彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー・感想・評価
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誰かの為に何かをしてあげたい
高評価に惹かれて、
ユリゴコロに続き沼田まほかる作品二連チャン。
登場人物がごく少ない中、
全員がとても演技が上手くてひきこまれた。
もちろんそんな事ある?
みたいな設定もあるけれど、
そんな陳腐な疑問を凌駕する熱演だったと思う。
誰かの為に何かをしてあげたい
と思う事が愛なのだと分かってはいるけれど、
人は見返りを求めてしまうものだし、
無償の愛なんて存在し得るのか。
愛の対義語は憎しみだと思っていたけれど、
愛の対義語は欲なのかもしれない。
やはり、愛すれば愛するほど、
結局は愛されたいとおもうのだ。
なんて事を考えた。
松坂桃李の体が思ったより貧相だったが、
良作でした。
魔性の女
先日、オダジョーとの映画「オーバーフェンス」を観て以来の蒼井優の映画。決して超美人でも無ければグラマラスでもない主人公に惹かれていく男たち。蒼井優の持つ独特の雰囲気に、自分も男として非常に「わかる」(笑)。小説を読んでいないため、内容が途中からサスペンスに変わったのにビックリ。でも「1000万」は高すぎ。
じんじ
そこまで愛されるほどの魅力が十和子にあるのか?にリアリティーをもたらす蒼井優の演技が良かった。
しかし、水島との馴れ初めはもう少し自然にできなかったか?これは脚本の問題。
ところで、女優のエロティックなシーンのNGとOKの区分けに考察したくなってしまった。。。
ディープキス
半裸
全裸
下着姿
パンティを脱がされる
正常位
坐位
後背位
フェラチオ
喘ぎ声
ここまでOKならこれもいいんじゃ?ここまでやるけど、ここはみせないんだ。みたいな。
でも、蒼井優の妖艶な演技は良かったです。
最近では1番好きな本
小説を読んで、絶対、映画化されたら観たい、と。待っていました。
どうしても、本を超えることは出来ないけれど、忠実に再現されており、まったく嫌な感じはありません。どころか、陣治は、阿部サダヲ以外考えられません。
鳥が飛び立ち、その後の蒼井優のセリフ。
泣いていたのは、私だけだったかもしれません。陣治は、十和子に依存していたのかもしれない。陣治のような男はきっと、いると思うし、黒崎や水島のような男もいる。
十和子を羨ましく、でもラストは、これしかないのか、と、哀しく。
共感は確かに0、でも自分の人生にも出来事は違っても、似たようなことはあると思える物語でした。
阿部サダヲが本当に素晴らしい演技でした。
執着
見た目とか雰囲気にやられてしまう女とその女に惚れて何でもする男の今と過去の話。
クレーマーな流れからの変化が唐突過ぎて正直コントにみえて笑ってしまったし、過去も予想とは若干異なったけれど急に一気に説明し過ぎで少し冷めてしまった。
とはいえ、何とも気怠く危うくズレた二人の関係と、何一つ共感出来ない泥臭い展開にどうなって行くのか、何があったのかと引き込まれた。
監督をリスペクト
今年度、邦画で一位!
悪人で監督のファンになって、ここまでハズレ無しです。
邦画で、洋画に比べれば制作費も微々たるものだと思いますが、扱う内容のスケール感は今の安っぽい邦画を凌駕してると思います。
真面目に海外でも相当受け入れられると思いますけど、日本人にしか描けそうにない機微を手間をかけて見事に昇華させた傑作です。
この映画の良さを理解できない人とは、あまり価値観を共有できそうにないと思うぐらい、観る人の人間性が試されると思いますが、意外と館内でも号泣してる人がいて、みんな引き込まれてましたよ。
白石監督は次回作が一番楽しみな、邦画の第一人者だと思います。
恋愛と夫婦の違いがよくわかる
阿部サダの陣治と蒼井優の十和子の二人の生き様、はじめは意味わからない展開でしたが段々ハマってきて最後はガン見してしまい夫婦と恋愛の違いがよくわかる映画でした。
不倫は最後は男の嫌な部分が出てしまうでも二人の演技は最高でした。良い映画でした。
m(__)m
「都合のいい女」と「都合のいい男」
たいした魅力もないな女が、ゲスな奴たちににいいように騙される。
そんな女を好きになった男は、8年も経ちながらまともに男としても接してもらえないのに、下郎のように尽くしまくる。たしかに、共感度0だわ。
それに、桃李があれほど身体を張ってろくでなしを演じているのに、蒼井優の中途半端っぷりが歯がゆい。それに、べつに可愛くもない(主観ですが)。ただの堕落した女にしか見えなかった。
そして衝撃のラスト。
「あなたはこれを愛と呼べるか」と映画のキャッチコピーは問うが、いや、あれは愛ではないよ。執着、盲信、自分勝手、、、。トラウマにしかならない。あれが「仕返し」だというのなら賛同する。
良かった。宣伝通りクズしか出てこないけど、なんだろう、なんとも言え...
