マンディ 地獄のロード・ウォリアー

劇場公開日:2018年11月10日

マンディ 地獄のロード・ウォリアー

解説・あらすじ

ニコラス・ケイジが愛する妻を殺され復讐に燃える男を演じ、バイオレンス描写たっぷりに描いたリベンジスリラー。ある過去を抱えた男レッドは、愛する妻マンディと人里離れた場所で静かに暮らしていた。しかし、マンディに固執するカルト的な集団の凶行により、レッドの前でマンディが惨殺されてしまう。怒り狂ったレッドはオリジナルの武器を作り復讐を誓うが、マンディを死に追いやったカルト集団の雇う謎のバイク軍団が、レッドの前に立ちふさがる。監督は「ランボー 怒りの脱出」「コブラ」などで知られた故ジョルジ・パン・コスマトスの息子パノス・コスマトス。主人公レッドをケイジが演じ、妻のマンディには「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」のアンドレア・ライズボローが扮した。音楽は「ボーダーライン」「博士と彼女のセオリー」などで知られ、2018年2月に急逝したヨハン・ヨハンソンが担当。

2017年製作/121分/R15+/ベルギー
原題または英題:Mandy
配給:ファインフィルムズ
劇場公開日:2018年11月10日

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(C)2017 Mandy Films, LTD. All Rights Reserved

映画レビュー

3.5ニコラス(笑)みたいな扱いだが、眠たいヤツは眠ってしまえ、な強気の映画。

2025年7月15日
PCから投稿

パノス・コスマトス監督。

どうでもいい情報だが、父は名作「カサンドラ・クロス」「ランボー/怒りの脱出」「コブラ」のジョルジ・P・コスマトス。どちらかというとアクション畑の職人監督。パノスはあるインタビューで、「子供のころ、父の撮影現場に行くのが嫌いだった」と語っており、自身の作品についても「亡き両親の夢と恐怖を記憶の中で再構築したもの」と言ったらしい。

そのとおり、親父さんと違う独自のビジュアルセンスがさく裂。

そして主演はニコラス。すでにこのころはニコラス(笑)みたいな扱いだが、なかなかどうして作品への貢献度は彼のベスト級の

「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」





1970〜80年代のプログレ、メタルのアルバムジャケットのような視覚に訴えるアート要素満載作品。

コスマトスは、物語の進行よりも、感情と狂気を色と音とで観客に体験させることを重視しており、その美学は全編にわたる。

キング・クリムゾンの「Starless」。

1974年発表のこの曲で、静かな絶望と終末感を孕んだこの映画の世界観をオープニングでみせる。starを失った男の物語が始まる。

冒頭もと米大統領レーガンの演説を流すことで、「保守的なアメリカvs反抗的なヘヴィメタル文化、カルト的狂気」という時代だったことを裏付ける。これから始まるのは、レーガンが語る理想とはまったく逆の世界。

映像は、70〜80年代のヘヴィメタルやプログレッシブ・ロックのアルバムアートを思わせる色彩と構図で構成されて、シーンによって分けられる赤、青、黄色、紫の光が霧に溶ける。

小道具も凝っている。

主人公レッドが着るダサいトラの顔のTシャツは、彼の潜在した「野性」を象徴。復讐へ向かう過程で着替える同じくダサいラグランシャツには、ナンバー「44」。「44」は、エンジェルナンバーと言われ、スピリチュアルな「守護、変容」の意味がある。

ニコラスの前に現れる、カルト教団と謎のバイカー集団(地獄のロードウォリアー(笑))。それぞれが宗教的狂気やドラッグに堕ちた人間の暗黒面を視覚化した存在ということか。

スピリチュアル、と言えば、「あちら側(マンディもそういう意味ではあちら側)」はみんな黒目が大きく、光を失っている。黒目対決だとマンディが1番黒く、ヤツが惹かれたのもそういうところなんだろうな。

この映画の音楽を担当したヨハン・ヨハンソンは、本作が遺作となったが、「starless」と違和感ない劇半が素晴らしい。

ただし、音楽面、映像面が多弁である一方、言葉の説明がないので全編ほぼスローモーションにいい意味でも悪い意味でも「瞑想」に入れる。、

ヘヴィメタルなバトルアックスをこさえてのアクションが派手になる後半はすでに、現実か妄想かの世界に入って、それこそアルバムアートと化し、その世界を堪能する。

それが初めから分かっていれば、十分に楽しい映画だが、そのことを意識しないとただ眠いだけと言われても仕方ない、強気の姿勢がいいね。

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しんざん

4.0ニコラス・ケイジの個性が否が応でも笑わせる

2018年11月28日
PCから投稿

笑える

怖い

湖畔の我が家で日々愛し合い、語り合いながら暮らす夫婦、マンディとレッドが、狂気のカルト教団によって引き裂かれるまでの前半は、特に、ドラッグムービーと言うか、覚醒したまま異次元に飛べるようなトリップ感が楽しめる。それは映画に陶酔するというしばらく忘れていた感覚だ。フリークス揃いの教団の構成員や、ナルシズムが強すぎて魂が歪みきった教祖の言動、そして、マンディを拉致する異形のバイク集団が醸し出す非人間的な空気は、おぞましくて震える。しかし!レッドがリベンジに着手する後半は、恐怖を突き抜けた爆笑の連続。レッドを演じるニコラス・ケイジのどうあがいてもコミカルで憎めない俳優としての個性が、我々を否が応でも笑わせるのだ。ハマリ役という意味で、今回のケイジに勝る例を昨今思いつかない。これを配給してくれた映画会社に、ここで心から謝意を伝えたい。

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清藤秀人

3.5けっこうよかった

2023年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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吉泉知彦

2.0ニコラスケイジというジャンル

2023年6月18日
iPhoneアプリから投稿

ジャンルが、ニコラスケイジ

前半1時間をどう乗り切るか、そこが問題だ。
そこを乗り越えれれば、ようこそニコラスケイジの世界へ。

フェイスオフ、コンエアーあの頃の君はもういない。
でも、ニコラス、私は君がだいすだ❗️

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髭と筋肉とハゲ