アド・アストラのレビュー・感想・評価
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冷静沈着と無感動は違うのだ
いい子のふりして
自分の感情を押し隠していると
物事に心が動かなくなってくる
どうやらこの主人公もそう
おいらもどちらかと言えば同類。
そんな彼が父親に
自分の言葉でメッセージを送る件
ブラピに連れておいらも涙。
父親を捜す壮大で孤独な旅は
いつしか自分を内省する旅となる
スペースロードムービー。
威厳あるルース・ネッガ素敵だった。
それにしても近い未来
月にもSUBWAYができるのか。
100年後の地球、良い映画でした。
100年後の未来の地球が舞台。人類は月へ旅行し、火星で暮らし始めるという、遠くはない未来。もはや世界というより、地球が一体となって、宇宙軍という組織が形成されている。
宇宙飛行士ロイが、太陽系の彼方(海王星)で行方不明となった父を探しに、地球から43億キロ先の宇宙の果てへと向かう、壮大なスペース・アクション。
宇宙の神秘を堪能できる。
なんと言っても月から見る地球は、真っ黒な中に青と白のマーブルが煌々と輝いている。この体感したことのない映像美を大画面いっぱいで見ただけで、感動と興奮に包まれる。
アドアストラとは「星の彼方へ」という意味で、ラテン語の「アスペラ アド アストラ」(困難を克服して栄光を掴む)という格言だそうだ。
それを聞いて、題名、ストーリーに納得。
ブラピはカッコ良く、トミーリージョーンズは馴染み深く(もう少し見たかった)、良い作品でした。
ただ、興味が無かったり、ブラピ見たさだと、宇宙の神秘的な静寂と闇のシーンでうとうとしてしまうのでご注意下さい。
本作は良く言えば特大ファール 悪く言えば、SF映画をなめるなです
SFファンです
なので大概のSFものには評価が甘くなります
しかし逆に厳しくしてしまう作品もあります
本作は後者です
本格時代劇の映画の触れ込みで、観てみたら着物の着方、刀の持ち方、かつらの付け方が出鱈目
肝心の殺陣は学芸会
これどう思いますか?
作品によって期待度というものがあります
料理でいえば、高級店の店構えをして綺麗な座敷に通されたなら、素晴らしい食材で手の込んだ料理がでて来るものと思います
美味しいかどうかは別であっても、とりあえず高級店としての料理人の腕は期待します
なのに、雑な包丁の入り方とか調理法や盛り付けでててきたらがっかりします
しかして来た料理は、立派な器に入ったインスタントラーメンだったのです
高級食材もなく、手の込んだ調理法もなく究極のインスタントラーメンですらなく
本作はそれです
SFの体裁を取っても結局は一個人の心理療法の物語ではがっかりです
たどりついたクライマックスも、主人公や登場人物への感動移入もさせてくれないのですから従って感動もなく、カタルシスもないのです
これならSFである必要はありませんし
文芸ものとしてもどうかと思います
じっくり腰を据えて文芸ものとして成立するように撮って頂ければ良いと思います
何を監督は語りたかったのか、この設定を使って何を表現したかったのか
こんなわけがない
真の隠されたテーマがあるのではないか?
そのヒントを掴もうと必死で観たにも関わらず、自分にはこの心理療法だったという結論以外に読みとる力は無かったです
科学考証ポリスなんて言葉があるらしい
SFの映像作品に対して、あれこれとここがおかしい、こんなことはあり得ないとかとか、クレームを入れる人々のことらしい
こんな人々の活躍のおかげで最近は作り手側が萎縮してSFから異世界ものファンタジー作品に逃げ出していると聞きます
そんな科学考証ポリスなんて百害あって一利なし
映像作品にはその演出上必要ならば、多少科学的におかしくても許されることです
宇宙空間で音がしても良いです
爆発して煙がモクモクでても迫力出るなら良いと思います
真空中にビームが軌跡を描いて飛び交うのも、科学的にあり得ない映像でもそういう映像の方が好きです
でも程度というものがあります
宇宙空間を酸素マスクだけで宇宙遊泳されたら流石に引きます
本作のものはそこまでひどくはありません
それでも疲れました
宇宙空間からの垂直落下は軌道エレベーターの下方だから、あれはそれで良いのかも知れない
チコクレーターから月裏側の米軍基地まで行くのになぜ与圧キャビン付きの月面車ではなくバギーなのか?