良かった。宣伝通りクズしか出てこないけど、なんだろう、なんとも言えないじっとり感。(誉めてる)独特の纏った空気が気持ち悪くて良いです。
松坂桃李さいこー。
無償の愛に気付かない哀しさ
初日舞台挨拶付き。
蒼井優・阿部サダヲ・松阪桃李・竹野内豊・白石和彌監督による全員共感度0%不快指数100%のクズの集まり。
俳優さんがみんな上手くて、どうしようも無い十和子(蒼井優)の周りを彩るそれぞれタイプの違う男性がリアルに描かれていた。
陣治(阿部サダヲ)は不潔で粗野な男だけど十和子を妄信的に愛している。十和子の為なら「何でも」やるほど。
8年前に別れた黒崎(竹野内豊)は、カッコいいけど十和子を利用して成り上がった男。
竹野内豊史上初の女を大事にしない非道な役。
水島(松阪桃李)は、欲望のままに気軽に不倫する薄っぺらい男。かなりエロい。
それぞれの男とのセックスシーンがあるけど、十和子は主体性が無いのか相手によって自分も変わってしまう。
現在と過去が入り乱れているので、十和子の記憶がフラッシュバックしているような感覚に襲われる。幸せの瞬間と酷い別れ方。
十和子にとっての日常はいつまでも続くと思っているから、陣治に寄生し、罵倒しながら過ごしているけど、無償の愛に気付かない哀れ。
蒼井優の狂気に驚き、阿部サダヲの純愛に涙する
今年イチ素晴らしい作品に出会えた
ジャパンプレミアと初日舞台挨拶にて鑑賞させていただきました。
松坂桃李くんファンなので本作品は半分くらい濡れ場シーン目当てに観に行きましたが、いざ始まると理解する以前の問題で時系列だったり登場人物に振り回されまくりでとにかく観ることに必死だったので深く考える暇もなく終わり「あーなるほどね」というような薄っぺらい感じ方しか出来ませんでした。
そして本日2回目を観終わって1回目と見方がガラリと変わり深く考えさせられました。
私一個人の感想ですがいくらルックスが良くても中身がゲスとかクズだったら正直キツいし、たとえ不潔下品下劣貧相でも自分のために身を削って尽くしてくれる人なら好きになってしまうと思います。
水島は最低すぎて救いようが全くなく、2回目観終わって率直に桃李くんの濡れ場よりラスト30分を何回も観たい気持ちでいっぱいです。(桃李くんごめんなさい)
陣治のラストの行動は一見自分にも出来そうな感じもするが出来ないんですよね。
そして観れば観るほど陣治の良さに気付きます。
予告編で「このラストであなたの恋愛観が変わる」とありますがまさにその通りだと思います。
今年イチ素晴らしい作品に出会えました。
近々3回目観に行きたいと思います。
衝撃。
何と言っても俳優陣の上手さに衝撃を受けました。
最低な人達の最低なストーリーで、衝撃のラストには胸のゾワゾワするような余韻を残します。
彼らの妙な関係性に興味がわいて離れません。
また観たくなってしまいました。
ある意味究極のラブストーリーなのでは
終始面白い作品で、あっという間に時間が経ってました。皆さんの演技も素晴らしく、なかなかに泥臭くリアルです!
大切な人と食べるご飯は何よりも幸せなことだなと改めて思いました。
あと蒼井優ちゃん可愛すぎます。
登場人物の「最低さ加減」がリアルでクル
他のレビュアーさんも仰るように、登場人物みんな最低で救いがない。でもその最低さ加減のひとつひとつが「こんな女(男)いるいる!」という感じで妙にリアルなんですよね。登場人物に共感する事はほぼ無理なんですが、このリアルさが他人のしょーもない人生を覗き見しているようで、グイグイ引き込まれる。中盤まで進んでも、これは恋愛劇なのか、ミステリーなのか、あるいは人間ドラマなのか・・お話がどう決着するのか予想がつかず、「私が今見てるこれは一体なんなのだ?」という不思議な感覚が癖になる。
あと、蒼井優の関西弁が可愛くていいですね。ベッドシーンも露出は殆どないのに魅惑的で、芸能界きってのモテ女と言われるのも納得です。
みんな最低人間すぎる!だけど…
20万部を超えるベストセラーとなっている人気ミステリー小説が映画化!
