メッセージのレビュー・感想・評価
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固定観念を覆す
久しぶりのSF
個人的にはインデペンデンス・デイとかゼロ・グラビティを想定していたが・・・
全然違った!!
最初は・・・
子供を亡くしたのか、かわいそうに
父親は数学が得意、がちがちの理系か
なんて、主役のルイーズの回想シーンや夢の中に差し込まれるたびに
思っていた。
そして、「柿の種」のような「ばかうけ」のような、お菓子の形に似た宇宙船、
そして中にいる異星人とコンタクトをとり、地道なセッションを重ねながら、
異星人が地球にきた目的を探るのだが。。。
そして、展開が急転する。
「武器??」
そう、異星人は
「offer weapon(武器を提供する)」
と伝えてきた。
いよいよ、宇宙戦争か?
でも、異星人に敵意、戦う様子は見られない。
むしろ、爆弾を仕込まれてもルイーズ、イアンを助ける。
「武器」ってなに?これまた考えさせられる。
サピア=ウォーフの仮説という論文を読んだと、イアンが話し始める。
話す言語がその人の価値観を決めつけている、というもの。
新たな言語を身に着けることで、世界観や人生観が変わるんじゃないか、という説
言葉、言語が武器??
もう理解できない!!!
そんなときに、まさか時間の流れが??と気づいたのは、ルイーズの一言
「この子はいったい誰??」
これで謎の一部が解けた気がした。
時間って上から下、前から後ろに流れるもんじゃないのか。
まさか、その流れに逆らう、もしくはなくす、そんな概念?
頭カチコチの私には理解できたようで納得できない(笑)
ことごとく固定観念が覆された。
そう、あの娘の回想シーンは未来を見ていたのだ。
ま、結局はルイーズが予知能力に目覚めたというか、
未来を知ることができるようになったおかげで、
いろいろな謎を解き、宇宙戦争も回避できたわけだが。
その後の人生も見えていながら、すべてを受け入れていった、ルイーズ。
現代社会でも先が分かっているようで、何もできないことって、
あるよね。
映画を見終わっても、エンドロールが流れる中、頭の中がグルグル。。
最近のSFってすごいな。
あと、三回ぐらい見ないと、すっきりしないかも(笑)
緊迫感のある映像 情緒をゆすぶる音楽 楽しめる作品でした。 個人的...
緊迫感のある映像 情緒をゆすぶる音楽 楽しめる作品でした。
個人的には植民地化のプロセスとして人類に言語を学習させることを目的として現れたエイリアンとコンタクティの出会いを描いたものとしてみました。恐らく中国の将軍?の奥さんも同様なコンタクティであり、死の間際に言語学者の女性から電話があることを予言していたのではないかと思います。「三千年後助けてもらう為」と言っても、奴隷化した人類にある意味助けてもらうということでしょうね。「助けてもらう」という言葉で女性を懐柔するとはなかなかです。この映画を見ている人も人エイリアン救済の糸口とでも見たのではないでしょうか?『言語帝国主義(げんごていこくしゅぎ)とは、ある地域で特定の外国語が、その政治・経済・文化・軍事力により圧倒的な影響力を持つこと。』(ウイキペディア)いずれタコの言語が人類のそれを凌駕するとき平和的な侵略が完結するそれが三千年後ですよ、という今までにない切り口。言語を侵略の武器として使うというのはSFとしては斬新。戦後沖縄でも島言葉を使うと大和人に罰せられたのだもの言葉は怖いのよ。ざっくばらんに言ってしまえば、第一助けてもらいたいと願うテクノロジーも人類のそれより進んでいると思わしきエイリアンが人類の言語をあらかじめ学習していないとはありえない、未来では人類の言語も理解しているはずで、わかっているのに使わない意図はやはり人類に対する優位性の誇示であって・・・・なんてね。
面白いからぜひ見ようね。
ニュータイプとは
見に行って良かった。
最後少し手前のルイーズとシャン上将が晩餐で会話するシーンで思わず涙が出てきた。本来泣くようなシーンではない様に思えたが、時を超えて人が分かり合える。そのシーンに未来を感じた。ガンダムでのアムロとララアがお互いに理解できたのもそういうことだったのか。ララアは、時が見えると言った。ニュータイプになるとは、きっとこういうのではないかと思えた。
想像を超える傑作
評価が分かれているため躊躇していましたが、見にいって正解。私の好みの作品でした。ビルヌーブ監督の芯の通った演出は今回も思う存分に魅せてくれます。
冒頭の娘とのシーンから不思議な感覚に。そして物体の出現からその先へとの展開は語りが少なく、そのおかげで神秘性、えも言われぬ感覚に、ぐいぐいと惹きつけられていきます。胸の鼓動を押さえ、息を殺して見守る、いったい何が起こるのか・・・。これだけで作品の醍醐味を十分に堪能。
そして後半の意外な事実。これを知ったときに散りばめられたピースが一気にはまり鳥肌が立ちそうに。あぁなんて切なくも美しい物語なんだろう。そしてこれを際立たせる詩的な音楽と映像。
想像していたエイリアン物とはまさに一線を画する深みと味わいのある哲学的なSFでした。
いい意味で
やられたって感じ。
ドンパチのないSF映画って事で小難しい
映画だと思って、あんまり期待してなかった。
確かに最初は訳分からずの内容だったけど
映画後半で謎が分かった時には鳥肌が…。
でも最後は切なくなる…。
今までにはなかったSF映画です。
難解な映画です。
素晴らしい映画だと思います。
