忍びの国のレビュー・感想・評価
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過去の遺物ではなく、現代にも通じる存在として忍者を描く
和田竜原作らしい史実と娯楽性が融合した作品に仕上がっている。その映像化を手がける中村義洋監督の手腕も安定感があり、冒頭から一筋縄ではいかない忍者戦をダイナミックに俯瞰したり、物語がコミカルとシリアスの間を行き来する流れを淀みないものとしている。そもそも本作には時代劇を担うヒーローにふさわしい強靭な精神の持ち主など誰一人いない。誰もが自分なりのやり方で飄々と世の中を生き抜こうと考えている者ばかり。
そんな彼らが一連の戦を通して、混沌の時代の中で根無し草のように生きるのか、あるいはそんな中でも自分なりに生きる道を模索するのかの決断を迫られる。この一瞬の心模様に、現代人の扮装をした人々が投影されるくだりが面白い。中村監督が、決して忍者たちを過去の遺物として扱わず、現代人にも通じる存在として映し出している様にハッとさせられたし、鑑賞後には、己もケモノの様に生きてはいないかと、我が身を振り返りたくなった。
伊賀忍者たちが繰り出す異色忍術が効果てきめん!
無門(大野智)の動きに引力と斥力を感じる
Netflixで視聴。
伊勢谷友介さんが演じる日置大膳(へきだいぜん)が心技体に優れる最強の武士で格好良い。
下山平兵衛(鈴木亮平)と無門(大野智)のアクションが素晴らしいし、マキタスポーツさん、Hey!Say!JUMPの知念侑李さんも出演しているし、リアルとファンタジーの狭間を描く今作は魅力にあふれている。
石原さとみさんが出演しているシーンが、かなりカットされていることがパンフレットに載っていたが、のちに発売された円盤“豪華メモリアルBOX”の特典映像に収録されている。
中古でGETしたので、そのうち観ようと思う。
飄々とした無門が大野智さんのイメージのまんまで、ギャグっぽいテイストなのだが、真面目な会話もあって意外と内容が良い。
戦闘シーンのカメラワークや演技も良く、無門の斬新な動きは最高。
忍者もの映画は面白い、今後もこのジャンル作って欲しいと思わされた。
中村義洋 監督による2017年製作(125分/G)の日本映画
配給:東宝、劇場公開日:2017年7月1日
好奇心が刺激される伊賀の忍者ものということもあり、面白いジャンと思いながら見ていた。原作及び脚本の和田竜さんには今後も注目したい。
主演の大野智が、ひたすらお金だけで動くというわかりやすいキャラでもあり、とても良かった。一流の忍者として動きがもの凄く早く、戦いにおいても圧倒的に強いわけだが、その映像を支えていたVFX技術も、違和感を感じさせなかった。妻の言うがままということも、妻役石原ひとみの類稀な美しさもあって、説得力が満点であった。
描かれていた第一次天正伊賀の乱は、織田軍の負け戦で、史実としてもとても興味を覚えた。天正7年(1579年)9月16日、信雄は信長に相談せず独断で8,000の兵を率いて伊賀国に3方から侵攻したが、伊賀郷士衆は各地で抗戦し信雄軍を伊勢国に敗走させた。伊賀衆の夜襲や松明を用いた撹乱作戦や地形を活かした奇襲などで、2~3日で信雄軍は多くの兵を失い 伊勢へ敗走したらしい。
史実そのものが、とても興味深い。
監督中村義洋、原作和田竜、脚本和田竜、企画平野隆、プロデュース平野隆、エグゼクティブプロデューサー藤島ジュリーK.、プロデューサー辻本珠子、 原藤一輝、 下田淳行、 藤井和史、アソシエイトプロデューサー小野原正大、 大楠正吾、撮影相馬大輔、照明佐藤浩太、
Bキャメラ川島周、録音松本昇和、音響効果伊藤瑞樹、美術清水剛、装飾秋田谷宣博、衣装デザイン黒澤和子、衣装大塚満、ヘアメイク田中マリ子、かつら濱中尋吉、編集上野聡一
音楽高見優、主題歌嵐、音楽プロデューサー杉田寿宏、ナレーション山崎努、スクリプター小林加苗、VFXスーパーバイザー村上優悦、VFXプロデューサー鹿角剛、スタントコーディネーター吉田浩之、スタントコーディネーター補鈴村正樹、殺陣・所作久世浩、特機・Cキャメラ奥田悟、助監督佐和田惠、キャスティング舟本佳子ラインプロデューサー鈴木嘉弘、プロダクション統括及川義幸、制作担当村松大輔、 狭間聡司。
出演
無門大野智、お国石原さとみ、下山平兵衛鈴木亮平、織田信雄知念侑李、長野左京亮マキタスポーツ、北畠凛平祐奈、下山次郎兵衛満島真之介、下山甲斐でんでん、音羽の半六きたろう、百地三太夫立川談春、北畠具教國村隼、日置大膳伊勢谷友介。
ノーマークだったわー
劇場公開時はまったくのノーマークだったのだが、今頃になって暇潰しにとネトフリで鑑賞。
うわー、こんな面白い映画だったとは!
