寝ても覚めてものレビュー・感想・評価
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対極の共存
初・濱口作品鑑賞。
日常のリアルな感覚と、非日常のフィクションが絶妙な感じで混ざってて不思議な感覚。
ありそうなラブストーリーなようで、ない感覚。
ロマンティックと残酷さ。
緊迫した空気と、フッと笑える雰囲気。
唐田さんのふんわりさと激しさ。
東出さん演じる2役の誠実さと身勝手さ。
これからも濱口作品も観ていきたいです。
唐田えりかさんだけ収穫
地方のDQNの集まる(パチンコ、スーパー銭湯、ゲーセンなどが複合的にある)タバコ臭いシネコンで観ました。ジャージ上下のガラの悪い主婦が「だから、生活保護課で聞きゃーいいの!」とか大声でスマホで話してるような場所です。
映画館の待合ロビーも閑散として暇そうな老人がソファーに座り込んでるような。店員ももちろんやる気なし。
私がこの作品を観たスクリーンも私を含めて2人しか観客がいませんでした(笑)
普段なら近くに大手シネコンもありますし、こんな負の空気の漂う場所には近づかないのですが、都内でもほとんど上映が終了してしまっていたため仕方なくそこで観ました。
結論から言うと他の方も仰ってましたが、「ファンタジーなのか?」です。
ヒロインのふわふわ・支離滅裂さといい、失踪した大阪時代の彼氏といい、まったく現実感がありません。
2人の出会い、一目惚れの仕方だってまるで少女漫画のようです(笑)
なのでツッコミどころや、違和感、矛盾はたくさんありますがファンタジーの現実的な揚げ足取りをしても意味がないのでやめておきます。
ラストのキテレツ具合といい、この作品の原作小説がかなり酷評なのも納得してしまった。
麦(バク)との再会の仕方、ファンタジーとはいえなんか笑ってしまった。
被災地が出てきたので麦の失踪が何か震災と関係でもあるのかなと思ったけどそうでもないよう。父親だかが北海道にいるとか言ってたので何かしら関係があるのかな。
マルコ君が麦本人でそこに何か仕掛けがあるのかな震災と関係あるのかなとか途中まで少し思ってましたがそんなミステリー的な謎解きも何もなし。
この辺を突き出すと「ファンタジーなので」で終わってしまうので重ねていいますがやめておきます(笑)
中途半端に震災や被災地絡めるなや!何がいいたいねん!て感じです。
後から気づきましたが2人で北海道らしき場所をバイクでツーリングしていて事故ってるにもかかわらず抱き合ってキスするシーンがありますがあの時点で麦は亡くなっていたのではないか?というよりも大阪の写真の個展会場で出会った時にすでにこの世のものではなかったのではないか?だから朝子を連れ去る時も行き先が黄泉の国である「北海道」だったのではないかか?朝子が思い直して引き返した場所、つまり被災地があの世とこの世の狭間にある場所ということか、、、そういう比喩表現なのか?
ファンタジーなので深読みしたらどうとでも解釈できてしまいますね。
まさにヒロインがずっと夢を見ていたようなと言っていたが、筋ジストロフィーで生死の狭間にいる彼の脳の中とも一致するような、、
まさか夢オチとまではいかないがすべて生と死を表す比喩としての表現だったのかと。
あの、汚くてきれいな大阪の川もそれを表しているのかな?あの河原は彼岸ということなのか。
でも、それなら彼女の周りにいた人たちは何なんだ?ということになってしまいますよね(笑)全部、比喩としての表現のための装置であるファンタジーなんだと言われてしまえはこれまたそれまでなんですよね(笑)
まぁ、そういうタイプの映画なので深追いしても意味ないかな。
筋ジストロフィーになってしまった彼は最近見た「ここは退屈迎えに来て」に出てたシンポ君だね。彼は何のための役だったのかな。田中美佐子も。と思ったがそう解釈すればある程度合点が行く。
ドリフ世代には懐かしい方も出ておられますね!お元気そうで何よりです。
この映画の収穫は唐田えりかさんの可愛らしさ、透明感、男が好きな「ちょうど良く地味でおとなしい順々な」子の役が魅力的で似合ってたということです。女性には嫌われるでしょうけど(笑)
私も大阪に住んでいたことがありますがお付き合いしていたのはヒロインのタイプではなくシンガポール人と結婚した子の役のようなコテコテの上沼恵美子みたいな大阪弁の方でした。ふわふわした透明感のある柔らかいキャラクターの大阪の子とお付き合いしてみたかったものです。
唐田さんの次回作は追ってみようと思います。
でも韓流アイドル(男の方)が大好きと聞いて失望しました。美脚を出して踊ってくれたら見直します。
濱口竜介監督
とても素晴らしい感性の監督だと思います。稀有な才能。
絶妙なリズムと機微。
映画自体は本当にとても良かった。終盤にかけてが特に!
