メアリと魔女の花のレビュー・感想・評価
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今年一番!
今年見た映画の中で最もワクワクドキドキ、幸せな気分にさせてくれました。
多くの動物たちや魔法学校の内部の様子など、絵が緻密に描かれていて、一度の鑑賞では全部を見られなかったので、あと3回ほどは見たいです。
米林監督は「思い出のマーニー」では静かな心理描写を見せてくれましたが、今作はみんなで見られるエンターテイメント大作と呼ぶのにふさわしく、人物も、人物以外でもダイナミックな動きが多く、新たな一面を見せていただけて非常に感動しました。
絵の力を感じ、作り手の熱意がとても伝わってきました。
鑑賞して、パワーをもらえる素晴らしい作品でした。オススメです!
素晴らしかった
冒頭のシーンは美しくて鳥肌が立った。自分の頬にも風を感じるような、疾走感のある画面だった。あの楽器の音も良かった。
メアリが暮らす山の風景が広々としていて、特に1人でサンドイッチを食べながら眺める景色のシーンが好きだった。
キャラクターが一人一人、どれも好感が持てて、それがかなり良かった。個性的で可愛らしい。赤毛の魔女のメアリの風貌は、ムーミンのクラリッサを思い出した。
至る所にジブリのオマージュが散りばめられていて、観ていて、懐かしさと、それらに対する敬意を感じた。あ、このシーンはあれかな、このセリフはあれかなって思いながら見るのも楽しかった。
けれど、やっぱりジブリとは違うと思わされるポイントもいくつかあって、新しさも沢山感じた。新しい世代が作っているっていうのは、うまく言えないけれどすごく感じた。大学の中の設定はすごく作り込まれていて、それを見た時のワクワク感は、例えば千と千尋を見た時のそれとよく似ているんだけど、でも宮崎駿はこれは作らないだろうなっていうのかな?そんな気持ちになった。
児童文学が原作で、それを映像に起こしたら、ある程度大人が白ける筋書きになるのは仕方ない気もする。それを映像の迫力とか美しさとか、キャラクターが補っていて、楽しんで観れた。
今までジブリでやってきた監督たちの第1作目がこれなのは、良かったと思う。本当に全くジブリのジの字もないものだったら、逆にショックだった。
大学に初めて足を踏み入れたあたりと、シャーロットの家の美術は、本当に素敵だったな。箒から見下ろした島の感じとか、あと、校長の部屋の中とか、挙げたらキリがない。
もう一度じっくり観たい。
追記。1つ物足りないというか、ジブリとの違いは、得体の知れなさ、よく分からないもの、おどろおどろしいもの、解釈が必要なものがなかったこと。善に満ちた映画だけど、そういう側面があれば、より印象に残ったかも。
この程度かという印象
秘宝を地上に持ち帰るという明らかなラピュタを模した始まりだった、製作陣はジブリのファンという立場で製作しているように感じた。
魔法学校だとハリポタになっちゃうから大学にしましたという安易さは脚本への思い入れの無さを感じた。メアリの見た目年齢で大学はないし、ちぐはぐな設定にロマンは生まれない。
大学の内容もハリポタと何が違うのかよくわからない、授業や仲間はほとんど出てこないし、なにがしたかったのだろうか掘り下げがなく薄っぺらい。
鑑賞中、自分は一体何を見せられているのだろうと、終始感動はなかった。
色合いもべったべたで綺麗さははないし、わざわざ映画館でみなくても日曜の朝にテレビ放送しててくれという感じだった。
んー、ぷちジブリ?
作品を観る前に「魔女」というタイトルを聞いて「魔女の宅急便」が比較対象になりました。
冒頭の展開から比較対象に「ナウシカ」が加わりました。
校長先生の噴水での登場シーンから比較対象に「千と千尋の神隠し」が加わりました。
そして観終えた後に感じたのは「それぞれの作品をひと回り小さくして組み合わせた作品かな」でした。
世界観、設定、展開、キャラクターとどれも標準は越えていると思います。
でも上で比較した3作品と比べるとどうも小さくまとまってしまっている印象が残りました。
ジブリ作品にあった突き抜ける「ナニカ」が足りないと思います。
真っ直ぐで無垢で純粋で。
真っ直ぐで無垢で純粋でみていて心が洗われます!!
