アルキメデスの大戦のレビュー・感想・評価
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日本の実写映画もやればできるじゃないか! 嬉しい喜びです このように真面目な製作態度の戦争映画やSF映画をもっと観たいものです!
軍事マニアです
ハッキリ言って本作には期待していませんでした
だって山崎貴監督の戦争映画だからです
「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を観たらなら、この人には軍事の素養もないし関心もないということが明らかだからです
そんな人物が同作品を撮ったことに怒りすら感じました
「永遠の0」は、かなりマシになっていました
でも監督を信じてはいませんでした
「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズは大好きです
このような映画ならば山崎監督は素晴らしい監督であると思います
しかし、この人には本作のような軍事を真正面から描く作品は無理だと思い込んでいました
いい加減な考証のオンパードになり、自分のような軍事マニアは呆れ返るシーンの連続になるだろうと思っていました
予告編でみた幾つかのVFX シーンも見た目だけだろう、艦船や航空機の挙動の表現は適当だろうと勝手に思い込んでいました
すみませんでした!
深くお詫び致します、自分が間違っていました
じっくりと重箱の隅をつつくように探せば、考証のおかしい箇所は幾つかあるかも知れません
しかし、自分のような軍事マニアが一気に白けてしまうような物は皆無です
安心して鑑賞できました
不満はなく、欲を言えばこう見せて欲しかったという程度のことを少し思っただけです
ついに日本映画も軍事ものでここまでのクォリティーのものを撮れるようになったのか!
むしろその喜びの方が圧倒的にありました
それは単にVFX の映像クォリティーが世界水準に達したというだけでなく、真面目に軍事というリアリティを追求する姿勢と教養も世界水準にようやく到達できたという意味です
艦艇や航空機のVFXは、かっての日本の戦争映画の特撮でのレベルを遙かに超えました
実物大の大和の甲板シーンは、これならトラ・トラ・トラ!で、長門の実物大セットを組み予算超過で解任された黒澤明監督も満足したであろうクォリティーがありました
特撮の神様、円谷英二もさぞ喜ばれたであろうと思います
オブジェクトのスキンの材質表現やウェザリングへの理解、光源と色彩、湿度や空気による遠近感
艦艇や航空機の距離の関係性の理解
それらがやっと世界水準に追いついたと思います
またデジタルエキストラを配置した被弾横転シーンの迫力は特に見事でした
内容も素晴らしいの一言です
無論、原作の良さから来るものでしょうが、今も続く既刊28巻もの物語を、そのエッセンスを凝縮した脚本が見事です
テーマがシンプルで明確でした
配役も、菅田将暉、館ひろしなどどの登場人物もみな大当たりの配役です
特に平山中将役の田中泯の演技は圧巻でした
ロケ地も良いところを選択されていました
日本の実写映画もやればできるじゃないか!
嬉しい喜びです
もうこのような作品はアニメにしか人材は居ないと思い込んでいました
このように真面目な製作態度の戦争映画やSF映画をもっと観たいものです!
美しいと思ったモノを測らないと気が済まないのだー
ガッツリ戦争映画ではない面白い作品
衝撃的な冒頭シーンと静かな頭脳戦
冒頭シーンは船上の流血が波で流され、兵がバウンドしながら転落。煙を吐いて転覆する様がリアルで胸が痛みました。
予算会議でのやり取り、安い見積の真意‥。
ヤマトが作られる設計者の本当の心の内。
「僕にはね、あの船がこの日本という国そのものに見えるんだよ」深い意味が込められていました。
全てにおいてクオリティが高い作品
(原作未読、ネタバレなしレビュー)
菅田将暉さん演じる櫂直という天才数学者が、海軍の巨大戦艦計画を、数字の説得力で阻止しようという物語。
この作品はこの映画での一番の題材となる大和が沈没するシーンから始まります。CGのクオリティの高さに驚きました。落ちている人間の腕などたくさんCGを使うシーンでしたが特に違和感もなくとても素晴らしいシーンでした。わずか数分でしたが、迫力はとてつもなかったです。このシーンのためだけにも映画館に行けばよかったと後悔しています。
ストーリーは予想を大幅に超えてきました。途中まで見たあとこう思います
「このまま櫂直が活躍したら冒頭のシーンにつながらなくないか?」
ここからがこの映画の本命です。必ず視聴者の予想を超えてくる展開が来ます。テンポもよく画面にしがみつくように見てしまいました。
しかしレビュー自体は星4.2と高いもののレビューのトップは低評価が3つ並んでおりとても目立っています。「旧海軍の再現がひどすぎる」というものです。たしかに当時の海軍オタクや戦争好きの方からすると違和感だらけの作品であるというのはわかります。菅田将暉さんや浜辺美波、舘 ひろしのファンなどで見るという方には特に違和感がありません。自分もレビューをみて、ネットで調べて初めてしりました。
揚げ足取りには最適なミスですが、海軍ファン以外にとっては気にすることない程度です。
予想外の展開、キャストの豪華さ、CGのクオリティの高さ。申し分ない映画だと思います。
過ちは繰り返される
「復興五輪」という名のもとに、「コンパクトな大会」を目指し
7000億の当初予算がいつの間にか3兆を超しそうとか。
パンデミックのさなかにやるべきか、やらざるべきか。
「こういう事態でも大会を開催できる」という姿勢を
世界に見せるために開催しなくてはならない。
あれ?震災からの復興はどこいった?