東出さんと唐田さんのお芝居が引っかかるのがちょっとだけ残念。
でも確かにこの二人の味だから成立した映画なので、、非常に評価が難しい!
この1作だけで判断できないので、濱口監督の次回作も絶対に観に行く。
素晴らしいシーン続出の傑作
いい邦画を観ると、日本人に生まれてよかったな、と思う。
この映画、このセリフ、この演技を、母語で観られてよかったなあ、と。
初め、主人公の朝子(唐田えりか)の口数は少ないし、感情の起伏も見せない、淡々とした=退屈な映画だなあ、尺も長いし、どうしようかなあ、思っていた。
だが、ところどころで素晴らしいシーンが入ってくる。
序盤では、朝子とルームメイトが住む家を、朝子に想いを寄せる亮平(東出昌大)と彼の同僚の串橋(瀬戸康史)が訪ねるシーン。
ルームメイトは演劇をしていて、ビデオで自分の舞台を見せる。その演技を巡って、ルームメイトと串橋の間に諍いが起こる。
きっかけになったのは串橋なのだが、登場人物たちにも観ているほうにも理由は判らない。
映画はそこから、その謎を明らかにしつつ、険悪化した諍いを収めていく。
観ているほうも、持っている情報は登場人物たちと同じだ。戸惑い、緊張感、感情の流れ、主導権の推移などが見事に描かれ、その「場の変化」に連れて、こちらの気持ちも揺さぶられていく。
この辺りから、本作を観る姿勢は変わっていった。そう、この後、心を揺さぶるシーンがいくつも出てくるのだ。
皿洗いの会話、昔の友人のお母さん、公園で手を振るシーンなど、見所が多く、たっぷり楽しめる。
テーマは選択、だろう。
ラストシーンも主人公たちの選択の場面だ。
そして未来は、その視点によって変わる。
ラスト、同じものを見て、男女で感じ方が180度異なるセリフは雄弁だ。
水べり、車の助手席、キッチンなど、同じモチーフを繰り返し描き、登場人物たちの関係性の変化を際立たせる演出も巧み。
傑作。
ちゃぶ台返しにも流儀はあるし、覆水は盆に返らない
ぃっ・・・?と固まって動けなかった。いや待て、このまま終われば「後味の悪い映画」として歴史に残る。と思ったら、またまたちゃぶ台返し。「許して貰えないから謝らない」は理解不能論理の番長級インパクト。映画としては丁寧な作りで感嘆するが、この脚本は頂けないです、人として。共感得た直後の裏切りが、作者の計算通りって所も透けて見えるのは、あまりにも悪質だよ。と、思いました。
脇を固める山下リオと伊藤沙莉が良くてほっとしたが、伊藤沙莉が泉ピンコ化しつつあって気分複雑。
自分が何をしているのかが分からない女。それが物語になると思った作者。定まった人格の無い主役達。連続感の欠如したお話。場面最適演出の連続。これ、脚本、途中で変えてないか?
