映画はそれを正確に描いていないからということだった。
僕は、本当の恐怖は、善良な心が狂気に変貌することなのだと言いたかったのではないかと思った。
ただ、僕は、スタンリー・キューブリックの「シャイニング」には、ジャックのようになかなか世間から認められないような人物が、あのような曰く付きの孤立した場所に置かれてしまったら、人間、誰しも気が変になってしまうのが、実は当たり前の「人間らしい」ことなのではないかと、キューブリック作品に貫かれている独特な逆説(パラドクス)も込められていて、やっぱり面白いし、そして何より、あの演出はおっかないわーと思っていた。
そして、改めて、このドクター・スリープを観て、実はスティーブン・キング自身が、スタンリー・キューブリックのシャイニングを観て、葛藤のようなものを抱いたのではないかと感じた。
酒が人を狂わせるのか、酒に呑まれる人が悪いのか。
ダニーを通じて、永遠に答えの出そうなない問を自分自身にも投げかけていたのではないか。しかし、結果はどちらも同じではないのかと。
映像表現としてのシャイニングと、原作のシャイニング。
原作者の意図と、読んだ側の感じ方のギャップ。
しかし、実は、あのシチュエーションで人が正気を維持出来ず、気が変になっていくことは人間らしいのではないかと逆説的に考えることも、狂気に陥る善良な人間の様を見つめるのも、案外根っこは一緒なのではないか。
そして、批判だけでは、なかなか意図を理解してもらえないことに対する、自身の決着の付け方として、ダニーが父ジャックのように狂気の淵に落ちず、踏み止まり、抱えていた闇の部分を振り払うことによって、映画では描かれていなかった狂気に抗う一縷の良心を描いて、スティーブン・キングのシャイニングにも決着をつけたのではないのか。
そして、これは自身を散々悩ませたスタンリー・キューブリックと、そのシャイニングに対するオマージュではないのか。
三輪車の後を目で追うだけで迷路を感じてしまうホテルの廊下。
ホテルの執事。
静寂を称えた、だだっ広いホールの真ん中に陣取るバーカウンターとバーテン。
朽ちかけたバスタブの老女。
洪水のような血潮。
双子。
追うジャック。
斧で空けられたドアの割れ目。
雪に覆われた幾何学模様のヨーロッパ風の庭園。
後半に描かれるオーバールック・ホテルの場面は、何から何までキューブリックの映像の世界観だ。
やはり、これはキューブリックが亡くなって20年のときを経て綴られたキューブリックへのオマージュのような気がする。
ただ、決着はスティーブン・キングっぽく、少年のような正義感を感じさせる。
これは、これで彼らしい。
シャイニングとは別物?
シャイニングという舞台は借りているけれど、これってシャイニングとは別物ですよね?
シャイニングを見てなければ理解できないシーンもあるけど、充分見てなくても楽しめると思いますし。
ただ、普通に死ぬのと、死んでも生き続ける?場合の差はとか、いわゆるシャイニングを持った人たちのシステムがイマイチ理解できませんでしたが。
あと、ホテルのバーテンダーはクリスチャン・スレーターにやって欲しかったな。
ドクタースリープというタイトルの意味
キューブリックと同じ映画を撮ることはできないし、あれ以上を他の人に求めてはいけない。あの映画シャイニングはただのホラー映画とは語れない、特別な映画だから。
そんな高すぎるハードルに挑戦し、
みんなも飽きるほど聞いた「キングはあの映画を気に入ってない」、そこをどう調理するのか不安8・ワクワク2の気持ちで初日に観ました。
ダニーはオーバールックホテルの惨劇から生き残ったけどすっかり輝きを失い、死んでいるみたいに生きていた。
そのダニーを救ったのはあれだけ忘れたかった自身の輝きと、輝きを持った人々だった。そしてその力を使うことで、自分だけでなく人も救えると知り、同じ輝きを持つ少女を助けようとする。
自暴自棄に生きてきたダニーが少しずつ変わっていき、
タイトルにある『ドクタースリープ』の意味のシーンに涙が出そうになった。
誰かに手を差し伸べることの大切さ、
人はどんなに辛い生い立ちや過去も自分の行動で変えることができる。
直視できない辛いシーンもあったけど、なんだ、これホラー映画じゃなかったよ。感動したじゃないか。
輝きに引き寄せられる邪悪なものたちとの戦いはきっとこれからも続くだろうけど、
前向きに生きていこうと思えるエンディングでした。
キューブリックの映画とキングの原作をうまく融合させて未来へ繋がる物語をよくぞここまで!