しかし、開催により際立ったのは選手たちの活躍(=美しさ)。
盛大に盛り上がり無事に終わった後、
あれだけ沢山あった課題問題の検証結果を
一切テレビでは報じていない。
未だ世界は混沌の中。
日本(=大和)はまだ沈んではいない。
これから復興するのか、国威掲揚に踊らされて撃沈するのか。
東京オリンピックの総合演出に問いたい。
この映画最大の見どころ。
「君は非戦派じゃないのか」
「やらずに済めばそうしたいが、時が来たら作戦があります。
真珠湾です。」
「・・・どうしました?」
「君も軍人なのだな。」
現在の日本に山本五十六がいないことを願うばかり。
山本艦長が善か悪かは別として・・・。
軍隊版「半沢直樹」
公開当時に劇場でも観ましたが、ネトフリで配信が始まったので改めて視聴。面白い映画です。
日本の戦争映画といえば、悲惨な戦場、特攻隊、街への空襲そして広島・長崎の原爆投下が描かれることがお約束ですが、本作はそれらを描かずに新しい切り口で作られたエンタメ作品になっていると思います。
冒頭に派手な戦艦大和の戦闘シーンを持ってくることで、一気に物語に引き込まれますし、必要以上に戦争の恐ろしさや悲しさを煽るような場面もないので、戦争映画というよりも「半沢直樹」や「下町ロケット」などの池井戸潤作品を観ている感覚で気軽に楽しめます。ライバルの不正を暴こうとするが圧力や妨害がかかって、万事休すというときに協力者が現れて...そのまんまですね。
気になる点としては、主人公である菅田将暉の演技ですね。終始感情的でオーバーな演技なので観ていて疲れます。周りを固めている田中泯や舘ひろしらのベテラン陣は落ち着きのあるどっしりした演技をしているので余計に悪目立ちします。
また、時代考証や史実についてもツッコミが入りそうではありますが、そこはまぁ、明らかにフィクションなのである程度は割り切って楽しむべきでしょう。
うーん、、、
フィクションであることを差し引いてもなんだかなぁと言わざるを得ない感じの出来
特に主人公の演技にあまりいい感触を抱けなかった。丁寧語でハキハキ早口で喋るのだがこれが実に不自然極まりないのである。頭の回る数学者なんてのはぶつぶつなんかつぶやく変人ぐらいじゃないと似合わない。
そして出てくる数式が胡散臭くて見てられない。。取ってつけたような”数学力”に魅力があまり感じられなかった。
映画館でも見ましたが、Amazon primeで再視聴
【フィクションなのにまるで史実。キャラと物語にのめり込んでしまう秀作】
・2019年公開の日本の太平洋戦争フィクション映画。
・太平洋戦争が始まる直前、「これからの戦争では戦艦よりも航空機主体のものとなるだろう」と考える山本五十六さんは、日本の国家予算を巨大戦艦ではなく空母に費やすべきと主張する。しかし、日本海軍では未だ「巨大戦艦こそ国民に希望を抱かせ、戦争に勝つための要となる」と考えており、巨大戦艦の建造へと進めようとしている。本来なら予算がかかるはずの巨大戦艦の見積もりが、山本五十六さんの母艦案よりも虚偽に安すぎる見積もりを立てられて、巨大戦艦案を通して戦争を推し進めようと画策される。そこで山本さんが偶然出会った櫂 直(かいただし)という数学の天才と呼ばれる学生を海軍少佐に任命し、虚偽の見積もりを暴いて日本国を戦争から守るべく、動いていく という大枠ストーリー。
※原作漫画があるそうですが、私は原作を知らない状態で鑑賞しました。
[お薦めのポイント]
・主人公 櫂 直(かい ただし)のキャラクターに引き込まれる
・櫂さんと田中少尉の凸凹コンビ感が面白い
・物語の落とし方がすごい
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
[物 語]
・久しぶりに「面白い物語を観た」と気持ちよく言える作品に出合いました。鑑賞前は「戦争ドンパチ系」を期待していましたが、実際にはヒューマンドラマ。群像劇に近い?ような流れです。にも拘わらず、非常に面白く感じたのは次の3つの要素でした。
