第三世代のレビュー・感想・評価
全3件を表示
ファスビンダーと同時代の無為なテロイスト達
ファスビンダーの「マリア・ブラウンの結婚」に続く1979年の作品。こんなアナーキーな群像劇を撮っていたのですね。
東西冷戦下のベルリン…「意志と表象としての世界」を合言葉に、目的もよくわからず「何か」をしようとしているテロリストたち。そして何も成さぬまま失われていく命。
これは同時代の無為なテロイストたちの悲劇を描いたもう一つの傑作。ファスビンダーを知るのに欠かせない重要作だと思う。
「マリア・ブラウンの結婚」「リリー・マルレーン」のハンナ・シグラとの思わぬ再会。大勢のうちの一人ながら存在感は抜群だった。
虚
もしもファスビンダーが生きていたら、今の世の中をどの様に撮るのだろうかという疑問がふと湧き上がりました。911以降、テロリズムが企業はおろか国家とも繋がっていると知ってしまった私は、今、全ての事が虚構に感じてしまっています。虚しいからお祭り騒ぎをするみたいに。だから、ファスビンダーに聞いてみたいのです。
全3件を表示