しかし、わかりにくいところはあると思います。
もう少しわかりやすくはできたのではないかなと、、。
あまりの起伏のなさに、寝てしまってる人がいましたが、私はあっという間の2時間でした。
インターステラーとかとは、比べるべくもなく、良質な映画だと思います。
デートで行くような映画ではありません。
エイリアン、やっぱりこんな感じかーという感じでしたね。
“言語で思考が変わる” かぁ。
予告で期待していたのに、あまり評判も良くないものの、やっぱり見たくて観て来ました。
観てよかった!おもしろかったー。
エイリアンの派手なのを想定している人にはがっかりかもしれないが、(隣のおじさんのいびきにイラっとしました)エイミーアダムス、ジェレミーレナーと渋めの俳優で揃え、リアルな演技で魅せてくれた。エイミーアダムス好き。
静かに佇む宇宙船。異質感があり、映像だけでそこにあるべきではないものと浮かび上がっていた。
『言語で思考が変わる』なんかわかる気がする。
ステキだけど、つらい人生が待っている。つらいとわかっていてもそれを選ぶんだって。
いろいろと考えさせられた。
最近のSFは
ハズレがないなぁ~。とても良く出来ていて、最後はスッキリ。(説明のないのも多々あるけど)
こんなに面白い映画に星一個とか二個つけてる人がいて残念。その大半が途中で寝てしまっている模様。 ちゃんと観てないのに評価しなさんなよと思ってしまうのはオレだけなんだろうか。
レビュー
周りの方々の評価がとても高く、ハードル爆上げで見に行った作品。様々な描写が時間軸を超越して映し出され、状況が刻々と変わっていくなかで、なかなか話を理解できなかった。
自分的には終わり方等あんまり腑に落ちずに終わったので、みなさん程の評価はしないでおきます。
秀作!だけど、だけど...
突然、全世界12箇所に現れた異世界からの訪問者と、どうコミュニケーションするかというお話し。そこに女性言語学者が登場し、心象風景と現実がオーバーラップしながら、物語は進んでいきます。
この間のパッセンジャーもそうだったけれど、ここ何年か、SFの見応えのある映画が続いている。インターステラとかオデッセイとか。その前はゼログラビティだったか。もう一度、科学とか宇宙とかそうした理科系的な世界への回帰なのかなぁと感じてた中に、映画宣伝読む限りは、これはもろに哲学的な物語になるのか、21世紀の2001年宇宙の旅的な話しになるのかと期待して見に行った作品がこれでした。
うん、期待は裏切らなかった。インターステラみたいな映像で誤魔化すこともなく、女性の内面と異世界とのコミュニケーションの進展をテンポよく描いていく。新たな宇宙人の具現化が面白い。その大きさや従来のスタイルとは全く異なる宇宙人に対して、主人公と一緒になって親近感を覚えてしまう。共通の認識を持たない世界同士がどうやって意思疎通していくのか、そのプロセスをそれなりにきちんと描いていて、段々その成果が見えてくる様子も緊張感溢れていた。
そして、ラストへの展開。主人公は宇宙人からあるメッセージをもらうことになるわけだが、いくらネタバレ可能とはいえ、ここでは言えない。こんなメッセージもらって、この人のこれからの運命はどうかるのか、必ずしも幸福とは言い難いだろうと映画見終わった直後は少し哀しくなった。
しかし、しばらく心のモヤモヤ感を意外に気持ちよく感じていたけれど、その次に感じた思いは、あれっ、これって映画的記述に騙されてるよなぁ、ということ。宇宙もの2001年風の哲学見にきたつもりでさっきまでそう思っていたのが、これは最初から騙されていたことにようやく気付いた。SFを題材にした、シャラマン風の叙述トリック映画だったんだと。シックスセンスを思い出させてくれて、あーっ、私の大好きなSF宇宙哲学への思いがどこかに消えてしまいそうになりました。
おかげで、もっとモヤモヤ。騙された悔しさと一方でのその心地よさ、でもSFとしての出来具合も優れているから、基本文句はないんだけど、初めての組み合わせだからなのか、宇宙SFと叙述トリックの掛け合わせに少し拒否反応起こしてる。
でも、そうした最後のモヤモヤ超えて見えてきたのは、映画全体に流れる、主人公が女性ならではの、優しさと包容力みたいな感覚。もっと、優しくなろうよと隣人に訴えかける感覚。全てを知った上でその運命を引き受ける強さも含めて、やっぱり、これは秀作かなぁとは思います。
ただね。またもや、中国出てきて、おっ今回は悪者かと思ったら、最後は善人になりやがってと言うストーリーは、昨今の市場規模、見るとしょーがないかもしれない。てなこと考えると、ある面この映画は計算され尽くした物語なのかもとも思う。ヒット要素かき集めて、うまく原作を引っ掛けて、上手に捏ねると出来上がり的な。君の名は、かよ!とも思ったり。
しかしながら、私にこんなところまで書かせるのは、この作品に力があったからなのは間違いない。一人一人にいろいろ考えさせる力があって、まるで、映画の中の宇宙人からのメッセージみたいな感じかな。受け取ったら考えざるを得ないメッセージ。そこから何を得るかは、本人の努力次第だけど。
ちなみに、宇宙もの映画見ると、宇宙物理系の本が読みたくなるが、これはやはり原作読みたくなった。宇宙哲学的アプローチのおかげですね。シャルマンだけだとこうはいかないからなぁ。一度で2度美味しいと言うことか、結局。
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