ソウル・ステーション パンデミック

劇場公開日:

ソウル・ステーション パンデミック

解説

高速鉄道列車内で発生した感染パニックを描いた、韓国産ゾンビアクション映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」の前日譚となるアニメ作品。一緒に暮らす恋人のキウンとケンカし、夜のソウルの街をひとりさまようヘスン。その頃、ソウル駅では息絶えた血まみれのホームレスが生き返り、人を襲い出した。襲われた人がゾンビとなり、、さらに人を襲っていく恐怖の連鎖が巻き起こり、ゾンビウィルスによるパンデミックの発生を知ったキウンは、ヘスンの父と名乗る男とへスンを探す。監督は社会派アニメーション作家として知られ、「新感染 ファイナル・エクスプレス」で実写長編監督デビューとなったヨン・サンホ。「サニー 永遠の仲間たち」「怪しい彼女」のシム・ウンギョン、「7番房の奇跡」「王になった男」のリュ・スンリョンら人気俳優が声優として参加。

2016年製作/92分/G/韓国
原題または英題:Seoul Station
配給:ブロードウェイ
劇場公開日:2017年9月30日

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映画レビュー

4.0迫り来る絶望!彼女に朝日は届くのか・・・

2024年7月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他

怖い

興奮

「新感染」の前日譚ということで、ソウルステーションに何があったのかってのが、上手く描かれている作品だと思います。面白かった。

主人公が元風俗嬢っていう、もともと影があると言いましょうか。底辺っていう言い方は失礼かもしれませんが、とにかく普通ではない絶望感を抱いている人が、さらに絶望に見舞われるって感じかな。 そして、さらに彼女は弱い。泣きながら逃げることしかできないってのも、一層絶望感を引き立ててるんじゃないでしょうか。

とにかくこの作品には全く希望が感じられませんでした。 唯一、自分を探してくれる父親と出会うことができればってのが希望って言えば希望だったのかもしれないけど・・・。 この辺は、さすが韓国映画!容赦無しっていう感じで自分的に大満足でした。
作品全体からは、まさに破滅に向かって一直線って感じ。

ただ、アニメの出来としてはどうでしょう?
日本のアニメ技術ってホンッとすごいなって納得するほど、質的には、不満が目立つ作品でしたが、ホラー作品としては、楽しませてもらった一本です。

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ratien

4.5刮目の前夜

2024年6月16日
iPhoneアプリから投稿

「新感染」で一躍トップランナーに駆けのぼったヨン・サンホ監督のアニメ出身のキャリアと、ゾンビものというジャンルに向ける眼差しとが交錯する一作。
当時、早稲田松竹でたまたま「新感染」と同時上映だったので観ただけだし、内容的にも新感染のアッパー感と比べると、対照的にダークでダウナー。画面が暗いのもあり、観ている途中で眠くなる時間もあった。
が、その後のヨン・サンホ作品を観る上で、このソウル・ステーションという作品が思いのほか大きな補助線になったのは間違いない。

日本では実写よりもアニメ監督の方が自由度が高いイメージはあるけど、だからといってみんなが高い作家性を持つかどうかは別。
その点、ヨン・サンホの作家性はたとえば大友克洋とか、今敏みたいな方向なんじゃないだろうか…?
ちゃんとエンタメをやりながら、批評も諦めてない。

で、Netflixの寄生獣をやっと完走したんですよ〜(本題)。書くところないのでここに書き書き。。
ウソ、やっぱり天才じゃない…?
少なくともここまで無駄のない展開ができる手腕がエグい。
かなり時間をかけたんだろうとは思うけど、どうやったらあんなシナリオが書けるのか。。
寄生生物の設定以外ほぼオリジナルなのに、キャラクターの配置も展開も必要にして充分、まったく無駄がない感じ。やや拙速な部分はあるにせよNetflixじゃなかったら、再編集して劇場にかけてもいいレベル。
同じくNetflixの「地獄が呼んでいる」の時点であれ、この人思った以上にヤバい作家かな?となったたけど、寄生獣ではさらに完成度を上げてきおった。
なお、ほんのりゾンビもの風味もあり〼。
ゾンビもそうだし、寄生獣にしても、つくづく題材に対する理解度が深いんだなぁー。今後に刮目せざるを得ない。
マジな話、日本のエンタメ映像業界も、韓国に若手を送り込んで、現場の手法や体制を勉強した方がいいんではなかろうか。。

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ipxqi

5.0ゾンビより怖いものだらけ

2023年3月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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redir

5.0ウィルスの蔓延による惨劇と同等の絶望が既に世界に蔓延していることを痛烈に抉り取る『新感染』シリーズ屈指の社会派作品。

2021年12月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

首筋から血を流しながら苦悶する一人の老いたホームレスとその弟、安宿に宿泊する家出娘ヘスンと彼女の恋人キウン、そしてヘスンを探す父・・・様々な思いを抱えた人々が行き交うソウル駅近郊。茹だるような夜の片隅に響く絶叫が得体の知れない惨劇の幕を開ける。『新感染 ファイナル・エクスプレス』の前日譚であるアニメ作品ですが、『新感染〜』との話の繋がりはほぼゼロ。前作と同様に人間ドラマが濃厚であるところに共通点は見い出せますし、愛する者が愛する者でなくなる絶望というゾンビ映画の肝も作品のど真ん中に据えていますが、本作がより野心的に挑んでいるのは社会の最底辺にいる人々の苦悩。それは兄を助けようと奔走する弟の奇妙な行動やキウンとヘスンとの口論にべっとりと塗りつけられていて、ウィルスの蔓延による惨劇を克明に描写すると同時に韓国社会だけでなく世界中に既に蔓延している格差社会の絶望を直視している。元々社会派アニメの監督だったヨン・サンホの作家性が一番濃厚に出ている作品ではないかと思います。特に圧巻なのはクライマックス。意外にも程がある展開は他の2作とは全く異なるテイストの旋律に背筋が凍りました。

声優のチョイスも強烈で、ヘスンは『新聞記者』のシム・ウンギョン、ヘスンの父は『エクストリーム・ジョブ』のリュ・スンリョンがそれぞれ演じていて、実写版でもほぼ同じドラマを作れるレベルの見事なキャスティングに納得しかないです。

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よね

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