友罪のレビュー・感想・評価
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もしも、知り合いが罪を犯していたら…。
原作未読。ファーストデイだったので、鑑賞しました。
「もしも、友人が殺人者だったら?」というテーマで、元ジャーナリストの主人公やAV女優、取り返しの付かない事を犯した元恋人、ある事情を抱えた医療少年院勤務の女性、一家離散した過去を持つタクシー運転手の過去が明かされると共に、少年Aの事件が再び動き出す…。という人間ドラマです。
主演の生田斗真さん&瑛太さんをはじめ、夏帆さんや山本美月さん、佐藤浩市さんなど豪華キャストが集結したので、終始、緊迫感溢れる演技合戦を楽しめましたが、怒鳴り散らしたり、物を壊したり、レ◯プシーンがあったりと過激な所が多くありました。
ラストも、腑に落ちない終わり方でした。
昨日鑑賞した、「恋は雨上がりのように」の方がストーリーも終わり方も良かったです。
1100円で、観に行って正解でした。
寄り添う先は
事の大小は様々とはいえ、一筋縄ではいかない重いものを背負った人間が何人も出てきて、絡み合うようで絡まず、すれ違うように過ぎていく構成が印象的。
それでも少しずつ進んで生きていく姿を見守るような目線の映画なんだろうなと思った。
安易に全て繋げないことが本作のポイントなんだろうとは思うけど、特別な展開や真実も何も無く拍子抜けしてしまったのは仕方ないかな。
それぞれを描くにしても描写がゆるっとしていて中途半端感は拭えない。
ただ、映画として物語として面白いどうこうは抜きにして色々考える楽しみのある作品だった。
一番感情を持っていかれたのが、轢き逃げで子供を殺した息子を持つタクシー運転手の父親。
罪を犯した息子が幸せになることがどうしても許せずにもがく姿にもどかしい思いになる。
彼が息子との電話越しに「そうか」と返事をしたその声色と表情が一つ壁を越えたような気がして少し涙がこぼれた。
勧善懲悪とはいかない世の中、犯罪者の更生とは何なのかだいぶ考えさせられる。
鈴木(青柳)を擁護する気は全くないけど、外から見ればただの猟奇殺人犯にも人格があるわけで。
中に踏み入れればもしかすると益田のように友達として心を寄せるようになるのかもしれない。
鈴木の「生きてる価値なんて無いと思うのに、心の底で生きたいと強く思っている」という台詞にはグッときた。
片や何の前触れもなく殺される者もいれば、いじめを苦に自殺する者もいるわけで、その対比が強烈。
それにしても、益田が最後まで鈴木に対して友達であるというスタンスを崩さなかったのは面白かった。
罪の意識を持つもの同士、ということなのかな。
最後の益田の叫びに急激に冷めるけど、直後の鈴木の表情で盛り返してくれたので良かった。
更生施設職員の白石先生と鈴木との関係について考えてみた。
過去の振り返りや詳しい説明が無いので私の個人的な見解になるけど、
鈴木は白石先生に特別な感情を抱いていたんだろうなと思う。
母を亡くしてから性的成長が歪んでいたらしいので、マザコンじゃないけどその延長のような形で。
虫からだんだんエスカレートしていった「殺し」というのもある種の欲望の表れで、抑え難いその欲と感情の矛先が施設では白石に向けられていたのではないかと。
鈴木はおそらく創作の絵よりも見たものをそのまま描くスケッチが得意だと思うので、もしかしたら白石を裸にして描いていたのかもしれない。
遊園地で会った時も鈴木からの接触だったようだし、白石は鈴木(青柳)に対する大きな恐れの意識と信じたい思いで葛藤していそう。
そんな中でも実の娘の妊娠・流産があって、この映画の中でも一番振り回されている印象のキャラだった。
一人一人にスポットを当てていくとじわじわ面白くなってくる。
全体的にどんよりした空気が漂っているのが好きで退屈することは無かったけど、色々詰め込んだ結果の描写不足が残念。
益田と鈴木が急に打ち解けていたり、見たいところ見せてくれないのがもどかしかった。
元殺人犯の友達、という点で今年2月後悔の「羊の木」と少しリンクするものがあった。
私は結構好き。
モヤモヤ…
悪くはないが、、、
瑛太の演技が素晴らしい
瑛太の演技が素晴らしい。
それだけで観る価値があります。
瑛太演じる鈴木に惹かれていきますね。
低評価を付けている方のレビューを見てみると
「いつ心を許す友になったのか分からない」「心を許す関係に見えない」といった批判がよく見られますが、私は「あなた達は人と仲良くなる時になにか大きなきっかけや出来事があるんですか?」と聞きたいです、ないですよね?気が合えば段々と仲が深まっていきますよね。
この映画は描写が少ないかもしれませんが、会話に垣間見える関係の変化が、段々と心を許す関係になっていっていることを感じさせてくれてとても好きでした。描写されなくてもそういうところで感じてください。変に大きな出来事が描かれるよりもリアリティがあって良かったと思います。
最後にこの映画が好きか嫌いかは瑛太演じる鈴木を好きになれるか好きになれないかだと思います。これは映画を見てみないとわからないのでこの映画を見るかどうか迷っている方には参考にならないかもしれませんが…
でも最初に書いたように瑛太の演技が素晴らしいです。見ても損はないと思います。
是非みなさんに見てもらいたい作品です。
私は好きでした。
映画監督としてのセンスのなさが露呈した作品
他のレビュアーも書いているように、ストーリーが分散しすぎで、なんでもかんでも詰め込まなきゃ気が済まない、素人然とした作品。下品なマスメディアに辟易した良心的な元ジャーナリストの独白、うるさいだけの雄叫び、等々の演出・設定も、型にはまった陳腐なものばかりで、見るに耐えなかった。
拡散したまま
脚本のせい?
