ネオン・デーモン
劇場公開日:2017年1月13日
解説
「ドライヴ」のニコラス・ウィンディング・レフン監督がエル・ファニングを主演に迎え、究極の美を追求するファッション業界に渦巻く欲望と狂気を、きらびやかに彩られた独特の映像美とスタイリッシュな音楽に乗せて描いたサスペンススリラー。トップモデルを夢見て故郷の田舎町からロサンゼルスに上京してきた16歳のジェシー。人を惹きつける天性の魅力を持つ彼女は、すぐに一流デザイナーや有名カメラマンの目に留まり、順調なキャリアを歩みはじめる。ライバルたちは嫉妬心から彼女を引きずりおろそうとするが、ジェシーもまた自身の中に眠っていた異常なまでの野心に目覚めていく。モーテルで働く男ハンク役にキアヌ・リーブス。
2016年製作/118分/R15+/フランス・アメリカ・デンマーク合作
原題:The Neon Demon
配給:ギャガ
スタッフ・キャスト
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2017年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
外見的な美しさに囚われた女性たちの悲劇、と捉えることもできるが、「人間なんて中身より見た目」という価値観に対して批判している様子もないところがこの映画の面白さであり、ニコラス・ウィンディング・レフンの特異さだろう。
エル・ファニング演じるピュアナチュラルビューティーも、エルになりたいギスギスした女たちも余計な理屈は一切考えない。美しくなり、チヤホヤされてたい。シンプルな行動原理がもはや潔く感じられ、疑義を呈するマトモな男の方がバカに見えるあべこべさも可笑しい。ベラ・ヒースコート、アビー・リー・カーショウと本来なら文句のつけようがない美女たちもレフンにによって巧みに輝きを奪われている。
映像はケレンがあり過ぎてダサく見える瞬間も少なくないが、この表層的な物語においては薄っぺらいビジュアルも必然に思えてくる。ヘンな監督が作ったヘンな映画を、存分に楽しませてもらった。
2017年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
ネオン管やフラッシュライトで照らし出される幻惑的な映像世界と、シンセサイザー音楽のハイセンスな融合。これはまさに体験であり、映画館で体感すべき作品だ。
作り物、まがい物の美があふれるファッションモデルの世界で、エル・ファニング扮するジェシーの天然の美しさ、本物の揺るぎない価値が他を圧倒する。人間とは不平等な存在なのだ。下着ブランドのモデルを選ぶオーディションでの、観ている側まで胃が痛くなりそうな緊張感。選ばれるジェシーと、存在しないかのように扱われる他のモデルたち。その残酷さといったら! それにしても、エル・ファニングの変身ぶりは見事だ。
倒錯趣味も多彩で、デヴィッド・リンチ作品を思わせる猟奇的な描写もあり。ニコラス・ウィンディング・レフン監督、ますますメジャーになっていくだろうが、これからも鋭く尖った映画を作り続けてほしい。
2023年3月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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21歳でもう旬を過ぎてると言われるような業界で、なんとかもがき足掻いて生き残ろうとする女たち。
そこにふらりと飛び込んできた、未知数だらけの若い娘は文字通り生贄である。
あどけなさと色気のアンバランスさが危うい魅力を持つ限られた期間。
選ばれたものにとってはこの世の春だが、それは凋落への始まり。
すっかり調子こいていたら見事に生贄になってしまったわけで、贄は次々と宿り母体を移って行くのだろう。
美の執着に囚われたもの達は人間でさえない。
というのは観ていてその通りなのだが、この監督の描き方が特異だ。
目線が野生の獣だ。あ、死んだ、死んだね、モグ。おわれるから逃げる、恐怖の叫びもあげない。この人の死生観どうなってるのだろう。
好き嫌いは分かれそうだが、常人には無い感覚と思う。
絵はしびれるくらいかっこいい。キューブリックやリンチをも彷彿とする。
面白く観たが二度は観ないかも。
2022年11月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
『ラストナイト・イン・ソーホー』や『サスペリア』っぽさを感じます。
スタイリッシュさ、ゴージャスでラグジュアリーな感じが、鼻に付いて不快でした(笑)
キアヌ・リーブスも脇役で出てます。
まあまあ、かな?