彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー・感想・評価
全217件中、121~140件目を表示
なんでここまで愛せるの?
最初はジンジのしつこい電話や異常なまでの心配性さが気持ち悪くて十和子が毛嫌いするのも納得だった。
でも最後その理由がわかる時、ジンジの愛が気持ち悪いものじゃなく父性とも言える深いものの様に感じた。しかし、ほぼ一目惚れで好きになった十和子をどうしてそこまで愛せるのか、わからなかった。過去の楽しい思い出があるわけでもないのに。
松坂桃李との濡れ場はとても色っぽくて素敵だった。
けど、話が進むにつれそのクズっぷりがあらわになり、十和子のどんな所がダメ男を引き寄せるのか気になった。
最低にして最高
出演者みんなの演技に引きずりこまれ終始、集中して見ることが出来き、最後の終わり方は強烈で余韻から抜け出せませんでした。
十和子を愛し、必死に尽くす陣治の姿と
情緒不安定で心に闇を抱える十和子、
二人の事を見ていると 不幸になるべくしてなってしまったようで見ていて胸が苦しくなりました。特に陣治が毎朝、十和子のお小遣いを小さな箱(?)入れるシーンはなんともいえない気分になりました。
内容も濃くて深く誰も予想できない結末、
最高な作品でした。
余韻がものすごい
沼田まほかるワールドを白石監督が見事に映像化された作品だと思います。
それに応えた俳優の皆さんが素晴らしい。ラストのカタルシスがハンパなくて何度見ても涙が出ます。
十和子の複雑な感情をここまで表現できる蒼井優さん、本当にすごいと思います。なんでこんな女のために陣治が「十和子、十和子」と心配して執着するのか最初はわかりません。しかし最後まで見ると陣治は阿部サダヲさん以外考えられなくなります。
十和子は陣治の気持ちをよそに妻子ある水島(松坂桃李)と情事に溺れるのですが、この水島がもう中身ペラペラの最低なクズで、松坂さんよくこんな役受けたなぁと感心しました。ご本人はさわやかで好青年なイメージですが、見た目を武器に女を蔑ろにする役がこんなにハマると正直思っていませんでした(笑)ラブシーンがとてつもなくエロくて。。同世代でここまで演じられる人、現時点で他にいないのでは。松坂さんとなら不倫でも捨てられても何でもいいわと思わせる破壊力(笑)
もう一人、十和子の忘れられない昔の彼氏で竹野内豊さんも出てきます。こちらも水島とは種類の違うどクズでどうしようもないキャラでした。竹野内さんも新境地ではないでしょうか。
自分勝手なクズばかり出てくる作品ですが、意外とこういう人周りにいます。特に十和子みたいな女。
「あなたはこれを愛と呼べるか」呼びたいけど呼びたくありません(泣)
見終わったあとすぐにでも誰かと感想を共有したくなる作品だと思います。
邦画の面白さが詰まってる!
めっっちゃくちゃ面白かったあー!
私が映画館に足を運ぶのは、こんな映画が観たいからだ。
映画、特に邦画に求める「面白さ」のエッセンスが全部詰まってた。
まず何しろエロい!
エロいシーンがちゃんとエロい!これ大事!
最初のホテルでの松坂桃李のキス&ベッドシーンは「ジョゼ虎」の妻夫木聡に匹敵するエロさだった。
「うわぁ、こんな男とこんな体験したら人生狂わされる……絶対ムリ…」と思ってしまう、松坂桃李の説得力よ!
そんな彼と対を成す、阿部サダヲの説得力もまた凄い!
「うわぁ、こんな男とキスしたら人生終わりだわ……絶対ムリ……」と思わされる不潔さ、キモさ!
そしてなんといっても蒼井優!
一見可愛いけど、ズボラで隙だらけで面食いで、いとも簡単に恋愛に依存してしまう…。
これもほんとに蒼井優が演じた故の説得力だった。
日本映画だと(このキャラクターでこの役者は美人/美男すぎるなぁ…)と小さく引っかかることがよくあるけど、この映画にはそういうキャラがひとりもいない。
全員にその役者が演じる必然性を感じたし、それぞれの演技も素晴らしかった。
事件の謎が露わになるサスペンスとしても充分堪能したし、ラストでは翌日目が腫れるぐらい泣いた。
そして何より、居酒屋でご飯を食べてたり、お姉さんの家で寿司を食べてたり、買ってきたパンで転んだり、…そういうひとつひとつのシーンがそれだけでとても面白かった。
そのぶん、終わってから振り返るとそれらがあまりにも切なくて、なんとも言えない余韻となって胸に残る。
最後に、この映画から「身の丈に合わない人間とお付き合いするとひどい目に遭うからやめとけ」という教訓を得たので、胸に刻んでおこうと思うw
本当に楽しい映画体験をありがとうございました!