劇場に観に行けば良かった~と後悔するも後の祭りだね(笑)
滅ぼされる側の伊賀を「虎狼の輩」として観客の同情を排した設定や、その伊賀衆に対する怒りを太い軸に据えたシナリオ、それを少ないセリフや表情で的確に伝える役者の演技、みんな良い仕事してる。
ま、最後の伊勢谷の長セリフはいらんけど(笑)
こういうテーマの根幹に関わる大事なことは説明調のセリフにしたらあかんのよ(笑)
何となく主演が大野智というところで眼中から追い払っていたのかなぁ。
先入観はいかんよね。
大野も石原さとみも、決して役者と思ったことはないのだけど、本作では綺麗にハマっていた。ハマるシナリオを書いた、ということなのだろうけど。
脇を固めるのは達者な役者ばかりだし、設定や絵面が類型的な時代劇から大きくはみ出している本作をしっかり引き締めている。
「川」のアクションも迫力があって見応え十分。
その「川」の決闘シーンでの平兵衛と無門の会話から十二評定での無門のセリフ、そしてお国との会話に至る流れが圧巻だった。
それだけにその後の伊勢谷の長セリフは蛇足と言うかダサいというか、だけど(笑)
ほんと、面白くて良い映画だった。
劇場に観に行けば良かったー
❇️後半お国さんの結末は笑えない💢コメディーテイストが⁉️
忍びの国
🇯🇵1576年伊賀(三重県)
第一次天正伊賀の乱を基にしたストーリー
完成した織田の城を焼き払い、小馬鹿な振る舞いをした事で、織田軍の怒りを買った伊賀国の農民。
伊賀人達は忍術を命を賭けて修行しながら暮らしていた。その中でも腕利の男無門(大野さん)が主人公。
とにかく金で動く伊賀国の民。
信長の国取りに支持された信雄では金以外では人を動かす才能が欠けていたが、織田軍の家臣大膳が側近になり、織田軍は伊賀国と戦う。
織田軍はシリアス路線vs伊賀国はコミカルテイストで進む絶妙なエンタメ戦国ストーリー
❇️後半お国さんの結末は笑えない💢
★彡伊賀忍者の割切った現金主義が面白かったのに何故伊賀側のコメディー路線からシリアスなオチにしたのか?解りかねる!
◉74D点。
★彡かなりエンタメよりですが、これはこれで楽し過ぎた。期待していない分、良かった感アップ⤴️
しかしお国さんの件はいくら主人公を成長した姿を魅せたくても納得いかへんな?
