母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。のレビュー・感想・評価
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いい話だった!ただ一つ弱点がある映画だった。
家族愛とか最愛の人を無くす事への心の葛藤をテーマに人間味のあるユーモアと温かさのあるいい話でした。ただひとつ思ったのですが、親子の関係性とか個々のキャラクターを観てる人に植え付けるには映画じゃ足りてない。進行する病気が題材だし間違いなく映画より連ドラ向きだと思った。母親役の倍賞美津子さんの力強い母親というキャラクターも、子供の頃に母親が子を思う力を受けて病を乗り越えた主役サッサンの心境も時間をかければかけるだけ後半に活きてくるだけに2時間じゃ足りないのが残念だなと感じました。
ただ話は本当にいい☆
母と息子の濃密な時間を見るのは…
愛する母(倍賞美津子)が癌に侵され亡くなるまでの2年間、そしてその後の家族を、母と一緒に暮らした次男(安田顕)の一人称で語る作品である。
映画とは自らの人生を映すものだと改めて感じた。客席から漏れる嗚咽も十分納得できる。しかし突然母を失った私にとって今作を観るのは苦行だった。
「日日是好日」に続く大好きな大森立嗣監督作。決して悪くないと思うが……
個人的な問題で本当に申し訳ない。
順番通り
母さん大好き末っ子甘ったれお調子者中年男の ガンで亡くなった母親に纏わる思い出話+α
15歳の頃に急性リンパ性白血病で兄貴から骨髄移植を受けたこともある主人公。
母親に癌が発見された際、前を見て励まし根治を願うのは解るけれど、進行状況や年齢を考えるとこの時点で死ぬ可能性を考慮しないのは自身の経験からは理解出来ない。
序盤の骨上げや通夜の様子とその後の生い立ちの様子は失礼ながらADHDの主人公を描いた作品なのかと思ってしまった程。
嫁のフォローもあって変化はあったけど今更という感じが強いし、軽めのつくりではあるもののコミカルさが際立つ訳でもないし、自分にはハマらなかった。
ここまできちゃうとちょっとひくな…
母子の愛はすごい感じるしこうありたいと思うけど、ここまできちゃうとマザコンに片足突っ込んだレベルで共感できない。やっぱりお互いある程度自立しないと。親族キャラもイマイチ半端な描き方で残念。
家族を病で亡くしたことがあれば号泣
私の母も白血病で2年間闘病して2011年春に亡くなりました。私も40代のおっさん。ほぼこの映画のストーリーと重なります。
そういう経験があれば予告動画だけでも泣けるし、オープニングから泣ける。思っていても口に出来ない事など「そうだよなぁ」と何度も嗚咽するくらい泣けました。
白血病についてはタイムリーですが、映画やドラマでは死の病というイメージが強いですが、骨髄移植出来れば、元気になる病気ですが、私の母は白血病でもタチの悪い種類で、高齢だったので移植も危険ということで移植はせずに闘病しました。若い方なら元気になることの方が多いと思いますので、闘病中方は( *˙ω˙*)و グッ!
勝ち目がないなぁと思ってしまう病気になっても、
死にたくない、
苦しい治療はしたくない、
死ぬのが怖い、
心配かけたくない、
暗くなりたくない、
家族に迷惑かけたくない、
残される家族が心配な、
いろいろな感情がが入り乱れると思います。
また、息子は、
とにかく生きて欲しい、
苦しんでるのは見てられない、
感謝を伝えたい、
それを伝えると死を受け入れることになってしまう、
これもいろいろな感情が生まれます。
1番近くで見ていると、お見舞いの方などに、
希望は失わないで、
きっと良くなるよ、
こんなに頑張っているのにそれ以上頑張ってって言わないで、
と、優しい言葉が辛かったのを覚えています。
それぞれとても良く表現されていて、急に自分の体験とオーバーラップするのでたまりませんでした。
逆に言うと、こういう体験をしていないと、そこまで泣けるかは分かりません。
安田顕さんのファンでもありますが、カメレオン俳優なんて言われていますが、チームNACSの演劇など見ていても、どの役もヤスケンが変わると言うよりも、逆にどの役もヤスケンそのままに変えていく感じがします。どちらかと言うと怪演という言葉の方が合っていると思います。この役も、ひょうひょうとしていたり、悪ふざけしてたり、裸になったり(笑)、叫んだり、そして鼻水垂らして号泣したり、いつものヤスケンでした。
ただただ、演出が昭和。
古くてうわぁと引いてしまう。
空にお母さんの笑顔が出たり、走っているヤスケンにズームインしたり、今どきNHKのドラマでもやらない演出に、マジか、、、と絶句もの。
また、暗い話だけにはならないように、病気の絶望と日常の退避対比のためかもしれないけど、音楽がポップ過ぎて、号泣した後に冷めてしまったり、ちょっとバランスがどうなのかなぁ、と思いました。
とってもいい話だし、演者も素晴らしいけど、演出で台無し、怒りさえ覚えましたが、、、それを踏まえても良い映画でした。
命とか、生きることとか、
人生は大変だ。
欲しいものが思い通りに手に入るわけではないし、突然病気になったりもする。
だが、そうした制約や壁があるからこそ、人は人の優しさや愛情に触れ、それに感謝し、例え完全な満足はなくても、希望のある充実した人生を送ることが出来るのかもしれない。
サトシには母の愛情が溢れ、父はちょっと情けないが、性格は受け継ぎ、兄の骨髄も身体の中に生きている。
そして、病気と闘う母親のことを一番理解しようとする真里は凛としてブレない。
サトシの幼い頃からの長い長い物語は、母のプレゼントで一区切りを迎えるが、実はそこからが、また長い長い物語が始まることを予感させる。
愛情が溢れる物語だ。
こうして、命や人の愛は次につながっていくのだ。
僕は、明子が、ガンの治療中に大震災で亡くなった人達のラジオニュースを聞いた時の強い表情を見て、きっと諦めずに最後まで頑張ろうと決心したのではないかと思った。
人は強い。だから、会ったことも話したこともない人達の困難にも心を寄せることが出来るのだ。
誰かの為に、自分に何が出来るか考えもするのだ。
母は、短い命を諦めずに、サトシの、そして家族の期待に応えようとしたのではないだろうか。
これはどこにでもいる家族の物語かもしれない。
家族が亡くなるのは辛く悲しい。
だが、力強いメッセージがこめられた人々の背中を押す物語のように感じられた。
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