純愛の姿に心打たれました
悲しみに涙すれば、思考と感情が浄化される。日々雑事に追われ、澱みきってしまった敬虔な気持ちを少しでも甦らせることができ、足るを知る心境になれる。そんな効果を意図的に求めて自己啓発の助けとする、というのが「涙活」の定義なのかどうかは知らないけれど、私はそんなふうに解釈している。 涙活になることを期待して映画館へ赴いたこともある。病に侵され愛する人の記憶が薄れていくとか、愛しい子なのに難病で余命限られて、でも無邪気で朗らかな様子がかえって涙を誘い、とか、いかにもという設定の映画。 でも。ボロボロに泣くぞと身構えているのに意外と泣けない。ツッコミどころあっても目をつぶるから、しらける演技が入っても大目に見るから、とこちらは協調姿勢でいるのに。 どうやら涙というのは、自分が思ってる以上に不随で自律で正直なものらしい。 私はこの映画『彼女がその名を知らない鳥たち』を涙活の対象作品だとは考えていなかった。蒼井優を観にきたのが一番の理由。なのに、エンドクレジットに入って涙ぽろぽろこぼしてしまった。思いがけず涙活。 といってもストーリーが悲しかったのではない。ピュアなものに接して心がはげしく揺さぶられたゆえの涙というか、あまり日常では経験しない類の感動で、これぞ映画、映画の芸術性こここにあり、と感動は感動の連鎖を起こした。 つまり、とても良かったのである。 後から作品の内容を考え中、ある映画が重なってきた。その映画が一見掛け離れた作品であるのが自分でもおもしろいと思う。その作品とは『10 クローバーフィールド・レーン』。 こいつのは偽物だと思わせといて、実は本物だったと気づかされる展開は、見誤りを詫びる反動も加わって一層グッとくる。もとより本物さが尋常ではなく図り知れない度合いだし、泥中の蓮のごとく気づきにくく描かれていたし。 銀幕のうちでも稀なほどにピュア、またとない純愛の姿に心打たれました。
ラストに感動
蒼井優と阿部サダヲの演技力。竹野内豊と松坂桃李の普段とは違う役柄。十和子と陣治のウザさがガラッと変わるラストシーン。「このラストはあなたの恋愛観を変える」この言葉に偽りなし!
疲れているはずなのに、まったく眠くならなかった。グイグイとストーリーにひきこまれました!!
共感度0% でも観てよかった度80%!
「観たらサダヲもっと好きになるよ」っていう伊藤さんの言葉に納得。
汚くて不潔、下品。
その容姿の理由が、ラスト10分ですべて解き明かされる。
松坂桃李がまた、いい!
ただ、撮り方?このシーンいらなくね?っていうのが割と多くてイライラしたから、白石監督との相性はイマイチかもなぁ…。
2018/01/17 @ヒュートラ有楽町
まほかるさんの原作
ユリゴコロもこれも映画だけ観て原作は読んでません^^;
この映画も評判良さそうだったので「なんで?」と思いつつ去年は見送っていましたが、やっぱり気になるので。
そうか、前半のウザさはあいつとあの子のウザさを植え付けるための気持ち悪さだったのか。
この映画は最初に書いたように乗り気じゃなかったんだけど観に行ってよかったなあ。
観に行くタイミング逃して… やっと、観れましたぁーー(*´∇`*)...