カントクさーん。やっぱ映画にするの、無理あったと思う。
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2019/1 追記 星修正
主演女優の演技力は論外として。一つの人格に見えないってのは、もう致命的としか。
惜しかったのは「麦」の人格表現。生死感さえ希薄な、まるで向こうが透き通って見えるくらいの透明な存在。みたいなイメージなんですが、「あいつは危ない」と言う初期設定の女子が好きそうな安易な視点が×なのと、切れてスマホを投げ捨てるところが×。亮平を捨ててまでも「みんなの非難から守るための逃避行」に朝子が走る理由を、脚本が否定してるってのが惜しすぎる。このつながりの不整合なトコが、単なる腐女子の衝動的行動に見えてしまうのが惜しすぎる。
「同じ場所から違うものを見る」ラスト。「風景」を眺めて美しいと言った女。風景の一部の「川」をみて汚いと言った男。亮平と言う人間を見ている朝子と、朝子の一つの行動にとらわれてしまった亮平。と言う対比を象徴するラストとか、かなり行けてただけに、凄く残念でした。
寝ても覚めてもこの作品を想い出す
『寝ても覚めても』鑑賞。
楽しみにしていた、話題作。
序盤の幸せな、
でも少しどんよりとした雰囲気がもう好みで。
そこから一つずつ、
不気味な世界が見え隠れして
浮遊感、
スクリーンの向こうにいる人達は
落ち着いているんだけど、
客観者であるこちらは落ち着かない、というか。
物語が展開していくうちに、
疑問や何でそうなるのとか、
主人公の行動に対しての嫌悪感や反感が
どんどん湧いてきてでも消化できないまま
忙しい!!ってなったり。
誰に視点を置くかで物語の色が全く違って見える作品だなぁ、
と私は感じたし、何度でも観れる、観ようと思える作品って、
そういう事なのかなとも思いました。
ホラーって言われてる意味が
なんとなくだけど理解できた気がして
きっと現実ってこうなんだろう
ある種の人間の怖さ、というか
人には優しくとか信じてるとか
口ではいくらでも言えるんだけど、
実際はみんな笑って嘘をつくし
平気で人を傷つけてしまう事もあるから
穏やかに流れていく中に少しだけ入っていた、
普段は隠している部分、
人間自体の怖さが
ゾワ〜って怖くて、でも楽しくて、
わかんねえ見えねえなんなの!!って思うけど、
すっごく心地いい空間にいるなぁ、
と感じられました、ひしひしと。
私の理解力が足りないのか、
経験の無さなのか
消化しきれない部分もありました。
一概には言えないけれど
分からなくてもいい、
いつかわかる時が来ればって言われてる気がして、
終わった後に悶々と悩める、
その時間が私大好物なので、
出会えて良かったなぁと思える作品でした。
山下リオさんの熱量が好きだし、
あのシーンも、役者として、
釘を刺されて奮い立たせられた部分もあったなぁ、 瀬戸康史さんのクールさも淡々として、
でも愛情がある感じも好き
伊藤沙莉さんは本当に達者で存在感の塊で
絶対いないじゃん!!て思うけどリアリティのこれまた塊で
面白いんですとっても
そして主演のお二人、
唐田さんの爽やかさの中の揺るがない感じ、
したたかな、ずるい女性で
何も考えていなさそうで、実は一番重要な位置にいて
いつも鍵を握ってる絶対的な存在意義があって
東出さんの怒涛の一人二役
一番感情移入してしまったし、
そうさせてくれるお芝居は本当に凄いなぁと、
同じ物語で同じ役者が2人として登場すると
普通は混乱するはずなのに、
別の人として存在していて、
違う目をされていてとっても格好良かったです。
主演のお二人含め脇を固める方の
キャラクターとか愛情とか、
そういうものがより2人を際立たせていて
ラストの違う顔をした2人を観て震えた
心が激しく揺さぶられる
感動や共感するような内容では無いが、終始作品に引き込まれて感情移入し心が激しく揺さぶられた。朝子の異常性には驚くが結局は似た者同士。一度嫌気がさしても復縁するカップルは形は違えど世間にもよくある話。鋭い感覚の作品。
2018-196
恋愛はキュンキュンとホラーの両側面ありますね
また凄い映画を観てしまった…!!
