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ジャーナリスト山路徹「アイヒマン・ショー」に敬意「突き刺さる矢のようなものを感じた」

2016年4月29日 17:30

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作品の印象を語った山路徹氏
作品の印象を語った山路徹氏

[映画.com ニュース] 元ナチス親衛隊将校が出廷する“世紀の裁判”の放送に奔走したテレビマンを描くイギリス映画「アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち」(公開中)の特別トークショーが4月28日、東京・ヒューマントラストシネマ有楽町で行われ、ジャーナリストの山路徹氏が出席。報道に真しに向き合う主人公たちの姿に「感銘を受けた。頭が下がる」と敬意を表す一方、「今のテレビは窮屈になっている」と苦言を呈した。

テレビプロデューサーのミルトン・フルックマン(マーティン・フリーマン)とドキュメンタリー監督レオ・フルヴィッツ(アンソニー・ラパリア)は、1961年に開廷した元ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンの裁判をテレビ放送し、ホロコースト(大量虐殺)の実態を全世界に報じようと尽力する。「アンコール!!」(12)のポール・アンドリュー・ウィリアムズ監督がメガホンをとった。

テレビ報道に長年携わっている山路氏は「映像の力で真実に迫ろうとする姿に、同じテレビジャーナリズムの世界に生きる人間として、突き刺さる矢のようなものを感じた。改めて頑張らないといけないと思います」と作品を絶賛。最近のニュース番組は「テロップやナレーションが多すぎる」と指摘し、「映像メディアとしての特性が危機に陥っているし、本来メディアはコンプライアンス(法令遵守)に対立する位置に立つべき。ここ最近、イヤな空気が漂っている」と警鐘を鳴らした。

また、非人道的な行為を繰り返したアイヒマンについては「罪を犯したのは確かだが、彼は怪物ではなく、我々と同じ人間であることを忘れると、同じ過ちや悲劇が繰り返されるだけ。この映画は、誰もが怪物になりうるという戒めでもある」と指摘。IS(「イスラム国」)やオウム真理教を例に挙げ、「根底には、思考の停止があるのではないか。人間としては1番危険なこと」と訴えた。

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