新しいお話がメインなので知らなくても観られますが、できれば小説シャイニングを読んで、キューブリック映画を観てから行くと120%楽しめます。
これが2?超おもしろい!
最初のワンシーンでキューブリックへの尊敬の念が示されるような絨毯の模様からはじまる。この時点で心が奪われました。またウェンディ(ダニーの母)役も新しく出てきますが、発音のイントネーションや動作含め全て完璧。ここにも心奪われる!ストーリーも丁寧な仕上がりで一つもダレるシーンがありません。予告編にはない見所満載のシーンが多々ありますし、ラストシーンもいいです。期待を持って是非見てください。
すごく見応えのあるダークファンタジーだった
ITは、ホラー映画ベースの青春映画だったが、今回のドクタースリープは、ホラー映画というよりは、ダークファンタジー映画だった。しかもすごく出来のいいダークファンタジーです。
前作のトラウマを色濃く引きずる展開を予想していたのだが、最初のプロローグで、レベッカ・ファーガソンのかっこいいマジシャンハット姿に見とれて、はやくも前作の記憶が薄れる。そして、気がつくともう、新たな世界観に引きずり込まれていた。
さすがストーリーテリングの帝王。
狂人になった父親から命を狙われ、それがトラウマになっているダニー、ダニーと同じシャニング能力を持つアブラ、そして我らがファーガソンが演じるローズが束ねる謎の集団、この3つが互いに引き合い、感応しながら話は進んでいく。
何世紀にも渡って霊性が高い少年少女の生体エネルギーを捕食して生き続ける謎の集団という設定がいい。親玉は、妖しい微笑みでたくさんの人をたぶらかしたであろうローズ。この集団に美少女が加わるのだが、この美少女の能力がまた面白い。自分の発した言葉通り、相手を操ることができる。その能力を使って、下半身をギンギンにしてきたであろう哀れなおじさんにキツイお仕置きした上に、二度と美少女を相手に出来ないくらいの恐ろしい呪いをかける。今度、この少女を主人公にしたドラマを作ってほしい。
152分もあるんだけれども、3つそれぞれの絡み合いが面白いから全然長く感じない。また、音の使い方が効果的で、何かありそうな場面で、心臓の鼓動のようないやーな感じの効果音のようなBGMが流れるから、自然とドキドキしてくる。へレディタリーの影響を受けたのかな。
あのホテルに場面が変わると、前作をオマージュした不安感を煽る音楽が流れてきて前作シャニングの記憶が蘇ってくる。そして、そうきたか、こうくるのかと、前作を見た人間にとっては満足できるクライマックスだった。
アブラが朽ちた老婆がいるバスルームに入って行く意味って何だろう。
それはそうと、ドクタースリープっていいタイトルだね。意味がわかったとき、すごく納得ができた。お迎えが来ることを猫が教えてくれるって、どこかで聞いたような。
例えるなら、「ドラゴンボール」世界で「アラレちゃん」が大活躍するような話
前作キューブリック版で殆ど投げ捨てられていたシャイニング(超能力)の設定。
今作はこれをストーリーのド真ん中に持ってきた作品。
だから作品のコンセプトが全然違っていて、ホラー映画よりもヒーロー物に近い作りになっている。一応、ホラー要素は加味されてるけど。
実は前作キューブリック版を傑作と認めつつ大嫌いだったんだが、今作はその長年ため込んでいた不満(おざなりにされていた超能力設定とか)を盛大に解消してくれたんで、観ていて楽しかった。
だけど逆にキューブリック版を信奉する人達には不満な作品だと思う。
純粋なホラーを期待して観に行くとガッカリするだろうから、今作のコンセプトを簡単に伝えると、「僕らのダニー少年が成長してやさぐれ中年ヒーローになって、少女を助ける王道ファンタジー」と言う感じ。
ただ、作品間のコンセプトが違いすぎる上に主人公が殆ど関係ないのに事件に関わることになるんで、同一世界観の別作品主人公が後輩作品にゲスト助っ人で来てる感がある。そしてその感じが凄く楽しい。
個人的には凄くオススメな作品です。
名作の続編というのにつられて観たのを後悔…
前作の世界観を完全に無視して、ホラーじゃなくて単なる安っぽいサイキック・アクションに変えてしまった駄作。前作の場面などを頻繁に入れたり、ラストの舞台を何の説明もなくオーバールック・ホテルにした辺りは単なる「シャイニングの続編ですよ!」というアリバイを作ってるようにしか見えない。白目になって超能力で人をぶっ飛ばすシーンなんて思わず「X-MENのストームかよ!」って心の中でツッコんじゃいましたし…キューブリックが「シャイニング」で特殊能力の描写を描かなかったのに原作者のスティーブンキングは不満だったらしいが、ドクター・スリープでシャイニングを人を吹っ飛ばせる超能力と誇大解釈して単なるサイキック・アクションにしてしまったのを見る限り、キューブリックは英断だしすばらしかったと思う。シャイニング、キューブリック監督の素晴らしさを再確認出来るという点ではオススメです!序盤でクスリでラリってるのか二日酔いなのか分からんが、ユアン・マクレガー演じるダニーがトイレに顔突っ込んでゲロってるシーンって、やっぱりトレインスポッティングのオマージュなのかな?