知らんけど…
🥷🌿🌲🪵🪨🌫️🏞️💮🆒
🟢感想。
1️⃣金にしか興味ない伊賀民衆に笑える。⭕️
★彡金が全てで、わかりやすく笑えます。
2️⃣主人公は夫婦になりたい美女(さとみさん)
だけの為に、仕方なく戦う体たらくが⭕️
★彡戦闘術に長けているギャップが良い。
3️⃣伊賀忍者が金で動く事を誇張したエンタメ作。★彡やや誇張し過ぎで人間ではないと言ってしまう伊賀勢の民がロボットの様で寂しいなあ😢
4️⃣織田信雄の心の闇やその家臣たちの人望のない感じなど良かった⭕️
★彡以外に歴史の勉強にもなる📖
🈲ネタバレ保管記憶用
ワイは伊賀に売られてきた名もない忍者で、金のためならなんでもやってきたんよ。
忍術や毒も飲む修行をしてきたんやけど、最近は一目惚れしてさらってきた女の為、人殺しも引き受けてきたんねんな。
織田軍がワイの伊勢を奪いに来たんやけど、ワイはおくにの願いと金の為、1万人の織田軍と戦って、とりあえず村の仲間を金で動かし織田信雄軍を勝ち取った。
せやけど、伊賀お偉い輩が俺たちを利用して自分の富を得ていた事を知るし、俺が貰った国宝級の壺を金をちらつかせ奪いにきたんねんな。
ワイの命を救おうとしてくれたおくには、金に狂った民衆達に毒矢で殺されてしまったんよ。
ほんといけずなやな。
頭にきたワイは国宝を壊して、この腐った伊賀国から出ていく事にした。
2年後織田信長軍勢が4倍の兵力で伊賀は簡単にやられてしもうた。
ワイは織田の勢力に混ざって、名もなき息子を育てた。
★彡コメディー路線の伊賀側であるのなら、お国を殺さなくても良かったと思います。
体感3〜4時間に感じる映画…
ちゃんとテーマがある
大野智主演、そう要はジャニーズ映画。ジャニーズの前では鈴木亮平以下...
ジャニーズ好きのための映画
わかりにくい
ポップな演出にやられた…
今まで観たことのない個性的な忍者
予告編から、戦国時代の伊賀攻めにおける、織田軍と伊賀の忍者たちのスピード感溢れる合戦をメインにした物語だと想像していたが、そんな単純明快な作品ではなかった。忍者といえば、戦国時代における情報収集係である。多くの武将が彼らの情報収集能力を活用していた。戦闘能力も高い彼らは、戦国時代の影の主役であり人気も高い。彼らの代表格である、猿飛佐助、霧隠才蔵などが登場する作品は多い。しかし、本作は、そんな忍者たちを扱った従来の忍者映画とは全く違う作品だった。今まで観たことが無い新感覚の忍者映画だった。
本作の主人公は伊賀に住む無類の強さを誇るが面倒くさがり屋の忍者・無門(大野智)。主人公達は、金でしか動かず、打算的で欲望のままに生きていた。そんな伊賀にも織田信長の影が忍び寄ってきて、隣国の伊勢はその支配下になってしまう。次は伊賀の番だと考えた伊賀の忍者たちは、数的不利を覆すため、知略を駆使して、織田方を翻弄していく。そして、ついに伊賀攻めが始まるが、見返りの無い合戦を前に打算的な主人公達は簡単に伊賀を捨ててしまう・・・。
伊賀の忍者たちの策略が巧妙過ぎて分からず、前半の途中までは、掴みどころがない散漫なストーリーが進行していくだけとしか思えず、これは久し振りに外れに当たってしまったと感じた。しかし、次第に伊賀の忍者たちの策略がドミノ倒しのようにテンポよく解明され始めると、隠されていた虚々実々の駆け引きが明白となり、そうだったのかと合点がいき、一気に面白い作品になった。故意に策略の解明を遅くした効果が出ていた。
合戦シーンも変わった設定である。見返りの無い合戦に見切りを付けた主人公達は、見返りを見つけた途端、合戦場に舞い戻り、躍動感溢れる個性的な戦い方で、織田軍を翻弄する。大野智のアクションが凄い。抜群の跳躍力と素早い体の動きで敵の刀を巧みに躱し、軽やかに敵を倒していく。特にラストの下山平兵衛(鈴木亮平)との一騎打ちは壮絶でありスピード感が抜群。お互いの生き様が投影されているような戦いぶりが印象的である。大野智の静かな佇まいと穏やかな顔の表情が良い。
どんな状況であっても、主人公達の信じるのは金であり、金のためなら何でもする。そんな現代的な設定と大野智を始めとする主人公達のキャラが奏功して作品が湿っぽくならず、淡々とした雰囲気で鑑賞できる。
そんな主人公も、想い人・お国(石原さとみ)の考え方に触発され、想い人の悲劇によって真実の愛に目覚めていくシーンは美しい。大野智が、主人公の心の変化を表情の変化で現わしている。
今まで、数多くの忍者映画を観てきたが、本作は、それらのどれとも重ならない個性的な作風を持った作品である。殺伐とした合戦を描きながら心穏やかになれる作品である。
忍の妙技!カッコいい
見応えある忍者映画
大軍勢の織田軍を秘術で迎え撃つ忍者軍団という図式は興味を引くが、実...
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