それも武装した者に襲撃が予想されるのに
そもそもなぜ物資の強奪が起こる状況なのか
何故に月面から、火星地表から宇宙船を打ち上げしなければならなかったのか
などなどの次々に浮かぶ疑問を自分なりに理屈を総動員して組み立てて納得していくのに忙しくて内容に集中できもしなかったからです
特撮は良いシーンが沢山あります
特撮部隊やセット美術の部隊は良い仕事をしていると思います
絵コンテにあったであろういい絵を映像にしています
それらを繋ぎ合わせたら素晴らしいSF映画になる?
とんでもない
その証拠が本作なのです
本作は良く言えば特大ファール
悪く言えば、SF映画をなめるなです
SF映画に甘いSFファンとして良いクオリティであった特撮とセット美術に免じて星1つオマケです
それでも本作を是非映画館で観て頂きたいです
それも出来ればIMAXの大画面で
特撮は素晴らしいのです
SF映画は時代劇や西部劇のように斜陽のジャンルです
一人でも多くの人に観て頂ければ次のSF映画が作られることに繋がります
何時の日にか2001年宇宙の旅を超える21世紀らしい真のSF映画が撮られることに繋がるのです
どこまで行っても人は人
公開週に観に行って「面白かったな」と満足していたので、久しぶりに覗いたレビューでの低評価に驚いています。
ところ変われば人も変わる…とはならず、この作品の宇宙で起こる出来事はもれなく地球的。
開発された惑星のエアポートにはファストフードのチェーン店。資源をめぐる争い。破綻するチームワーク。どこまで行っても人は人。
宇宙に行ったから全知全能になる訳でもないし…現状こうなるしかないよね、というリアリティを感じましたし、ある意味夢(ファンタジー)のない宇宙映画なのかもしれません。
やっと出会った父親を説得する場面など、介護施設に帰ろうよと空しく押し問答をしているようでしたし…。
併せて宇宙空間の静かな怖さや、その中での人間の無力感など、SFで観たいシーンが盛り込まれていて魅了されました。
宇宙飛行士が感じる、湿度と温度の懐かしさは如何ほどでしょう。
ラストシーンのコーヒーが心身に染みました。
良く描かれた宇宙
主演ふたりの演技が素晴らしい
宇宙が舞台なだけあり、余計な音が無く淡々と物語が進行していく印象が強い
見終わった後は楽しいとか、悲しいでは無く「無」って感じだった
レイトショーで観るなら辛い映画だった
ツカミから途中まではなかなか観せてくれるのだが、クライマックスに意...
ツカミから途中まではなかなか観せてくれるのだが、クライマックスに意外性がないのが今ひとつ。
都合が良すぎないか。それを埋め合わせるほどの素敵なものもない。宇宙...
都合が良すぎないか。それを埋め合わせるほどの素敵なものもない。宇宙は、静かで、ゆっくりみえて、とんでもなくて、そういう雰囲気はいい。
ブラピの顔ばかり見れます
静かな映画という評だけ聞いていたが、その通りの内容であった。ブラピ主演&金かけたSFときたら普通は派手に行きそうだけど。ここまで静かな画を撮り続けるのはある意味野心的試み。
極めて内省的な主人公が父との関係を確認にすんごく遠い所へ行く話。中盤からラストにかけてはちと長く感じたな正直。ん?みたいなシーンもなくもなく。ただ数少ないアクションシーンは悪くない。
いまひとつ評価が多いのも仕方なしといった感じでしょうか。見所はなくはないんですけど。
ブラピの現状と被る、非常に静謐で内省的な物語
SFは最もマクロな領域の話であると同時に、非常にミクロな領域の話になりやすい。
タルコフスキーがSF作品を多くとったのも、そういう意味で彼の作家性との相性が非常に良かったからではないか。
結局、静寂で孤独で果てしない闇に包まれた宇宙空間というのは、どうしても人の心理の投影になってしまうからである。
だからゼログラビティしかり、ソラリスしかり、自己の過去との対峙というテーマに行き着く。
宇宙空間は心の鏡なのだ。
今回の主人公は別れた妻のことで未だにウジウジしいる男で、父子の因果の宿命で「地獄の黙示録」的な機密事項を一人抱えた宇宙探査の旅に出る。
これはアンジーとの過去や父という象徴から解放されたい彼が映画という旅でそれを昇華しようとする行為に見えて仕方がない。