みてすぐにではなく、時間がたてばたつほど感動がひしひしと湧き上がって来て、しまいには「本当にいい映画だったなぁ」と思えます。
ジブリというより、ディズニーに近い映画です。
きらいではありませんが
もうすこしなんとかできたはずです。
前作が大好きで、DVDまで購入したので、今回もすごく楽しみにして鑑賞した主人でしたが、終わってからの感想が、開口一番、がっかりだーと一言。
なんだかかわいそうで、そんなことないよ!って言いましたが、内心そうだな・・と思いました。
本当はどのように作りたかったのでしょうか?
ジブリ版スターウォーズ7-フォースの覚醒-
アリエッティ未見、そしてマーニーは静かすぎてあまり馴染めなかったクチ(おそらく男だから)でしたが、なぜか興味をそそられて初日に鑑賞。
結論を言うと、細田守でもなく、新海誠でもなく、米林監督こそが宮崎駿アニメ・ジブリアニメの正統継承者だと心の底から思いました。
マーニーまで抑えてきたものを開放してフルスロットル全開にして次々と繰り出すアクションシーン、てんこ盛りのジブリ作品オマージュ。連想したのはマッドマックスとスターウォーズ7フォースの覚醒。
この作品の上映時間は100分ちょいなのだが、観終わった時に思ったのが、「これは本当はあと20分のシーンがあった映画なのではないか?」ということだった。
とにかく日本のアニメ史、ひいては映画史において記念碑的な作品であるということは間違いないと思うので観に行って損はない。
これからも米林監督・西村プロデューサーにはポノック作品を作り続けて欲しいと感じました。
米林監督の「ジブリありがとう」作品
宮崎駿作品のオマージュがふんだんに盛り込まれていて
若干ストーリーに集中しきれない部分がありました
宮崎駿作品を1つも観たことがない人は純粋に楽しめるのかも
そういう人は観にすら行かないのかな?
作品としてもそうだし、スタッフ的にも 大きくはジブリとは違っていないのか、
スタジオポノック初長編とは言いつつ
ほとんどジブリ感を拭えない作品です
そういう意味では無難に楽しめる作品ですが
新しいスタジオを開いての初作品であれば
もう少し離れたことをやっては どうだったのかと感じてしまいました
多分「今年のジブリ作品」と認識している人が多いと。
個人的にピーター、庭師のゼべディなど顔が常にノッペリしてて 好きになれなかったです。
ティブとギブ が仲良くてお気に入りです
なので ギブガエルが商品化されてるのが可哀想で違和感でした
別れのあいさつを、あの3人に。
米林監督の作品「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」のいずれも、地上波でしか見たことないうえ、最後まで見たことはない。
そんな自分が米林監督作品を見たいと思ったのは、
過去二作品を作らせてくれたスタジオジブリの製作部門の停止及びそれに伴うリストラ劇から「かぐや姫の物語」で苦労しまくった西村プロデューサが立ち上げたスタジオポノック設立までの経過を見ていたから。
つまり米林監督の新規スタートがこの作品であるから、自分もそれを見届けて今後のスタジオポノック作品の指標を知りたかったから。
率直に言ってしまえば、映画作品としての脚本だとか、演出だとかはあまりイイとは言えず、
だからと言って子供も退屈なのかと言ったらそうではない。やっぱり奇怪なものが出てきたり、ファンタジー要素たっぷりの映像を見せられたら楽しくないわけがない。ようは子供向け映画としては無難な感じ。
