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■2015年、カンボジア。外科医師のハン・スヒョン(キム・ユンソク)は、医療ボランティアで赤ん坊の手術をしたお礼に、不思議な老人から願いを叶えるという10粒の薬を受け取る。
1985年に”事故”で亡くなった当時のイルカの調教師だった恋人チェ・ヨナにもう一度だけ会いたいと願う彼が、半信半疑で薬を飲むと、1985年にタイムスリップし、そこで過去の自分(ピョン・ヨハン)と出会い、事情を話すも最初は信じて貰えない。
だが、自分しか知らない事を話す30年後から来た中年の自分のいう事を、若きハン・スヒョンは、聞き入れて行くのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・個人的な意見であるが、タイムリープ映画は設定が難しいし、今作のように未来から来た男が変に過去を変えたりすると、つじつまが合わなくなることがあるが、今作はそのような瑕疵は”マア”ないと思う。
但し、一つ言うならば、再後半の展開がちょっと早すぎてやや粗いという事と、チョイ、ムムム・・となる分かりにくいシーンがある事かなあ。
■末期の肺がんである外科医師のハン・スヒョンが、カンボジアの老人からお礼で貰った不思議な時間旅行の薬を使って、変えたかった過去の出来事。それは・・、
■水族館でのイルカの暴走により亡くなった、恋人チェ・ヨナ(チェ・ソジン)にもう一度だけ会うという事。
⇒だが、恋人チェ・ヨナと結婚すると、別の女性(脳外科医:エレーナ・ホン)との間に出来た今いる愛娘ハン・スア(パク・ヘス)が存在しなくなってしまうという二律背反問題が生じるのである。
・で、彼が若きハン・スヒョンに命じた事。それは、恋人チェ・ヨナと別れさせ、密かに彼女の死の要因を取り除かせる事であった。だが、それは傷心の恋人チェ・ヨナを、雨の中歩かせて、車に撥ねられてしまうという結果になってしまうのである。
・だが、2015年のハン・スヒョンは、1985年のチェ・ヨナの手術記録を探し出し、執刀時には見つけられなかった死の原因になった、事故によりできた脳腫瘍を取り除けば、彼女は助かると知るのである。
・そして、2015年のハン・スヒョンは1985年に再び行き、若き自分を助手にして、チェ・ヨナの手術の執刀をして、彼女を助けるのである。
<今作は脳内フル回転で観ると、面白くて切ない。何しろ、恋人チェ・ヨナの命を助けるため、そして別の女性との間に出来た愛娘ハン・スアも存在させたままにするには、選択肢としては若き自分に恋人チェ・ヨナと別れさせなければいけないからである。
だが、その目論見は成功するが、自分が先に末期の肺がんで亡くなってしまうのである。で、ここがチョイ分かりにくいのであるが、親友カン・テホ(現代)(キム・サンホ)が、最後に残っていた薬でハン・スヒョンの命を救い(と言っても、キチンと描かれてなかったよな。)彼は、念願だっだ事故の後遺症で、足を引きずりながらも画家として生きているチェ・ヨナと、花束を持って再会するのである。
今作は医療ボランティアしていた男が貰った10粒の薬を使い、二人の愛する女性の人生を守る姿が、チョイ沁みる物語なのである。>