凄いの見ました!
傑作です!
1作目観てなくても面白いはず!
脚本、撮影、編集、音楽と堪能させていただきました。
ユアンマクレガーもレベッカファーガソンも良いですが、子役の黒人の女の子が2人を凌駕する迫力の演技力でした。
広告費を抑えてる?なので、入り寂しかったっすけど、ホラーのジャンルでここまで感動することは珍しいかなと。
間違いなくオススメの今年No.1です。
微妙…
何か安いB級映画に『シャイニング』のキャラを無理矢理ねじ込んだみたいな…
中盤は『シャイニング』味が全く無くて、ひたすら安いB級映画を観させられてるような…
終盤のホテルやら双子やらの『シャイニング』祭りでようやく少し盛り上がる感じ…
前作の美術的な拘りとかジャック・ニコルソンのようなキ〇ガイ演技を期待しすぎて、凄い肩透かしだった…
こんな後日談だったら別に知らなくてもイイかなぁ…
Hello there!
ユアン・マクレガー役でお馴染みマスター・ケノービ主演の最新作です。
超能力対決では「え、マスター!それちょっとフォース出ちゃってません?」とハラハラしましたが、ご安心を。
私が大好きなマイク・フラナガン監督チームは極力フォースを使わずに撮影に挑んでいます。
今の時代であれば、フォースを使って簡単に人の顔を修正し当時の俳優の顔とそっくりにしてしまいそうなところ、本作はしっかりと俳優を選んで挑戦しています。俳優に対するリスペクトです。特にお母さん(ウェンディ・トランス)役のアレックス・エッソーさんの再現度の高さに感動しましたし、そっくりということ以上にあの苦難を乗り越えて頑張ってダニーを育ててきた母ということがすごく伝わってきた。アレックス・エッソーさんです。
マイク・フラナガン監督は原作者スティーブン・キング猛烈プッシュのお墨付きです。キング原作の実写映画化といったらこの人!くらいのレベルになりつつあります。詳しくはNetflix「ジェラルドのゲーム」、「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」をご覧ください。
B級映画っぽい!という表現は大当たりです。彼らマイク・フラナガンチームはB映画出身です。低予算でもとても品質の高い面白い映画を撮っています。
本作はビッグタイトルで予算も今までの作品とは比べ物にならないくらい高くなったと思いますが、ちゃんとバランスがとれてマイク・フラナガン作品になっていた。素晴らしい。
原作のドクター・スリープは長編ですが、よく二時間半にまとまったと思う。特にダニーが恐怖を箱に閉じ込める技を習得するまでのオープニングシークエンスは最高だった。「え、完璧じゃん。」と思いました。
ただ、色々とカットしまくり特にタイトルになっている"ドクター・スリープ"としてのエピソードはばっさり。
中年になったダニーと"あの時のダニーのような女の子"アブラの話を対比させながら、ラストで見事に引き継いでいく。その映像的な韻の踏み方はさすがマイク・フラナガン監督作といってもいい切れ味。
ただし中盤は少し退屈だ(原作も退屈なのでしょうがないのですが、)。しかしマイク・フラナガン監督は頑張っています。キャストもマイク・フラナガン監督チームお馴染みのメンツで嬉しかった。まさかのアイドル子役ジェイコブ君があんな姿に!そこでジェイコブ君使うの!?笑
ローズ・ザ ・ハット役のレベッカ・ファガーソンはちょっと本人の持ち前の人柄の良さが出てしまい、全然怖くない笑
本作のようなビッグタイトルで無名俳優使うのは難しいと思うが、血も涙もないサイコパス役がピッタリな俳優があっていたと思う。(誰がいいかな。)←ルーニー・マーラだ!(失礼)
てか最後のあれ、やっぱりフォースの霊体じゃない?
