劇場公開日 2016年4月23日

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「本物の映像ってのが価値あり」アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0本物の映像ってのが価値あり

2018年10月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

難しい

 まずは裁判所内での撮影が許可されるかどうかという困難に直面する面々。裁判所の壁を改築してテレビカメラ用のスペースを作るという作業。この最初の部分が緊迫感を醸し出す。さらにはソ連のガガーリン、キューバ危機など世界の関心がそちらに向けられるのではないかという懸念もあった。

 撮影監督であるレオ・ホロヴィッツ(ラパリア)は調整室でカメラマンに常に指示を与える。「アイヒマンを撮れ!」と。収容所の悲惨な真実の証言を聞いても動じない、ふてぶてしい態度をとるアイヒマン。罪を認めるかどうかという焦点に釘付けになっているプロデューサー・ミルトン(フリーマン)やテレビクルーたち。実際に強制労働をさせられていた1人のカメラマンが気分が悪いと交替させられたり、証人自身が公判中に倒れたり、ホロコーストの悲惨な状況を物語っている。

 テレビドキュメンタリーを撮る模様を映し出す映画なんてのも珍しいが、ホロコーストの悲劇の実際の映像をアイヒマンに見せたりするシーンが印象的。本物の映像はやはり違う。『ヒトラー最後の代理人』に登場したルドルフ・F・ヘスの名前も挙げられていた。

kossy