パディントンのレビュー・感想・評価
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パディントンとブラウンファミリー
ロンドンに行きたくなる、ファミリームービー。
起承転結がはっきりしていて、わかりやすいストーリーだから、肩の力を抜いて楽しめる映画です。
典型的な笑いのツボは、万国共通なのでしょうか。お約束な流れのコミカルなシーンが多くて、おもしろく見ていました。
ロンドンブリッジや時計台、そしてパディントン駅。個人的にはかつて旅した風景ばかりが出てきたので、鑑賞後はロンドンに行きたくなっちゃいました。
何よりCG映像が、とてつもなく自然で綺麗。パディントンが本当に実在するようでした。そのあたりも映画に入り込める要因かもしれません。映画の中の人たちはみんな、クマが話すことには一切突っ込まないですしね。笑
個性的なキャラクターばかりのパディントンは、家族連れやカップルなど、気楽に映画を楽しみたい人にはぴったりだと思います。
きっちり愛らしい
ウェルメイド
子供は楽しく、大人は興味深くも見れる作品
パディントンの立位置
子供から大人まで楽しめるコメディ
良作
可愛い!!
気楽に楽しめる
コメディとホラーの違い
異世界からやってきた居候が家族を巻き込んだドタバタを引き起こす。
日本の漫画でもおなじみのフォーマットでなんとなくの安心感。
クマが話すってけっこう実写化するには無茶な設定だと思ったけど、違和感は感じなかった。
不二子作品もちゃんと作ったらこんな風に感動できる実写化にできそう。
探検家に対する協会員
「クリケットも午後のお茶もしないものは野蛮である」
探検家の娘
「はじめ1人許せば、どんどん増えていき、しまいには耐えられない環境になる」
お父さん
「クマを受け入れれば家族の安全は脅かされる」
おばあちゃん
「まだ気づいていないのかい。この家にはあのクマが必要なんだよ」
異文化や多様性への理解、特に移民問題に対する明確なメッセージが込められた映画だと思った。
最後の、中国人、インド人、アメリカ人、日本人が出てくる歌で、そのメッセージをより強調している。
家族の考え方や学校の様子で、現代のイギリスの問題点を分かりやすく提示し、その解決策が多様性の受け入れである、と主張する話になっている。
人々が多く忙しく効率主義になっている、リスクを異常に怖がる、排他的である、同調圧力がある、他人に無関心である、家族内でもコミュニケーションがとれていない、お役所仕事的な対応、などなど。
これらはもちろん、イギリスだけではなく、日本を含めた先進国の多くに共通した問題なんだろう。
ペルーのクマの家族を、イギリスが植民地化した場所の暗喩とも解釈できる。
マーマレードの役割が面白い。
1つは、パディントンを受け入れたことによって、家族の文化が1つ増えたこと。
移民を受け入れれば、イギリスは元のままではいられないだろう。しかし、そもそも国とはそんな風に変化していくものだ。そして、新しい文化が定着すると、伝統になる。
もう1つ、マーマレードは文化の逆輸入である、ということ。
もともと探検家がクマの一家に教えたものが、外国から新しい文化のとして戻ってきた。こういう現象も、文化史ではあるあるだ。
あと、おそらく隠れたメッセージとして、移民の側の心構えとしても提示されているものがあると思う。
パディントンは、イギリスの文化を勉強し、イギリスの考え方や文化を理解しようとし、礼儀正しくあろうと努力した。
だから、彼がどんなにはちゃめちゃをやっても、ある種の安心感があり、コメディとして成立していた。
しかし、もしこれが逆で、表面的にはイギリス人に溶け込んで、他人とのコミュニケーションを避け、何も問題を起こさないが、心の中ではイギリス人の価値観を尊重する気持ちがないとしたら。
この場合、ホラーの文脈になる。
可愛くて…感動
リアル過ぎるクマは、ちょっと怖いと思ってましたが、見れば見るほど可愛さが増しました。
同じ回で観ているのもお子ちゃまたちが多くて、子供向けの作品かなと思いきや、さに非ず!
いいセリフがたくさんあって、心に響きました。
ペルーの大自然の中から大都会ロンドンにやって来て、前向きに礼儀正しく出会った人たちに接していたけれど、新しい環境で不安を抱え、変わってると思われないようにしているという子の気持ちに共感してあげるんですよ(ウルッ)
自分は人じゃないから、今いる場所では変わり者であることを、パディントンは知っている。それでも、自分の居場所を見つける。
違いはあっていいんですよ。
それを認め合えることが大事。
教えられました、改めて。
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