シュガー・ラッシュ オンライン 劇場公開日 2018年12月21日
解説 人間たちが知らないゲームの裏側の世界を舞台に、アーケードゲームのキャラクターである悪役ラルフと少女ヴァネロペの冒険と友情を描いたディズニーアニメ「シュガー・ラッシュ」の続編。好奇心旺盛なレーサーでプリンセスのヴァネロペと、心優しい悪役キャラクターのラルフは大親友。ある日、ヴァネロペが暮らすアーケードゲーム「シュガー・ラッシュ」が故障し、廃棄処分の危機に陥ってしまう。シュガー・ラッシュを救うべくゲームの世界から飛び出した2人は、刺激的だけど恐ろしい危険も潜むインターネットの世界に足を踏み入れるが……。アナとエルサ、シンデレラ、白雪姫らディズニー作品やピクサー作品のプリンセスたちをはじめ、多数のディズニーキャラクターが登場する。前作も手がけた「ズートピア」のリッチ・ムーアと、両作で脚本家としてコンビを組んだフィル・ジョンストンが共同で監督を務めた。
2018年製作/113分/G/アメリカ 原題:Ralph Breaks the Internet 配給:ディズニー
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『リトルマーメイド』『美女と野獣』『アラジン』等の人気作品に登場する ディズニープリンセスのフルCG化と吹き替えのオリジナル声優の起用に始まり 『スターウォーズ』『アイアンマン』『トイストーリー』から有名キャラが出まくり 前作から登場するゲームキャラクターもちゃんと続投してほんの少し喋り 日頃見かける大手企業ロゴの数々がオンライン世界を彩らせ、メタ発言一杯 で笑いを誘い、スケールデッカく夢のコラボをぶち込み、なんとも贅沢な クロスオーバー映画なはずの本作…悲しいかなまっったく面白くなかった。 いやホント…ネットスラングを使いたくないんですが【どうしてこうなった】 このフレーズ以外で当てはまる言葉が見当たらない程に面白くなかったです。 一回のみの鑑賞ですから間違った所もありましょうが、各要素で思った事を 挙げていきます。 その(1)~主役陣の扱いについて~ ・主役のラルフがすさまじく損な役回りをさせられてるのも然ること あろう事か本作の実質的ヴィランな扱いにビックリ。そもそも本作は 『シュガー・ラッシュ』の筐体が壊れたので(この原因も主役2人にあり) ネット世界でパーツを探す話です。広大なネット世界にビビりながらも 彼はヴァネロペの為、文字通り体を張り、パーツ購入の金をかき集めるのです。 にもかかわらず彼の努力は『女性の自立』『巣立ち』のテーマの前に脆くも 崩れ去り、前作の彼からは考えられない気持ち悪い行動を起こし最終的に 主役にあるまじきキモイ怪物を作り出してしまうんです。またヴァネロペも 前作のヴィランと大差ない行動ばかりしているのも呆れてしまいます。 『ターボする』という言葉があるのですが、これは “あるゲームキャラが別作品のゲームに侵入し、世界観を損なうばかりか 本来いるべきゲーム世界にもそのキャラが不在になるゆえ、両ゲームにバグが あるとみなされて稼働を停止させられた”一件を、その行為を行ったキャラの 名前からとって生まれた言葉です…今回のヴァネロペの行動がまんまコレに該当 してるんですが、彼女は『私がいなくても問題ない』『本当にやりたい事がココにある』と あまり気にしていない発言をするのですが、前作を知っている者としては 『ターボでずっとヒドイ目にあっていた本人が誰よりも危険だって知ってるのに実行すんのかよ…』 が頭の中でグルグル回り、違和感が最後まで拭い切れませんでした。 その(2)~テーマと舞台とコラボと世界観について~ ・忘れてはならないのが“シュガーラッシュはゲーム世界の話”です。 このゲーム世界の描写が好きだから本作を見に来たのです、従って 『女性の独立』や『巣立ち』に『ネット世界の闇』はハッキリ言って 『ゲーム世界でしなくて良くねぇか?』と思わずにはいられません。 どなたか言っていましたが、私も“オンラインゲームになった シュガー・ラッシュをメイン“にネット世界で引き起こされる大問題も 解決する的内容を期待してたのに、実際はゲームの要素皆無だったわけです。 あとは元も子もないですが、そもそも見せようとしている内容が多すぎて 煩雑になっている点もあります。掲載権利を取得した企業ロゴも見せたいし 所有している版権キャラも出したいし、奥深そうなテーマも出したいし 子育ての大変さにも少しでも入れたいなどに注視しすぎる感情しか見えず 本来あった作品そのものの良さが死んでしまった印象です。 