主人公のメアリの心情を事細かに、半ばおおげさに表現する。「なるほど、彼女は戸惑ってるな」ということが映像見ずとも伝わるぐらい非常に親切。大人が見たら誰もが「なんだこりゃ??」と感じるでしょう。
けれども序盤、その大人たちは気づくはず。あまりにも既視感がする光景に。
物語始まってすぐにスタジオポノックのロゴが出てくるが、もうその時点で既視感満載。お馴染みの東宝のロゴのあとに、”お馴染みの”スタジオポノックのロゴが表示される・・・わかりますよね?どんなロゴなのか。
この映画、冒頭どころか会社紹介の段階から「あのスタジオに捧げる」と宣言してるようなものなのです。
そこから展開していくキャラクター造形や演出、セリフ、全て既視感満載。もう笑っちゃうぐらい、あからさまです(特にメアリを見守るおばあちゃんらはそのまんまです。信じられないぐらいに)。
子供は物語の不思議な状況に目を食い入るように見、そして大人は違和感満載の既視感に不思議さを感じる・・・映画序盤はこんな感じです。
しかし中盤の物語が大きく動き出すと、今までの既視感が吹き飛び、米林監督の世界が展開されます。
けれども物語はあらぬ方向に向かっていきます。ファンタジー世界を描いていたのに、突如それを否定し始めてしまうのです。
最終的にメアリは「いらない!!」と言ってしまいます。何をいらないのか・・・というのは米林監督がいたスタジオジブリが描いてきたファンタジーには欠かせないキーワードです。それをメアリは「いらないっ!!」と言ってしまったのです。
こういった流れを見ていくと、物語で描かれるメアリの境遇というのがどこかスタジオジブリの皮肉にも見え、
しかしメアリが飛躍していく様を見せられると、やっぱりスタジオジブリに対する感謝にも見え・・・
結局この映画は米林監督ならびに元ジブリスタッフ全員、かつジブリになんらかの形で関わった人に対するメッセージの塊なのです(庵野さんもこの映画に関わってます)。
スタッフロールで描かれるメアリの元の生活の日々。失敗ばかりだったメアリが成長し、(あの既視感満載の)おばあさんに丁寧に挨拶をする。
「さようなら、そしてありがとう」とも言ってるかのよう。
その証拠に、スタッフロールの最後は「感謝」という言葉と共にあの3人の名前が現れます。
スタジオジブリの、あの3人です。
ただいかんせん作品としては二時間という尺は長すぎるし、テンポも悪いのも否めず、
けれどもそういう真っ当に見るようなものではなく、極めてメタ的な映画でもあるので、本来は3点ぐらいなんですが、
普通に考えれば皆これをイイとは言わないしなぁ・・・ということで4点です。
この映画はジブリとの「決別」を交わす映画でもあります。
なので、スタジオポノックは次回作はこういったテイストで作ってはいけません。もっと言えばジブリ色を徹底的に脱色しなければ、この映画で描いたことの意味がなくなってしまう。
次回作、本当に期待しています。
追記:
見た後思い返すと、そこかしこに次回作への伏線みたいなものを感じたような気がした
ラスト手前の、草木のアップが映るシーン。あそこだけ妙にリアルな草木を描いているところからして、次回はジブリのような背景からは外れたものにする意味も込められているのかも。
現に米林、西村、庵野、川上といった人物らが立ち上げた背景スタジオ「でぼぎゃらりー」が設立されているし、
ファンタジーの否定という構図は、もっと現代的な話を次回作はやっていくということなのかも・・・?