というか、絶対にそこらへんで共鳴したろ、ブラピ。
だからかめちゃくちゃ彼の個人的な映画に感じた。
宇宙への旅と見せかけて、自分探しの旅
哀愁やで...。
「アド・アストラ」は前評判通り痛快SF冒険活劇ではなく、ひたすら平静を装いながら孤独と闘うブラッド・ピットが救いを求めて海王星を目指す話であった。...と書くとざっくりし過ぎではあるが、もうそうとしか...。
執拗に登場する「心理検査」を難なくパスするブラッド・ピットだがその内面は矛盾に満ちており、生きているらしい父を追うことで徐々に感情が表出する。
宇宙SFモノとしては「月にあんな軽い感じで行けちゃうのかー」とか月の現状に対するブラッド・ピットの不快とか、まさに西部劇なカーチェイスとかは中々面白い。
前半はそう、随所にハラハラエンタメを仕込んであるのだが、後半はもう完全に自分との闘いというか、葛藤である。その果てに再会した父(トミー・リー・ジョーンズが大変よい)は主人公の「あり得た可能性の姿」である。父親を追って生きてきたのだから当然なのだが、その「成れの果て」はブラッド・ピットを孤独から引き戻すには十分なインパクトである。
ひたすら苦悩のブラッド・ピットは見応えがあった。あの孤独に対する思いはおそらく万人に共通するので、舞台が宇宙でも刺さるのだろう。そしてトミー・リー・ジョーンズの「成れの果て」の説得力。明らかに嘘っぽくなりそうな役が、彼だからこそ締まる。
全体的には内面ばかりのストーリーなので退屈感をもたらすかもしれないが、それを宇宙規模でやれてしまうというのは凄いとしかいいようがない。私は割とブラッド・ピットに共感して観ていた。普遍的な葛藤を描いていると思う。
SF的には帰還はあんなやり方でいけるのかよ?! とかお父さんどうやって生きてたの?! とかまあ、色々あるわけですが、まあ内面がメインなので...。しかし月が近未来にあんなんなってたらやだな...。
"SF"としてではなく
SF作品としてではなく、Tommy Lee Jonesとの親子愛の作品としてでもなく、Brad Pittの離婚後の内省映画として観た。すごく良い。インターステラーとかアポロ13とかと比べる類の映画ではなく、Terrence Malick監督の作品に近い。To the Wonderとか。
監督のJames Gray作品でいうと、Marion Cotillard(出演作のベストだと個人的に思ってる)のThe Immigrantはもう少し具体的でわかりやすいかもしれない。アド・アストラと同じように「人の心」の割り切れず、豊かな部分を描いている。
あと、あれだけのストーリーを2時間に収めて、諸々回収できているのは少しびっくりした。
プランB作品にしては。
ブラピでプランB製作となったら間違いない映画、、、と思ったら、なんですかね?これ?
インターステラーの縮小版といった感じなのか、、
多分、リブタイラーを配役したのはアルマゲドンのオマージュ?、、っておい!
この映画、、、一体何だったんだ?
途中にマントヒヒみたいなのに襲われたのは何なんだ?
サージの説明も曖昧で誰が何の為にサージって行ってたの?
自然災害だったのか?人為的なテロ行為だったのか?
途中、寝そうになったから見逃したのだろう。
ブラピ、火星から宇宙船に無理くり乗らなければ死人は出なかったよ。
ここまで、潔く「フリと回収」は一切行いません!って映画もなかなか無い。
結局「家族は大事にしろよ!」「仕事に夢中になるなよ」って宇宙規模で語らせた作品。
ドナルドサザーランドが元気な姿を見れたトコは星5つ
暗い映像と重たい音楽 無の宇宙を舞台にした精神世界の話 家族をおい...
暗い映像と重たい音楽
無の宇宙を舞台にした精神世界の話
家族をおいて知的生命体を追い求める父
行方不明の父の姿を追ってモヤモヤした空虚な精神状態の日々を過ごす息子
やがて父と出会い知的生命体より大事なものが身近にあることに気づく主人公
犠牲者が多く展開にやや難ありも深イイ映画
駄作と断言できる中身
冗長的な流れ
安っぽいメッセージ
目を見張る所もない宇宙シーン
糞なストーリーライン、実際プロットすら無いのではないだろうか?