9月何本か観たけど、久々に…かなり衝撃受けたよ。やばいぞこれは笑。
恋愛もので青春ものでもあるのだけど、「人を好きになる」ということのキュンキュンポイントとホラーな部分がナチュラルに描かれてて…。本当観た人、その人その人の恋愛観によっては、共感出来る人もいれば二度と観たくねーわ胸糞悪い、と思う人もいるでしょうな笑。そんな映画面白い以外の何者でも無いでしょう。
映画作品としてはかなり傑作で…。キャスト一人一人がみんなとても光ってて、それは良い映画の定義のひとつなんで絶対良作だと思います。この濱口竜介監督は今後要チェックですね。
東出君は「桐島、〜」「ぼくは明日、〜」もとても良い東出だと思ったけど、この映画で良さが爆発してましたね。初登場シーンでスクリーンに後姿(横の姿?)が数秒映った瞬間からもうそれは凄かった。
まあとにかく物凄くカッコ良いわけで、一人二役演ってるんでどっちの東出君が好きになってしまうかどうかでその女性の恋愛観やタイプの男性が分かってしまうと思うんですが笑。
ヒロインの唐田えりかは綺麗といえば綺麗だけど良くも悪くもシンプルであまり華のない(しかし一定層から絶大な支持を得そうな)顔と雰囲気の人なんですが、ここまで絶妙にカッコ良い人に好きになってもらった女なんで、そこを含めて観て行くとだんだん魅力的にみえてきてしまうという点が…
その映画マジックも監督・キャストのなせる技なのだなあとしみじみ思いました。
(余談ですが、どんな人に(顔も中身も含めて)好かれるかもその人の魅力やこれまで積んで来た人生から出来上がった人物面の魅力を物語ってるんですね。)
ストーリー展開もよくある邦画好きに好かれそうなたんたんとしたテンポでは描かれているんですが、ちょいちょい「ふええぇっ?!」と叫んでしまうような(というか実際50回くらい叫んだ)想定外の出来事が挟まってきて、人の心をどんだけかき乱せば済むんじゃい!!と何度も思いましたよ。
くそ面白いし、(東出)くそカッコいいし、くそみたいな展開が待っているんだけど…
それを「まあ映画だから…」「まあドラマだから…」とファンタジーで終わらせずにこの展開の後はどうなったのか、このハプニングの後はどうかったのか…これまでの映画やドラマで見られなかったような部分が丁寧に現実的に描かれていて、ある種モヤモヤを残さないように作られていて、そこもとても心に響く映画でした。
観た方が良いと思います。
夢と現実
獏(バク)は、夢を食う幻獣なので
誰にも捕まえることは出来ない
麦(バク)に一目で恋をした朝子は
二人の時が永くは続かないことを
どこかで感じている
バクという夢に囚われている朝子に
亮平の思いを受け入れることはできず
遠ざかろうとするが
3月11日震災の日
二人は身を寄せ合ってしまう
亮平と朝子が新しい生活を始めようとした
その時
悪夢のように
バクが朝子に手を差し伸べる
夢から覚めるために
朝子は一度
夢の中に飛び込まなくてはならなかった
北海道行きの途中
バクが車を止めた場所は
亮平と朝子がボランティアで
足を運んでいた海辺だった
海を見たかった筈のバクは
震災後の巨大な防波堤を登ることはなく
朝子は目覚め悟った
夢に別れを告げるために
ここへ来たことを
夢と現実
バクと亮平の間で
苦しみ戸惑い見失っていた自分が
何を望み誰と向き合うべきなのか
やっと気づくことが出来たのだろう
防波堤の向こうには
時には荒れ狂い
時には穏やかに凪ぐ海が広がっている
許されようと許されまいと
これから何が待ち受けていようと
亮平と共に生きることを朝子は選んだ
分かり合えることなど有り得ない
男と女の眼前には
美しいものも汚いものも飲み込んだ川が
猛るように波打っている。
~~~ ~~~ ~~~
じわじわと面白さが湧き上がってきた
上手い監督だ
また濱口監督の創り出す世界に
遊びに行きたい
単館系の良くできた作品
東出昌大の静と動の2役の演技本当に別人みたいですごくうまかったです ヒロイン役を上手く引き立てていてすごくいい作品でした ストーリー的には多分男女で評価が分かれる作品だと思いますが自分は男なので女性にむげにされても謝れば腹はたっても許してしまうと思いますでも女性は多分許せない気がします昔ドラマに出ていた女優の裕木奈江さんを思い出しました
【お医者様でも草津の湯でも…】
恋愛で苦しい思いをしたことがある人には共感できる恋愛映画です。
恋愛ってなんだろう?
理屈じゃない、心が理性を超えて暴れる感覚。
なんでこんなことするの⁉️ 周りだけではなく自分でもそう思う揺れる想い。
恋愛は『病気』とても身近な精神病。
世の中にはどれくらいその病気に罹患した人がいるのだろう?
