アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち

劇場公開日:

アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち

解説

ナチスドイツによるホロコーストの実態を全世界に伝えるために奔走したテレビマンたちの実話を、テレビドラマ「SHERLOCK シャーロック」のワトソン役で知られるマーティン・フリーマン主演により映画化。1961年に開廷した、元ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンの裁判。ナチスのユダヤ人たちに対する蛮行の数々とはどういうものだったのか、法廷で生存者たちから語られる証言は、ホロコーストの実態を明らかにする絶好の機会だった。テレビプロデューサーのミルトン・フルックマンとドキュメンタリー監督レオ・フルビッツは、真実を全世界に知らせるために、この「世紀の裁判」を撮影し、その映像を世界へ届けるという一大プロジェクトを計画する。プロデューサー役をフリーマン、ドキュメンタリー監督役をテレビシリーズ「WITHOUT A TRACE FBI 失踪者を追え!」のアンソニー・ラパリアがそれぞれ演じる。監督は「アンコール!!」のポール・アンドリュー・ウィリアムズ。

2015年製作/96分/G/イギリス
原題または英題:The Eichmann Show
配給:ポニーキャニオン
劇場公開日:2016年4月23日

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(C)Feelgood Films 2014 Ltd.

映画レビュー

4.0【1961年、ナチス戦犯アドルフ・アイヒマンのイスラエルで行われた裁判でホロコーストの真実を伝える世紀の放映を実現させた二人の男の物語。】

2024年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ー 私がナチスの映画を時折観るのは、学生時代に読んだ「夜と霧」の影響である。-

■1961年、潜伏先のアルゼンチンでイスラエルの諜報機関モサドに拘束されたナチス戦犯アドルフ・アイヒマンがエルサレムの法廷で裁かれることになる。
 このTV放映権を獲得したアメリカの若き敏腕プロデューサー、ミルトン・フルックマン(マーティン・フリーマン)と、監督を任されたユダヤ系のレオ・フルヴィッツ(アンソニー・ラパリア)。
 ミルトン・フルックマンは、一流スタッフを揃えて意気込むも、政治や技術の壁、さらにナチス残党の脅迫が待ち受ける。

◆感想

・1961年当時、ドイツにはナチスのSSだった輩の力が厳然としてあった事は、有名である。映画で言えば「アイヒマンを追え!」で描かれている。
 今作でも、ミルトン・フルックマンを脅迫し、捕縛されても”ハイル・ヒトラー!”と叫ぶ愚かしき男が描かれる。

・又、世界もガガーリンの月着陸や、キューバ危機に目を奪われ、最初はこの裁判に余り、注目していなかった事も描かれている。

・今作の見所は、ミルトン・フルックマンと、監督を任されたユダヤ系のレオ・フルヴィッツとの裁判の映し方の考え方の相違である。
 ミルトン・フルックマンは、証言台に立つ苦しい思い出を吐露する人々の表情や、裁判全体像を映す様に求めるが、レオ・フルヴィッツは証言者たちの言葉を聞くアドルフ・アイヒマンの表情にフォーカスする事に拘る。
 彼の思いは良く分かる。自身が冒した行為の否を認めず、”私は、言われた事を行っただけだ。”と抗弁するアドルフ・アイヒマンが多くの証言を聞いて、どのような態度、表情になるのかを世界に知らしめたかったのだろう。

<劇中に映される、当時のユダヤの民の悲惨な姿は、観ていてキツイ。だが、この裁判の状況を世界30国で放映した意義は大きいと思う。
 あの映像は事実なのだから。
 そして「アイヒマンを追え!」でも描かれたが、ドイツ国内でも機運が変わっていったからである。
 アイヒマンが、最後に”提案した・・。”と言った時のミルトン・フルックマンと、監督を任されたユダヤ系のレオ・フルヴィッツの表情は、忘れ難い作品である。>

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NOBU

5.0アイヒマンと同じ地平にいます。

2024年7月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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マサシ

2.5アイヒマンvsTVマン

2024年5月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

人類史上最悪の蛮行、ホロコースト。
そのホロコーストの実態やナチスドイツの大罪を世界に広く知らしめたきっかけ。
1961年に開かれた、元ナチスの親衛隊将校でホロコーストの指揮を執ったアドルフ・アイヒマンの裁判。
この裁判は世界にTV中継され、尽力したTVマンたちがいた…。

実話に基づくストーリー。
題材的にも興味惹かれ、期待していたのだが…、
期待していたものとちょっと違った。
もっとスリリングな裁判劇かと思ったら、世紀のTV中継に奔走するTVマンたちのドラマがメイン。
マーティン・フリーマンらは熱演し、実録映像を挿入した裁判シーンは一部ドキュメンタリーのようでもあるが、メインのドラマ部分はいささか単調で盛り上がりに欠ける。それに、何だかTVドラマ的な作りも気になって…。

実録映像の中にはホロコーストの映像も。
おびただしいユダヤ人の死体、ゴミのように処理される。
余りの酷さに言葉を失うTVマンたち。
その時、アイヒマンは…。
微動だにせず、その映像を見ている。
何を思っているのか…? 自分のした事に誇りを感じているのか、表情には出さないが後悔しているのか…?
アイヒマンが遺した言葉。人一人の死は悲劇だが、万単位は統計上の数字に過ぎない。

どうしたらこんな事が出来る…?
本当に人なのか…?
いや、人だから出来るのか…?

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近大

3.0映画としてよりも

2023年3月18日
PCから投稿

映画としてのクオリティは低い。ドラマ性もエンタメ性も皆無に近い。どこか演者に感情移入できない壁を感じた。ただそこにある実写映像は衝撃的で、これが「普通の人」が行えるというのが業の深さを感じ取った。

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asa89

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