ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

劇場公開日:

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

解説

「チャーリーとチョコレート工場」「アリス・イン・ワンダーランド」のティム・バートン監督が、ランサム・リグズによる全米ベストセラー小説「ハヤブサが守る家」を映画化し、人とは異なる奇妙な能力を持った子どもたちが織りなす物語を描いたミステリアスファンタジー。周囲になじめない孤独な少年ジェイクは、唯一の理解者だった祖父の遺言に従い、森の奥にある古めかしい屋敷を見つける。そこには、美しくも厳格な女性ミス・ペレグリンの保護のもと、空中浮遊能力を持つ少女や透明人間の男の子、常に無口な双子といった、奇妙な子どもたちが暮らしていた。主人公ジェイク役は「ヒューゴの不思議な発明」で知られるエイサ・バターフィールド、ミス・ペレグリン役は「007 カジノ・ロワイヤル」「ダーク・シャドウ」のエバ・グリーンが務めている。

2016年製作/127分/G/アメリカ
原題または英題:Miss Peregrine's Home for Peculiar Children
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2017年2月3日

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(C)2016 Twentieth Century Fox Film Corporation.

映画レビュー

3.5個々のアンサンブルを活かした遊園地のような楽しさ

2017年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

ダークかつシニカルな世界観がトレードマークのティム・バートンだが、今回は相変わらずダークな色調を持ちつつも、そのトンネルを抜けると空から差し込むまばゆい陽光が胸一杯に拡がった。愛する祖父を亡くしたばかりの主人公は、自らの心の内側に閉じこもるのではなくそのベクトルを外へと開放。それに呼応するかのように屋敷内の“子どもたち”もX-MEN学園の生徒のごとく各々の能力を最大限に連携させ、止まっていた時計の歯車を動かし始める。このポジティブさがとても新鮮なのだ。もともと原作者は古い奇妙な写真を集めるのが趣味で、それらに着想を得て物語を膨らませていったのだとか。このビジュアル的な創造性を損なわず人気脚本家のJ.ゴールドマンが存分に筆致を振るっているのも見どころの一つ。ティム・バートンの作家性を前に出しすぎることなく、個々のアンサンブルを最大限引き出した、遊園地のような楽しさがそこに詰まっていた。

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牛津厚信

4.0フリークス、マイノリティに心を寄せるバートンらしいファンタジー

2017年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

原作モノだけど、これまでフリークスやマイノリティをつねに温かな眼差しで描いてきたティム・バートン監督にぴったりのファンタジー。人とは違う体の特徴や、特殊な能力があるせいで、世間に馴染めずひっそり生きているような子供たち。彼らがそれぞれの持ち味を活かして敵と戦う終盤が盛り上がること。

エバ・グリーンは「ダーク・シャドウ」に続きバートン映画の世界観にうまくはまっているけど、今回は出番が少なかったかな。サミュエル・L・ジャクソンは既視感ありまくりの悪役キャラ(笑)

ジェイク役のエイサ・バターフィールドは、「ヒューゴの不思議な発明」や「エンダーのゲーム」の頃はあどけなさが残っていたのに、急に大人びたような。声変わりして、背も手足も伸びてモデルのような体型になってるし。雰囲気あるし、演技もうまいので、これから役の幅がどんどん広がるのではと期待。

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高森 郁哉

4.5ケレン味たっぷり映像の

2025年1月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

ティム・バートン監督らしさ全開のダークファンタジー。

フロリダに住むティーンエイジャーのジェイクは、折り合いの悪い両親よりも祖父のエイプを慕っている。エイプはジェイクが少年の頃から、自身が体験したという冒険の話をジェイクに語って聞かせていた。
ある日、エイプが何者かに襲われる。死の間際にジェイクに”島に行け、鳥が全てを教えてくれる”と言い残して息絶える。すると、物陰から突然化け物が現れるがすぐに姿を消してしまう。

祖父の言葉通りにジェイクは祖父が残した手紙を手掛かりに、父とともにケインホルム島に向かう。エイプの昔話に何度も出てきたミス・ペレグリンと不思議な子供たちが暮らしたという館にジェイクは向かうが、そこは1943年の9月3日にドイツ軍に爆撃されて、今は廃墟となっていた。
途方に暮れるジェイクの前に数人の子供が現れ、ジェイクを洞窟の中に誘う。
その洞窟の先には、空襲で破壊されて廃墟になったはずの館があり、ミス・ペレグリンが館の入り口に佇んでいた。

そこから館の中での不思議な子供たちとの話になっていくんだけど、ホラ話か作り話かと思ったら、その不思議なお話は現実でした的な寓話は定番と言えば定番。でも、そこに出てくるそれぞれの子供たちの個性がちょっと一風変わっているからオリジナリティを感じるのかも。蜂の子とか怪力ちゃんとかね。
クライマックスで、その不思議な能力を全面に使って戦うというわけでもないところが歯痒いけど子供だからそんなもんかも、と思うし、この映画の主題はそこじゃないんだなーとは思った。
じゃなきゃ、ある子の能力が無双すぎちゃって全部一瞬で敵が全滅しそう。

ちょっとループの理論とかインブリンの定義とか、原作を読まないと理解できなさそうな設定もあるけど、まああんまり難しく追いかけなくても物語自体は十分楽しめる。
そこはティム・バートンらしいちょっとダークな色合いのファンタジー映像で十分補完してくれると思う。

主人公は縞のパジャマの少年で主役ブルーノ君を演じたエイサ・バターフィールド、物語のカギになるミス・ペレグリンを演じるのはエヴァ・グリーン。エヴァ・グリーンの目力の強さがミス・ペレグリンのキャラにピッタリマッチしていて美しい。ティム・バートンの好きな勝気そうな女性。

こういう作品はあんまり難しく考えずに映像の中にどっぷり没入するのが一番。少し設定に説明不足なところがある分-0.5だけど、限りなく星5個に近い上質エンタメ作品。

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ハルクマール

5.0面白かった

2024年11月3日
スマートフォンから投稿

さすがティム・バートン

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Giovanni