孤狼の血のレビュー・感想・評価
全464件中、61~80件目を表示
怖いのはヤクザか警察か
演者の皆様に盛大な拍手を!
任侠ものが好きなので何となく観てみました。が、こんなにハマるとは!3回ほど短期間で鑑賞しました。
役所さんか〜きっと怖くないんだろうなぁと思ってたのですが、めちゃくちゃ怖かった。聴取相手の女性をサクッといただいたり、笑顔でヤクザの方々に接したり、ただの損得勘定で動いてるかと思いきやあの常軌を逸した言動に倫理観も何もなさすぎて怖かった。そして結末も怖かった。アウトローの最期だと思いました。
序盤に竹野内さんが登場したのにはびっくりでした!この人がヤクザ⁈ アロハシャツみたいな服装で手首切り落としちゃったりとなかなかの狂気。でもかっこいい。
案外こんな役も似合っていて予想外。
そして対照的にねっとりまとわりつくような江口洋介さんの怖さ…スーツかっこいい…
あと中村さんのヤク中演技とても良かったです。お薬で覚醒するシーンは本当にキマってるようで「うわぁ」でした。
2が公開されると聞いて観ました。
さすが白石監督
とはいえ関わりたくない世界
とんでもなく痛快な傑作!!
役者が発する熱にやられる
任侠映画を腰を据えて観るのは、ほぼ初めて。熱狂的なファンが付いていると、なーんか斜めから見ちゃうのは悪いクセです。
とにかく終始興奮。真っ赤に熱された鋼の太い棒で、時間と空間をなぎ倒していくような圧倒感。粗い粒子感の映像美。ハラハラし、苦虫を噛み潰し、男の世界に涙する。
特筆すべきはやはり役所広司という俳優。観客を欺く独自の正義。特殊メイクこそあれど、あんなに死に切った男の姿を知らない。そしてその死をきっかけにした松坂桃李の静かな狂い方は必見だろう。
観ないと理解できない、観たくなければ観なきゃいい。暴力耐性があってこの作品に興味を持っているのであれば、映画館で観ることをオススメしたい2018年最高の作品。
ガミさんの真意に涙が止まらない
Level2観賞後に前作も気になりレンタルにて観賞。
最初、役所広司演じる大上刑事が大嫌いでした。(ヤクザより先にコイツ捕まえろよ..)と思ってました。日岡刑事と全く同じ感情です。ただ終盤にかけて、大上刑事の振る舞いの真意を知り、嫌悪感が敬意に変わりました。ここまで主人公に100%感情移入できる映画は珍しいと思いました。
「綺麗事だけじゃ仕事はできない」全社会人に通ずる考えかもしれません。
まさか薬局の娘までガミさんの仕込みだったとは。
江口洋介の役名がモリタカとはこれいかに
ビックリドッキリ・・・極道は駒。わしゃ曲芸師じゃけぇの。狂気の沙汰も結局は計算ずくだったということか。役所広司の暴力団以上の暴力ぶりには恐れ入ったし、ストーリーもしっかりしている。深作欣二の描いた実録モノよりもはるかに訴えてくるものがあった。
とにかく、豚に真珠、極道にクソ。マル暴刑事の内面をえぐり出し、癒着している警察の姿も惜しみなく描き、復讐という人間本来のサガを見せつけてくれた。ただ、県警幹部についての描写はもう一歩踏み込んでほしいところだ。内偵を命じた滝藤賢一も単なる駒でしかなくなってしまう。
役所広司演ずるベテラン刑事大上の頭の中を覗いてみたい。そんな衝動にもかられる重厚な人間関係。単純な尾谷組と加古村組のソシオメトリーじゃなく、殺人事件の背後関係、それに梨子ママ真木よう子を中心にしたエロ親父たちの肉欲まで絡んでくる。そして、偶然とは言え、特徴のあるZippoというアイテムが関係を結びつけるのだ。
ヤクザ映画なんて好きじゃないけど、これは見応えがある。『日本で一番悪い奴ら』の綾野剛も面白かったけど、やっぱり役所広司だな。深作欣二の後継者は北野武ではなく、間違いなく白石和彌だということだ。単に暴力の世界に踏み込むだけじゃなく、カタギを守るために自らを犠牲にする人間。日岡のように観客もすっかり騙されるのは柚月裕子の原作のみならず、監督や俳優の熱い心があったからなのだろう。
過激×迫力×爽快感であっという間の2時間
役所広司全開。
のっけから養豚場。
豚の糞で始まり、豚の糞で終わる。
すごい映画を見た感触がある。自分の感触では
白石和彌は一時期の三池崇史を超えた。
昭和63年4月。昭和も終わりに近づいているが、誰も終わるとは思っていなかった頃。いや、思っていても口には出せなかった。バブルが始まっており、それが数年後に弾けるのだ、
松坂桃李と役所広司と言えば「日本のいちばん長い日」もある。お話は「日本の」の方が複雑で、スケールもデカく、歴史的な事件を扱っているがゆえに(スリリングではあるが)退屈な場面もどうしても多くなる。それはそれですごいし、感動もするのだが、
こちらのフィクションのバイオレンス刑事ものの方がなんでもできる分とんでもないものを見た、という気になる。どちらもありだが、二つを見比べるのは意味ないだろう。
とは言え、白石監督の意図も見える。
「日本の」で暴走していたのが若き松坂桃李で、死んだのも松坂。こちらの「孤狼の」では暴走してゆくのが役所で、死ぬのも役所という構図は明らかに白石監督の狙いだろう。
自分は2021年の、LEBEL2.から入ってしまったのだが、ちゃんとLEBEL1.から入るべきだったように思う。
見ようか迷って結局見ず、VODもなかなか見れなかったのである。だからこそこのようなひねくれた見方をしているのだが、面白さは、倍増しているかもしれない。
LEBEL2.の狂気は、サイコパスヤクザがのし上がって行く時の狂気だが、LEBEL1.の狂気は、ガミさん、警察の中の一匹狼、の狂気。大上=役所広司が全身全霊で法を破りながら暴れまわる。白石和彌の描く世界で役所広司が、にぶく渋く不気味な光を放つ。二度見るとさらに光は増し、三度目でも光は失われない。警察の中にヤクザが紛れこみ、ヤクザの中に警察が潜入する、そういう世界観も大上は広大出の松坂桃李に示していた。
竹ノ内豊がでていたことにはなかなか気づかなかった。
役を作り込みすぎだ。
キャストは豪華だ。
ベテラン、超ベテラン、若手、中堅、新人がバランスよく配置されている。
画面もスタイリッシュなのに荒っぽく、どことなく品を感じるのに登場人物たちもそのセリフもかなり下衆なものが多い。
因果応報であれば、納得する自分も恐ろしいが、罪人は裁かれなければならない、裁かれ、十分に重い刑罰を受ける必要がある。そうでなければ、世の中のバランスは取れない。
役所広司が凄すぎた
全464件中、61~80件目を表示