1.櫂さんの軍人嫌いの変人天才設定
2.櫂さんと田中少尉の凸凹なやり取りが微笑ましくずっと見てられる(最初は櫂さんを嫌っていても、だんだんのめり込んでいく田中少尉の姿も素敵)
3.「結局、軍艦大和はどうなったのか」という落とし方
・物語の大筋は結構シンプルで、虚偽の見積もりを暴くために情報を集めようと翻弄するが、そこには幾多の邪魔が入ってうまくいかない、だけのお話。笑 ですが、「究極に嫌なキャラ」が1人もいなかったり、凸凹コンビがガツッとはまっていく成長ぶりだったり、変人天才 櫂さんが機転を利かせて問題を処理していったり、とするーっと最後まで見れてしまうのです。それだけで終わるなら、ただのフィクションドラマ、なのですが、実際の戦艦大和が作られて太平洋戦争で負けた事実、とフィクションをどう擦り合わせていくのか、という部分を非常に気持ちよく落としてくれています。この終わり方がとにかく痛快で切なかったです。
[演出]
・感想は物語とほぼ一緒です。素晴らしかったです。
・1つだけ。菅田さんが没頭しているときに出てくる数式テロップのようなものは雰囲気をアップさせて素敵でした。が、少ない印象だったので、もっとこの辺を大げさにして、ワクワク感をさらに強めてほしかったなぁと思いました。個人的な好き嫌いの枝葉の話なので、どうでもいいですが。笑
[映像]
・ドンパチ系ではないので戦闘シーンなどは極小です。が、その少ないシーンにもかかわらず、かなりリアルに製作されているところは凄いです。制作会社さんがROBOTさんのようですね、さすがです。
[音楽]
・際立って感じたことはありません。
[演技・配役]
・菅田将暉さんと江本佑さん、最強のタッグでした。鑑賞前は正直「すごい!」とまでは思えない主演陣かも…と思っていましたが、鑑賞後は「このお二人でよかった!最高!」に。変人具合を見事に演じた菅田さん、かつての軍人さんの芯の強さと現代人の愛らしさを見事に掛け合わせて共感を生み出してくれた江本さん。この2人だからこそ、のめり込んでスルーっと最後まで観れたのだと思いました。もちろん、そのほかの俳優さんも素晴らしかったです。舘ひろしさんはいわずもがな、山本五十六像ピッタリ。
[全体]
・久しぶりにドンチャカゼロで「面白い映画」を観れた気がしました。フィクションですが、フィクションとは思えない物語の作り方。すごいです。この映画は、戦闘シーンが嫌いな方でも楽しく観れる「戦争映画」と思います。これまでの戦争映画とはちょっと一線を画す物語でお勧めです。ありがとうございました。
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武器を持たない男たちの戦い
漫画としても面白いのだけど、一本の映画としての完成度が驚くほど高く期待せずに見たのにも関わらず感動してしまった。
感動というのは悲しくて泣くことではなく、心が震えたと言う意味だ。
巨大戦艦を廃案にするために見積金額の不正を暴くべく、何の資料もないところからの、あっと驚くような展開、そこにきてのどんでん返しと、巨大戦艦の完成にかける皮肉的な結末。
まさに驚きの連続だった。
主人公の天才っぷりがあまりにも非現実的ではあるのだけど、それがどうにでも良くなるようなラストの展開が素晴らしい。
最後の最後までこの戦艦の名前を出さずに、最後に大和という言葉を持ってくるのは映画のクライマックスとして最高でした。
日本という、負けることを知らない国が負けを認めさせるための依代としての存在。
この戦艦が沈む時、日本は負けを認めざるを得なくなるだろう。
それが大和だ。
完全なフィクションなんだけど、悲劇の運命と重ね合わせると、なんとも言えない気持ちになる。
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