主人公の無茶のおかげで死ぬハメになった3人の乗組員の家族を描いた方がよほどメッセージ性があるだろう。
盛り込まれたメッセージも
自分の利ばかり追及したら魂を失うよ
この世は神が生み出した人間しかいないよ
身近な隣人を愛しなさいよ
と、キリスト教なら涙を流して喜ぶ聖書通りのコピペに興ざめ。
宇宙空間を精神世界のメタファーとして描いたのだろうが、それも生かしきれていない。
せめて主人公が帰還後に投獄され自由を失う結末であれば、自らの行いの代償としてストーリーやメッセージに結もついただろうに・・
何が作りたかったんだよ この映画(笑)
SF要素はなく完全にヒューマンドラマだが、それでも監督は2001年宇宙の旅を意識した と言っているのだから 逆に凄い。
非常に完成度の低い駄作です。
父と子の物語
これは、インターステラーのような科学を題材とした宇宙物語でもなく、
2001年宇宙の旅のような神秘的な物語でもない。
ただ、冒頭の転落シーンではいきなりハラハラさせられたし、
月がまるで地球化されたのごとく旅行感覚で行けてしまうシーンであったり、
資源を求める抗争による銃撃シーンや、
実験動物に襲われるシーン、
火星、そして海王星へ向かう場面など、
今までのSFとしては一見違う角度から宇宙を捉えているのは新鮮味があった。
宇宙映画・SF映画としては、
映像・音楽ともに素晴らしいと思ったが、
でも確かにストーリーとしては、
一連の伏線と思われるシーンが結末になんの絡みもなく、
単調と思われるかもしれない映画だと思う。
しかし、これは父と子の物語
イかれた親父が地球を攻撃していると思われ、
それをプラピが阻止しに行くという物語の過程の中で、
最後にやっとこさ会えた瞬間の、
トミージョーンズの言葉は少ないがさすがといえる演技と、
幼い頃から父親と距離があった子を演じるプラピの演技
もう二人はええおっさんなのだが、
そのなんとも言えない父と子の間
(しかも地球から何万光年離れた海王星の宇宙で二人っきり)
「船長は船とともに死ぬ」と言いつつまだ未知の生命体を追い求めようとする父親に対して、
「お互いが全てだ」という息子。
クルー全員殺してまで、船に何十年も独り漂っていた父親と
その父親との葛藤と戦ってきた息子の物語としてみれば、
インターステラーの父と娘の愛の物語よりも、
科学の視点や、映画としての巧妙なストーリーがない分
熱く感じるものがあるかもしれません
抒情詩風親子の絆物語
父親に対するトラウマを克服しに、太陽系の彼方まで消えた父を追いかける話。物語自体は目新しい展開で面白いストーリーだ。
映像もすごく美しくリアルだったけど、少し冗長に過ぎたかな。音楽も相まって、淡々と進む話は時差ボケの頭には少し辛かった。「インターステラー」を彷彿とさせる宇宙の映像であったが、ハンス・ジマーの音楽には程遠い抑えた音楽や沈黙が、映画のテンポを深く深くスローにしてしまった。心理劇として、狙ってやっているのだろうし、音楽自体も悪くないとは思うけど、盛り上げどころも無くシーンをのっぺりと仕上げていたことが、果たして良かったのだろうか。
ブラッド・ピットの画面映えでなんとか持った感じかな。
海王星にはあまり行きたくない。
一般的には受け入れられにくい作品ではないでしょうか。月や火星の基地に行ったり、宇宙船で海王星に行ったりするリアルな体験は楽しめても、話の内容があまり頭に入ってこない。最初から最後までブラッドピットの一人芝居みたいになっているのも、好き嫌いが別れる所だ。製作者の意図を推測するに、ブラッドピット演じる宇宙飛行士の少佐が、死んだと思っていた父に会うことによって、止まっていた時間が動き出し、宇宙飛行士としても人間としても新たなスタートを切るみたいな感じか。
人間が宇宙に出ていくことの意味を問うているようにも思える。地球で暮らすのが一番幸せのはずなのになぜ危険な宇宙に行くのか。「リマ計画」のように地球外生命体を見つけて、交流や移住を図るのが最終目標になるのではないか。しかし見つけたのは絶対的な孤独だけだった。そんな虚しさも感じさせる作品でした。
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