罪を償うとは。
本作を鑑賞して感じたこと。それは、
“罪を償うとはいったいなんなのだろうか…?”
過去に罪を犯した人間とその家族は一生幸せになってはいけない。
悔やんで苦しんで、赦されないことがわかっていても謝り謝り、謝り続ける。それしかできない。
そう考える山内(佐藤浩市)。
自分にはまだ人生があるのだから、
罪を償いながらも自分は幸せに生きる権利はあるのだと考える山内の息子(無免許運転加害者)
“裏切り”によって自分が友人を殺してしまったと後悔し、またそれを隠して友人の母に会いその度感謝される益田(生田斗真)。
真実をいうことがいつも正しいとは限らない。
真実をいってしまえばそこにある幸せも一瞬で崩れ落ちるのだ。
罪の償い方がわからない。その方法を探しながら爆発しそうな苦しい気持ちを押し殺して生きる鈴木(瑛太)。
罪や、過去の後悔は一生消すことは出来ないのかもしれません。
罪を償うことなんて出来ないのかもしれません。
加害者、その家族。
被害者、その家族。
そしてその周りの人。
どう生きるべきなのか。
考えても答えのでない問だと思いますが、
それを考えさせられる映画でした。
期待しすぎたのか テーマは感心があったのに
瑛太さんの演技力はスゴイです。
いろいろな人のシーンがありますが、どのストーリーも重くて最良の答えはきっと見つからないのでしょう。
非常に重くて暗い内容となっており、最後まで考えさせられる作品です。
瑛太さんの振り切ったり、時には感情が無いかのような棒読みになったりと幅広い演技力に引き込まれていきました。
映画としては完成度が低い
心を揺さぶられました
原作は見ていませんが、キャストで良さそうかと思って見に行きました。
さすが演技派俳優達ばかり、この難しい役を見事に演じ切って、抑えた演技の中にも凄まじい迫力を感じました。
ジャーナリストの夢を諦めた益田と、他人を避ける鈴木は、町工場の試用期間として雇われる。最初はほとんど口もきかないが、だんだん打ち解けていく。
そんな折鈴木は、ふとしたことから、鈴木がある連続児童殺害事件を起こした犯人だと知る。
瑛太の演じる鈴木は、無口で人と触れ合うのを恐れて、危うさだけでなく不気味さも感じるが、どことなく寂しさも感じた。急にキレて物を壊したりはするものの、人にどれだけ殴られても殴り返さない。それどころか殴られても笑ってるところとか、自虐行為にまで走る。かとおもえば、酔っ払った先輩を介抱したり、怪我した益田を冷静に助けようとしたりという優しさも垣間見れる。
どことなくほっとけない感じではある。鈴木も本当は誰かに助けてもらいたかったんだと思う。きっとそれが間違った方向にいってしまったのだろう。
一方、益田の囚われている過去は、最後の方までわからないが、何となく予想はついた。鈴木と出会って、無口な無愛想なところしか見たことがなかった鈴木が、笑っているのを見て、嬉しくなって動画を撮る。その動画を後で見返しているときに見せる、なんとも言えない表情にズキンとした。
鈴木が出会う夏帆が演じる女の子も、過去に傷を負いながらも懸命に生きている。鈴木と出会って救われるものの、過去を知って怖くなるのもわかる。その体当たりの演技もすごかった。
また、佐藤浩市の役も、息子が事故を起こして、3人の子供を死なせてしまう、その償いを親として行い続けている。それなのに、その息子が結婚するといい子供もでき、家庭を作ろうとする、なんとも言えない気持ちを見事に演じていた。
人は何の罪も犯していない人なんていないと思う。知らないところで誰かを傷つけていることもあるだろうし、過去の罪に囚われて前に進めない人たちもいる。
心に闇を抱えた人たち、同じように罪を持っている人ならこの気持ちをわかってもらえるかもしれない、そう思うのもわからなくもない。
そして、親しくなった友達が、恐ろしい罪を犯していたら…? 元ジャーナリストとしての血が騒いだのか、それとも本当に友達を理解したいと思って調べようとしたのか、そのあたりはよくわからない。
結局、なぜ鈴木が殺人を犯してしまうことになったのか、それはよくわからなかった。自虐行為が他人へと向かったのだろうか、殺すことで何かが変わるのだろうか? 多分その答えはわからないと思う。
罪を犯した人は幸せになってはいけないのか?
私は、罪は一生償えないと思う。いくら刑務所で罪を償ったとしても、それは法的なものであって、過去は消えるわけでもやり直せるわけでもない。その罪を認めて、背負って生きなければいけないと思う。
久しぶりにいろんなことを考えさせてくれた映画でした。原作は即買いに行きました。これから読みます。
グロいの苦手な人は避けた方がいいかも
しょっぱなから結構なグロいシーンがあってびっくりしました。グロい場面が長い時間続くシーンが多いので、苦手な人にはあまりお勧めしません。
でも映画の内容としては意味深くてとてもいい作品だと思いました。
生田斗真さんと瑛太さんの演技力に圧巻されました。
うーん…。
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