その(3)~プリンセスについて~ ・さすがというか本作の要であるプリンセスのCGクオリティは物凄いです。 ドレス姿からラフな格好のシャツ姿まで徹底的に“キュートでセクシー”な 描写には一切の妥協をしない鬼気迫る執念を感じました。 しかしプリンセス達の立場は上記の有名キャラ達と同様”客寄せパンダ”の域を 超えておらず、他で詰め込み過ぎた故にこれと言った活躍も後半の最後くらいで しかも脈絡なく唐突に再出現、おまけに結構深刻なテーマだった問題に無事 決着が付いた重要なシーンでラルフの姫コスプレさせての救出は物語を馬鹿にし 更には各プリンセス達に持つイメージに無用な茶々を入れてる様な感じで 良い印象を受けませんでした。意外な一面は見せても、メタ発言なんかさせないで各々カッコよく活躍させるだけも良かったのでは? ~最後に~ ・結局ヴァネロペは新天地へと行き、ラルフは何時もの日常に戻りましたが 主役不在となった筐体の【シュガーラッシュは】どうなるんでしょうかね。 ヴァネロペに関しても本来存在しないゲーム世界でレーサーになった訳 ですが、バグ扱いなのでは? やっぱり最後まで残るのは【どうしてこうなった】です。
2021年11月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、VOD
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ディズニープラスで久々に鑑賞。 ゲームの世界を舞台にしたシュガーラッシュの続編で、今回はラルフとヴァネロペがインターネットの世界で冒険します。 同じ生活を繰り返して楽しく過ごしたいラルフと新しい世界に飛び込みたいヴァネロペで意見がすれ違っていく姿は、私達の人間関係を繁栄しているように感じました。ヴァネロペがスローターレースと出会ったことでずっとその世界に居たいと考えますが、それを受け入れないラルフはウイルスを使ったことでネットは大混乱な状態へ発展していきます。このシーンを見た時は、自分も同じ経験をしたことがあったので、この時のラルフに共感しました。 しかし、お互いの価値観が変わっても友達であることには変わらないから、お互いを受け入れることも大切だというメッセージ性があると解釈しました。 また、プリンセス達が協力してラルフを助けるシーンも良く、ディズニーだからこそ出来る場面だと思いました。
2021年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
こんなことってあるんだろうか。 本作の一個前にあたる「シュガーラッシュ」は、意外となかったデジタルの世界観、意外となかった3Dアニメ表現、設定をうまく使ったグッとくる意外なラストなど、とてもよくできていた。時間があったら是非見るべき映画である。 が、シュガーラッシュの面白いのは「一作目よりも二作目の方が面白い」という珍しいパターンなところだ。一作目で作られた世界観、キャラクターを、文字通りインターネットに接続することで爆発的に拡大させている。世界や面白さが100倍ぐらいに広がっていて、まさに、まるで初めてインターネットに接続した時の無限のワクワクを思い出させてくれる。この懐かしいワクワク感を味わうだけでも、絶対に損をしない大傑作である。 一作目よりも二作目の方が面白いと言えば、パッと思いつくのはエイリアンやターミネーター、ダークナイト、キャプテンアメリカぐらいなもので、大抵は続編にグッと予算がついたことでパワーアップする印象。本作も確かに予算は上がっているのかもしれないが、アニメでこういうことがあるのは珍しいのではないか。 さらに珍しいのは、邦題に厳しい私としては一作目の時は「シュガーラッシュ」よりも原題「Wreck-It Ralph」の方がいいではないかと思ったが(「ぶっ壊せ!ラルフ」「あるいは壊し屋ラルフ」というタイトルではヒットしなさそう、という気持ちはわかるが……)。二作目の「シュガーラッシュオンライン」は、原題「Ralph Breaks the Internet」よりも優れているような気がするところだ。こんなことって、なかなかないと思う。
ネット社会で人との距離感を掴めぬ親父が、若者と何だか和解し、そうとは知らずに体良く決別させられる苦いお話し。 ディズニー自ら往年のお姫様キャラを時代遅れと断じつつ、気付きも成長もさせぬ割切りも買う。 前作に劣り消化不良は否めぬが、まあ及第点。
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