宅配便と千尋とハリーポッターを混ぜたような作品。
「メアリと魔女の花」鑑賞。
*概要*
魔女の花=「夜間飛行」を見つけたことから魔法世界に迷い込んだ少女メアリの冒険を描くアニメーション作品。
*感想*
米林監督の作品はいくつか鑑賞済みです。「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」どれも素敵な作品でした。
最新作となる今作は、個人的に中身が「魔女の宅配便」+「千と千尋の神隠し」+「ハリーポッター」を混ぜたような作品でした。(^^)
ストーリーは嫌いではないですけど、気になる点がいくつかありました。
一点目。メアリが花を見つけて、箒でメアリが何だかんだ魔法の世界に飛ばされて、メアリが箒入れに落とされた時なんですけど、どっからどう見ても不法侵入してるのに、どうして新入生だってわかったんだろw あんなにめちゃめちゃにしたのに(^^; ごり押し入学だなw
二点目。悪者が少ない。マダムとドクター・デイしかいないからもう一人くらい追加していてもいいんじゃないかな。
三点目。感動がなかった。
声優陣がとても豪華で、皆とても上手かった。フラナガン役の佐藤次朗さんとドクター・デイ役の小日向文世さんのしゃべり方が独特で面白いし、主人公のメアリ役の杉咲花さんも声が透き通ってて良かったw
話の展開が面白いし、ジブリらしい要素もあって良かった。(^^)
ネコ可愛かったなぁ~
何も文句はないけれど、何も新鮮さはない、優等生作品。
奥歯に物が挟まるような評しか書けない、映画ライターの気持ちがよーくわかる、ジブリを首席で卒業した米林宏昌くんの、優等生的な作品。
"ジブリに似てる"とか、"似てない"とかという問題じゃない。高畑・宮崎両監督の下で実際に作っていた本人なのだから、こうなるのはあたりまえ。業界が違えば、"本家継承問題"でワイドショーネタになりそうなくらい。
米林監督は、「借りぐらしのアリエッティ」(2014)、「思い出のマーニー」(2010)など、むしろジブリにいたときの作品の方が、挑戦的だった。宮崎駿監督が引退宣言をしなければ、みんな路頭に迷わず、スタジオポノックなんて興さないで済んだはず。なのに今さら復帰されてもね。
同じく宮崎監督に振り回された日テレは、さすがにビジネスに目ざとい。主人公2人は、どちらも米林監督とは再タッグになるが、杉咲花と神木隆之介は、実写もアニメも大活躍のキャスティング。
キャラクターが違っても、神木くんの声はやっぱり"瀧くん!"(「君の名は。」)を思い出してしまう。さらに主題歌は、セカオワの「RAIN」と、何から何までソツないスペックに仕上がっている。
"なにも文句はない"、けれど、"なにも新鮮さは得られない"。ここには模範解答が並んでいる。とりあえずヒットするだろうから、次作は作れるはず。がんばって、次行きましょう!
(2017/7/8/ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ)
映像は綺麗
公開される日を楽しみに待っていて
たった今、見てきました。
感想としては映像は綺麗なのですが
物語の内容は大人が見るとちょっと物足りないかな?と思いました。
ジブリ作品ではないのは判ってはいても
どこか、魔法であっても、異世界であっても
現実と結びつく共感や見てる側にうったえてくる内容に
感動したり、ワクワクする事ができるのが
今までのジブリ作品で好きな所だったのですが
それとは微妙に違うかな?
というのが感想です。
極端に言うとよくある魔法少女アニメと同じで
悪い事を正そうと勇敢に進む女の子の話を描いている感じで
ハッピーエンドでよかったね。
という単純に軽快な内容なものかな?と思います
何か自分の日常と主人公の少女を照らし合わせ
見終わった後に想いをめぐらすような内容とは
違うな。というのが感想です
子供にうってつけのメッセージ
とても分かりやすいメッセージで映画としての“芯”を作りつつ、不思議でどこか可愛らしい魔法の世界観で全体を包んだ、子供にうってつけのファンタジー映画。
良くも悪くも至る所にジブリ感。魔女と宅急便、ラピュタ、もののけ姫、千と千尋、ポニョ…見たことある人はみんな感じるのでは。それだけ、ジブリをリスペクトした大勢のスタッフで作られているという事なんだと思う。
メッセージは、伝わりすぎるほど伝わってくる。少女の成長、友情、諦めない精神、欲望悪、とてもストレートに演出していると思う。変に難しくなく、子供にも分かりやすい芯を持っているという意味では、ジブリより良くなっている気がする。
反面、欠けていたのは、画力と話のスケールの大きさ。どうしても比較してしまうけど、ジブリの後半には大抵とてもスケールの大きな展開や映像があったのだけど、この作品にはそれがない。エンドに登場する巨大な化け物にすらどこか可愛げがあったし。むしろ全体的に可愛げを欠かさずにまとめるのがスタジオポノックとしての姿勢なのかも知れない。
色んな意味で、次回作に期待!
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