(やっぱりフォース使ってるじゃねえか!!)
続編だと言われても違和感が拭えない
字幕版を鑑賞。スティーブン・キングの小説「シャイニング」が発表されたのが 1977 年、それがスタンリー・キューブリック監督によって映画化されたのが3年後の 1980 年であった。本作は、キングが 2013 年に発表した続編の「ドクター・スリープ」を映画化したものである。前作から 40 年後の世界が舞台になっている。
「シャイニング」はキューブリック監督の代表作と言えるほどの傑作であったが、原作者のキングはお気に召さなかったらしく、度々批判的なコメントをして来ている。おそらく、原作では明確にされている事件の原因と結果を、映画では謎として残したためではないかと思うが、全てが説明できてしまうような話はホラーになり得ないので、キューブリック監督のやり方は正しかったのではないかと個人的には思っている。
続編小説は、映画の物語の続編としては非常に面食らう内容であり、全てが説明されてしまっているためにちっとも怖くない話になってしまっていた。小説にかなり忠実に作られたこの映画も、あの映画の続編にしては、まず、前作に全く出て来なかった邪悪な集団に焦点が置かれ、その話が前半を埋め尽くしていたため、これが続編なのかと非常に戸惑いを覚えた。
「シャイニング」とは、前作でダニー少年が示したような予知能力や、テレパシーその他超常的能力の総称のことで、そういう能力をもつ人間を嬲り殺して生体エネルギーを吸って 1000 年以上も生き続けようとする一種の邪悪な吸血鬼のような集団が登場し、成人したダニーと、桁違いの能力を持つ少女アブラがその集団と戦いを繰り広げるという二元論的な話になっており、その決戦の地として前作の舞台であったコロラドの「展望台ホテル」が登場するという展開になっていたが、ホテルが出て来るまでがやたら長くて、ほとんど別の話のようであった。
この続編映画を、原作者キングはかなりお気に入りのようだが、私は続編としては問題が大有りだと思った。何と言っても、今作で登場する邪悪な集団が、前作で全く出て来ていないことである。前作では、ホテルの建てられた場所がインディアンの墓地だったために、冬季間の閉鎖期間に管理人を引き受けた家族が、呪いを受けておかしくなるという話だったはずで、ダニーたちはその2家族めだったはずであって、1家族めで犠牲になった双子の少女の霊などを見る羽目になったのである。
前作で登場した呪われたホテルにまつわる悪霊も登場するのだが、いかにも取って付けたようであり、敵のボスの末路もダニーに降りかかった結末もあっさりし過ぎていて、かなり拍子抜けした。見終わった感想として真先に浮かぶのは、大きな戸惑いであって、これを続編と認めて良いものかどうかという疑念である。私はこれが続編とは到底思えなかった。
役者はイアン・マクレガーが成人したダニーを演じており、ジャック・ニコルソンのソックリさんまで登場させて前作の雰囲気を出そうとしているのには感心したが、むしろ邪悪な集団のボスを演じたレベッカ・ファーガソンの方に役者としての魅力を感じた。
音楽は、前作でも象徴的に鳴らされたグレゴリオ聖歌の「怒りの日」が踏襲されて雰囲気を出しているが、その他の音楽はあまり印象に残らなかった。キューブリック監督のこだわりであった画面の対称性や面光源、黄金比といった映像の特徴は、ホテルが登場するまではあまり感じられず、その意味でも続編らしさは薄かった。いろいろと不満が残る出来であった。
(映像4+脚本3+役者4+音楽3+演出4)×4= 72 点。
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