第三世代

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第三世代

解説

ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才ライナー・ベルナー・ファスビンダーが、意志と表象としての世界で目先のスリルだけを追い求める「第三世代」のテロリストたちを描いた作品。1970年代末のベルリン。コンピューター販売の不振に悩む企業家P・J・ルーツは、街でテロ事件が起これば警察が捜査用にコンピューターを導入するのではないかと考えはじめる。彼の秘書ズザンネは地下組織のメンバーで、仲間とともにテロを企てていた。思想や理念を持たず、ただ目先のスリルだけを追求するテロリストたちは、企業や権力に利用され、その扇動に乗って誘拐事件を起こす。出演は「アルファヴィル」のエディ・コンスタンティーヌ、「マリア・ブラウンの結婚」のハンナ・シグラ、「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」のビュル・オジエ。

1979年製作/109分/西ドイツ
原題:Die dritte Generation
配給:アイ・ヴィー・シー
劇場公開日:2018年10月27日

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映画レビュー

3.0テロ群像

2019年2月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

結末は!?
一瞬にして映画自体が終わってしまう感覚に陥る。

潔いのか?途中で投げ出したかのような終わり方にア然とするが、そもそもオチの付け所などはどうでも良い?観て感じるところはソコではない!?

TVやラジオ、レコードから流れる音楽に朗読など途切れることはない音の洪水がノイズのように情報量として忙しない反面、それぞれの関係性を群像劇に落とし込み、成し得ないテロ行為に成すべき理由を見つけられずに。

まるで彼等の行動に呆れ返ったかの如く、唐突にフィルムを切ってしまう終わり方。

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万年 東一

4.0ファスビンダーと同時代の無為なテロイスト達

2019年2月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ファスビンダーの「マリア・ブラウンの結婚」に続く1979年の作品。こんなアナーキーな群像劇を撮っていたのですね。

東西冷戦下のベルリン…「意志と表象としての世界」を合言葉に、目的もよくわからず「何か」をしようとしているテロリストたち。そして何も成さぬまま失われていく命。

これは同時代の無為なテロイストたちの悲劇を描いたもう一つの傑作。ファスビンダーを知るのに欠かせない重要作だと思う。

「マリア・ブラウンの結婚」「リリー・マルレーン」のハンナ・シグラとの思わぬ再会。大勢のうちの一人ながら存在感は抜群だった。

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エロくそチキン

3.0

2018年11月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

もしもファスビンダーが生きていたら、今の世の中をどの様に撮るのだろうかという疑問がふと湧き上がりました。911以降、テロリズムが企業はおろか国家とも繋がっていると知ってしまった私は、今、全ての事が虚構に感じてしまっています。虚しいからお祭り騒ぎをするみたいに。だから、ファスビンダーに聞いてみたいのです。

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ミカ