観に行くタイミング逃して…
やっと、観れましたぁーー(*´∇`*)
前半のグダグダ感からの、ラストのどんでん返しは、ビックリでした💦💦💦😅
蒼井優は、良い女優さんですよねぇーー
やはりこれも純愛物語なのか⁉️
あれだけ虐げられても十和子を愛し続けられる陣治って凄い。なんで二人は一緒に暮らし続けられるのか、不思議だった。秘密の共有だけでは成立しないでしょ。やはり純愛なのかなぁ~。共感は0%ありませんが余韻の残る、必見の作品だと思う。原作のラストも映画と同じなのか今度読んでみよう。
陣治
最高だった、めっちゃくちゃ面白い。
不運にも予告編があまり面白く無さそうだと思ったけど、白石和彌監督だし蒼井優だから観なきゃなと思い、遅れながらも観に行ったけど、まじで良かった。
白石監督〜…!!「凶悪」で初めて存在を知って、面白いけど、これがMAXの作品なんじゃないか?と思ってたけど、からの「日本で一番悪い奴ら」「牝猫たち」、で今回の作品。確実に、如実にスキルアップ・レベルアップしとるやないかい、作品追うごとに毎回名作生み出してる!本っ当好きだわ。
ストーリーは愛と昔の恋とミステリーと人間の汚いところが入り混じってる話で、そういう作品よくあるし、不倫ものもよくあるし、在り来たりな展開を予想していたけど、開始5分で「あー絶対予想と違う面白いやつや」とわかる。展開とか、次に起こるエピソードへの流れとかどんどん惹き込まれていってもう元に戻れない感じが心地良かった。
宣伝では登場人物全員人間として汚い感じをガン押ししていて、実際蓋を開けてみればそれはまぁその通りではあるのだけど、ひとりひとり、何故か憎めない。かわいいところ、やさしいところ、アホなところとかが垣間見え、みていて飽きない。たまに愛おしくも見えてしまう。また時折出て来る馬鹿過ぎる発言やアホな行動に今迄少しひいてたのにいきなり笑ってしまう観客の反応もなんだか新鮮だった、観ている人達が徐々にこの作品にハマり、ファンになっていく空気が館内に充満していくのが分かった。
この作品でやたら評価されている蒼井優。
私にとっては蒼井優はどんな作品に出ていてもどんなちょい役でも、常に蒼井優が出てる時点で最優秀主演女優だと思ってるから、蒼井優が出てる作品が公開された年は、日本アカデミー賞をみて「今年はなんで最優秀を受賞出来なかったのか?」といつも疑問に思っているけど、これはいけるんじゃないかな?去年のオーバーフェンスでも魅力爆発してたけど、今回のも相当だ。「相当だぞ!」と思いながら終始興奮していた私がいた。蒼井優って何であんなに凄いの、何で何やらせてもズバ抜けてるんだろ。優等生。可愛くて、人間らしさが出てて、唯一無二で、人柄も色濃く出てる。代わりはいないね。そりゃあ皆彼女を好きになるよ。最初は「蒼井優なんて別に可愛くないし、ぶすじゃん」と言っていた男子もいつの間にか気になってて好きになってるんだよ。わかんないけど私の予想だけど、きっと蒼井優を取り巻く人達の中にはそういう人がごまんといるんだよ。私も最初「高校教師」で見た時は、ライバルの役だったし大嫌い!と思ってたけど岩井俊二作品とか「亀は意外と速く泳ぐ」くらいから、なんか…好きかも…と思い始めたんだ。留まるところを知らず成長しているね。好きが止まらん。今回の十和子の役も目が離せなかったー。
阿部サダヲに関しても何かの賞とるだろなー。阿部サダヲって実は好きでも嫌いでも、面白いともつまんないとも思っていない存在なんだけど、「夢売るふたり」「謝罪の王様」とか意外と私が観ている阿部サダヲ出てる映画は面白いの多いね…しかし今回の阿部サダヲは本当良かった。阿部サダヲ演じる陣治という男、良かった。私が5万回位口酸っぱく言ってる、恋愛映画や純愛映画の重要なポイント「相手の事を本当に”好き”と思っているように見えるか」。クリアしてる…というか愛が物凄く伝わってきてたね。ウザくも見えるけど、見た目は本当に汚い汚物みたいな男でこの映画が4DMXだとしたら彼が出てきただけで室内が常にくっさい臭いでいっぱいになるような男なんだけど、中身と行動は純粋無垢の極みだった。他の男たちはイケメン×ゲスなんだけど、陣治が、こんな陣治だけが最後の砦だった。最初はこんな不潔な男…と見ていたのに、朝目覚ましできちんと起き、真面目に働き、十和子の生活の面倒を精一杯見てあげて、ピンチは感じ取り、想像よりも職場や社会ときちんとコミュニケーションがとれて生活力もある。意外と真面目な男。それに甘んじて不倫する十和子は十和子だけど、不倫に堕ちるひょんな出会いやきっかけとか、不快というより面白さが先行した。そして、十和子の酷い行いとゲスイケメン達がより陣治の良さを際立ててるんだよね。ラストシーンは涙が止まらなかった。
全編通して、十和子の「陣治」と呼ぶ声がすごく好きだったな。何か知らないけどかわいくて愛おしいんだこれが。かわいいシーンなんてほぼ皆無なのに。んで陣治に対して常に誹謗中傷の嵐なのに、食欲は旺盛なのか陣治の用意するご飯はどんな状況でも黙々食べる十和子も可愛かった。
全てが見所の映画だった。
*
映画公開終わる前に映画館で観ることが出来て良かったー。これを映画館で観てなかったら白石作品ファンとしても映画ファンとしても私は本当にどうしようもない奴になるところだった。観に行けて良かった。白石監督作品は、凄い俳優陣たちが出るけど、更に凄いことになって俳優陣たちの結果も残していくから、白石監督は映画人にとっても偉大な存在だろうな。日悪の時も思ったけど、映画を作る為に生まれてきた人だね。
全217件中、121~140件目を表示