『彼女がその名を知らない鳥たち』というタイトルからどのようなストーリーなのかワクワクして見てました。
嫌な女の十和子、下劣な男の陣治、ゲスな男の水島、クズすぎる男の黒崎。
この4人の関係性と本当の愛、究極の愛の意味を考えさせられるラブストーリーでありながらミステリー要素もある面白い映画でした!
普段は善人役を演じることが多いキャストがそれそれ最低の登場人物を演じる姿も必見です!
そしてタイトルにもある『鳥』の意味、存在を気にして見て頂けるとより一層楽しめる作品だと思います!
R15+指定なのでベットシーン多めです。
一緒に見に行く相手に気をつけて!
完成披露試写会にて
舞台挨拶付きジャパンプレミアにて。
なんなんだろうこの感覚。いままでどの映画でも味わったことのない感覚は。
主人公の十和子(蒼井優)は陣治(阿部サダヲ)のことを毛嫌いしながらも陣治の稼ぎで暮らしている。一方陣治としては十和子のことを異常なほど愛し、執着しており、「十和子のためならなんでもできる」と言っている。
十和子には忘れられない黒崎(竹野内豊)がいるのだが、彼は十和子を利用し、別れる時に暴行を加え、心にも傷を負わせたのだ。また、十和子と偶然知り合った水島(松坂桃李)は結婚しているのにもかかわらず十和子と肉体関係を結び、適当なことをまるで物知りのようにペラペラと喋る男なのだ。
この堕ちるところまで堕ちた4人が繰り広げるストーリーであるので、同白石監督の『日本で一番悪い奴ら』のような真っ当な人間が堕ちていく様を描いているわけではなく、痛快に描いているわけでもないのでまた新しい白石監督作品となっている。
この作品は、SF映画のような感動を持っているような気がする。
洋画だが、クリストファーノーラン監督作品の『インターステラー』という映画がなぜあそこまで人々を虜にしたかというとラストシーンを含め、人類の未知の領域に踏み込んだ、宇宙というとてつもなく壮大な映画を描いていることの衝撃があったから、そして愛に着地している点だと思う。年間ベストの『メッセージ』もまた然りである。
何が言いたいかというと、この映画に関してはラストだが、人知を超えたラストが待ち受けているわけだ。衝撃を超えた、自分という存在にはあり得ることのない、考えすらしないようなラストが。
しかも、本作はSF映画ではなくむしろとことん泥臭くしたような現実主義的な映画なのだ。壮大でもない。それがまたラストへの効果を増大させている。
また、やはり主題が重くとも内容理解がさほど難しくないのも良い。劇中で取り上げられる様々なものがいろんなものを象徴しているのがとてもわかりやすい。
時計がその代表的な例なので是非注目していただきたい。
このようなストーリーであるからにも関わらず、ラストでいままでの罪をすべて拭われたようなかつてない爽快感。しかし、全編を通して不快感が全くなく見られたのはとてもよく、私だけかもしれないが見やすかった。
宣伝文句としてよく使われている「共感度100%」とは、彼らのクズっぷりに対してだけなのか?ラストでの陣治に関してもそのことが言えるのでは?
彼女がその名を知らない鳥たちというタイトル。この意味を悟ったとき、胸が締め付けられ、感動が止まらない。
試写会へ 序盤の何の楽しさも無い むしろ嫌気さえ感じる何気ない風景...
試写会へ
序盤の何の楽しさも無い
むしろ嫌気さえ感じる何気ない風景と
ラストシーンとの連動がすごくて
エンドロールで一気に気持ちを持っていかれてしまった
自分の事ばかりのひとたちと
相手の事ばかりひと
監督のお話を聞いて映画の構図が見えたりして面白かった
謳い文句通り、共感度ゼロ なのに最初から最後までグイグイ引き込まれ...
謳い文句通り、共感度ゼロ
なのに最初から最後までグイグイ引き込まれて、本当に面白い。
沼田まほかるさんの原作や白石監督のお力もさることながら、役者さんの力がものすごく大きい。
観終わった直後は感情が前面に出て、涙を拭うだけでしたが、少し時間が経ってくると、「愛とは何か」なんて普段は考えないのに、「依存」も愛の一種なんじゃないか…など考えさせられました。
とにかく話題になること間違いなしです。
全220件中、201~220件目を表示