意外と少ないと思っている。
なぜなら相手の気持ちを考えられない人はこの病気の経験が無いと思うから。
一緒に観に行ったパートナーが「この映画つまらない」と言うのなら…
あとはご自身で判断してみてください。
寝ようが覚めようが
ドッペルゲンガーの間で揺れる乙女心。
恋愛における衝動と理性、夢想と現実。
男女ふたりが対峙する場面や、ふたりが走る川べりに日がさして行くシーンの劇的感がたまらない。
濱口竜介監督スゴイね!
これから楽しみな監督です。
寝ようが覚めようが東出昌大は存在感あるイケメンだし、瑞々しく夢うつつな演技を見せる唐田えりかも素晴らしい。
いかにも関西人っぽい自然な会話が、関西人には嬉しい点でもある。
あの猫、ただ者(猫?)とは思えぬ怪演
観てよかった、期待以上だった。
東出君の関西弁は朝ドラ以来。レビューにある関西弁批判は彼が戦前の関西弁を覚えたせいだろうか。
杏ちゃんファンとしては、唐田えりかとのいちゃつきにちょっと不安。
漫画原作が増えているなか、小説の映画化とあって、心理描写が面白い。写真展が終わった後、山下リオとのやりとり「場を取り繕うだけのために東出君と話していたわけではない」と。ちょっと山下リオともなんかあるのかな?と思ったのが、その後円満に瀬戸康史と。この二人のけんかの件、要らない。
韓流的記憶喪失もの?と思ったのは浅はかだった。
東出君は背が高くて唐田えりかとの身長差が画面上どうなるか。二階堂和美と長谷川博己との映画も抱き合うたびに猫背になって絵にならなかった。ここは階段を使ってクリア、と思いつつ、よく考えるとなんで非常階段から降りる?いくら出入りの業者とはいえ、普通はビル内のエレベーターを使うはず。まあ、美しいからいいけれど。
麦が再登場してからはほとんどサイコホラー。写真展で話しかけたとき顔をさわられて「(俺から逃げ回っているけれど、)よっぽど恐いわ」というセリフが思い出された。
一緒に観ていた友達は「あなたのことはそれほど」をみていたので、涼太を思い出して笑いをこらえていた。私はドラマの評判は聞いていたがみていなかったので幸い感情移入できた。
7年前に消えた前の男とのことをわざわざ「話す」とか、ほったらかしにしていた麦を選ぶとか、この女性作家は私が信じていた女性心理の常識をひっくり返した。もしかしたら原作にはもっと麦とのエピソードがあったのかもしれないけれど。小説の映画化の宿命か。
麦が唐田えりかの手を引いて駐車場を歩いているとき「俺の代わりはいくらでもいる」といって携帯を投げ壊す。亮平は麦の代わりだったのか。
仙台で海を仰いで終わるのかな?と思ったのだけれど、続きがあった。まさか仲本工事とは。無理矢理感のあった震災エピソードはこのためか。海産物のお土産は都会暮らしには多すぎて迷惑。田舎にありがち。
人工呼吸器を見たときはてっきりオートバイ事故で四肢麻痺になったのかと思ったら、なんとALS。
田中美佐子のエピソード。それが違う男だったことは秘密。それが普通だろう、と少し安心。
亮平が唐田えりかを許さないはもちろん、家に入れることすら納得がいかない。ありえない。仲本工事が正しい。
山下リオが早産だったのはあそこで転んだせい?
マナー違反
映画界はちょっと安易に煙草を使いすぎる。原作がそうなのか。無害な煙草なのかもしれないけれど、東出君が心配。
高速道路で携帯を窓から放り投げるのはひどすぎる。自分たちの命を守るためにシートベルトをしているのが釣り合いがとれない。
ビニール傘、川辺に放り投げたまま。
ポスターにもなっているセピア色の画面が印象的でした。
話題の邦画
出だしの二人の出会いから一気に引き込まれた。
不思議な雰囲気、人間関係、音楽、失踪した麦の再合流は?、物語の終着地点は?
とにかく最初から最後までのめりこんでしまいました。
ただ悲劇のヒロインから最低の女に成り下がった最後の朝子の言動には全く共感できなかった。
男目線で亮平が気の毒すぎて可哀想。
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