アンダー・ザ・シルバーレイク

劇場公開日:

アンダー・ザ・シルバーレイク

解説

「イット・フォローズ」で世界的に注目を集めたデビッド・ロバート・ミッチェル監督が、「ハクソー・リッジ」「沈黙 サイレンス」のアンドリュー・ガーフィールド主演で描いたサスペンススリラー。セレブやアーティストたちが暮らすロサンゼルスの街シルバーレイク。ゲームや都市伝説を愛するオタク青年サムは、隣に住む美女サラに恋をするが、彼女は突然失踪してしまう。サラの行方を捜すうちに、いつしかサムは街の裏側に潜む陰謀に巻き込まれていく。「私たちは誰かに操られているのではないか」という現代人の恐れや好奇心を、幻想的な映像と斬新なアイデアで描き出す。サラ役に「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のライリー・キーオ。

2018年製作/140分/R15+/アメリカ
原題または英題:Under the Silver Lake
配給:ギャガ
劇場公開日:2018年10月13日

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(C)2017 Under the LL Sea, LLC

映画レビュー

3.5ロサンゼルスらしい物語

2018年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

この映画の舞台であるロサンゼルスに住んでいたことがあるが、本作を観て懐かしい感慨を覚えた。イカれた物語だと思われるかもしれないが、ロサンゼルスは実際にイカれた街だし、イカれた人間がたくさん住んでいる。本当にああいう街なのだ。奇妙奇天烈な物語だけど、とてもリアルだ。 本作はたくさんの引用があるので、参考にできる作品はいくつもあるが、わかりやすい対比ができるという点で、『ラ・ラ・ランド』は観ておくといいだろう。ロスは年中太陽の出ている街で光にあふれている。光があれば影もできる。『ラ・ラ・ランド』は光で本作は影だ。それを端的に示した構図もいくつか見られる。 もう一つはトマス・ピンチョンの『LAヴァイス』だろう。多くの引用からなるロスを舞台にしたミステリーものという点で本作の先輩のような作品だ。ロスは多くの探偵ものや刑事ものの小説を生んでいる街だ。犯罪の闇とハリウッドの光の落差があの街の魅力なのだ。

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杉本穂高

3.5魔都ロサンゼルスの最新レポート

2018年10月31日
PCから投稿

笑える

楽しい

知的

正直、この映画を理解した気はまったくないし、事細かに読み込もうという欲求が起きたわけでもない。いくつかのネタや引用は知っているし、それ以上にまったく知らないネタがわんさか散りばめられていて、そりゃあ知っている分だけお楽しみも多いだろうが、ディテールのひとつひとつを追い込んだところで、全体像が分かる気がしない、というのもある。 では詰まらないかというと、そんなことはまったくなくて、あらゆるシーンが面白いし、古さと新しさがごっちゃになった酩酊感はクセになる。 そしてなによりも、ハードボイルド映画の伝統と呼ぶべき「魔都ロサンゼルスめぐり」の物語であり、カラリとした空気と太陽に照らされた街がなぜか禍々しい迷宮であるというモチーフは、得体が知れないからこそ魅惑されるものがある。「ヘンな街だなあ」と実感するためにもちょっとでもいいからロサンゼルスに住んでみたいと、まんまと思わされた。白旗。

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村山章

4.0好きな人にはハマるが、やや詰め込みすぎな印象も

2018年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

興奮

知的

クローネンバーグやサム・ライミやイーライ・ロスのような、やり過ぎで笑うほどのグロ描写が出てくるので、苦手な人は要注意。しかも、前作のホラー「イット・フォローズ」ではその手の強烈な表現がほぼなかったし(最初の犠牲者の死にざまはギョッとしたが)、本作はオフビート気味でユーモアもまぶしたサスペンスだから大丈夫だろうと安心していると、余計に意表を突かれる。 過去の映画の引用とオマージュが特盛で、さらに音楽、ゲーム、コミックのネタ(ガーフィールドのスパイダーマンネタは笑った)まで次々と。それらの元ネタの紹介や概説だけでも一冊の本になるボリュームだ。ただ、主に失踪したサラの行方を探す手がかりとしてそれらは登場するが、詰め込みすぎな印象も受ける。カンヌのコンペに出品されたが反応がいまいちで、米国では公開を延期して編集し直すことになった。おそらく過激描写を削ってレイティングを下げるのだろう。

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高森 郁哉

3.0LAという街そのものが主役?

2024年1月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「アンダー・ザ・シルバーレイク」を観て、何か解説めいた事を書こうと苦しんだが、そういうのは詳しい人に任せれば良いのだ、とやっと気づいた。 だから、率直に観た後の感想を書く。 これは「スーパーマリオブラザーズinL.A.」だな! 観てない人はもちろん、観た人にも「何のこっちゃ」と言われそうだが、そう感じたんだから仕方がない。 アンドリュー・ガーフィールド演じる主人公のサムがどこかに入る度に、マリオがトンネルに入った後の事を想像する。 表(すなわちゲーム画面)からは見えないけど、中はこんな感じで、こっち側(ゲームだと土管のなかとか)に出るのか~、みたいな。 サムをマリオに見立てて、現実がゲームに感じるような、不思議な世界観である。 さしずめ、いなくなった隣の女の子はピーチ姫って所でしょうね。ピーチ姫がいなくなったんだから、そりゃマリオは探しに行くよね。クッパに拐われた愛しのピーチ姫。彼女の為なら、どんなダンジョンでもクリアするしかない。 しかしながら、実際のサムはLAでもがく半分ニートの脚本家。彼女を探す傍ら、切羽詰まった現実の事情、というものも逃れられず存在するわけで。 この急に現実に引き戻される感じが、サムという人物の現状をよく表現しているように思う。 もっと何度も観れば細かい解説も出切るのかも知れないが、2018年のLAを舞台にマリオが冒険する話、と観ても結構面白い。 難解系の映画も、ちょっと目線を変えるだけでライトに楽しめる事を発見した、中々の作品。だが! これを傑作と感じられるようになるには、まだまだ修行不足だった…。

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つとみ

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