杉原千畝 スギハラチウネ
劇場公開日:2015年12月5日
解説
第2次世界大戦時、ナチスに迫害されたユダヤ難民にビザを発給して救いの手を差し伸べ、「日本のシンドラー」とも呼ばれた外交官・杉原千畝の半生を、唐沢寿明主演で描いたドラマ。堪能な語学と豊富な知識を駆使し、インテリジェンス・オフィサー(諜報外交官)として世界各国で諜報活動に携わった杉原千畝は、1939年、リトアニアの日本領事館に赴任。自ら構築した一大諜報網をもって混乱する世界情勢を分析し、日本に情報を送り続けていた。その一方で、日本政府の命令に背いてナチスに迫害されたユダヤ難民に日本通過のビザを発給し、6000人の命を救った杉原の、知られざる信念や信条を描き出す。監督はハリウッドと日本の双方で数々の大作に携わってきたチェリン・グラッグが担当。
2015年製作/139分/G/日本
配給:東宝
スタッフ・キャスト
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2022年6月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
第二次世界大戦中、リトアニアでユダヤ難民にヴィザを発行し多くの人々の命を救った外交官 杉原千畝。
戦時中にも何とか多くの人々を助けたいという人たちがいたということに救われる。
ちょっとあっさりとしていて残念。題材が良いだけにもうちょっと心情に踏み込んだものが観たかったかも。
2022年3月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
小学生の頃から歴史が好きでユダヤのことは知っていたのですが、杉原さんのことを知ったのはこの映画と同時期でした。日本史の時間に鑑賞しました。
この頃の偉人って今では讃えられるけれど、この頃はむしろ悪い行いとされて罰せられることなのに自分のことなんて顧みず行動出来る姿がとてもかっこよかったです。
助けていただいた人が問い合わせてもそんな人はいないと言われた時、なぜ努力が報われないのかと悲しくなりました。
2021年7月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館、TV地上波
この人の事を映画化してくれた事だけでも感謝したいと思います。!
映画の内容を云々する事はさほど重要と思えない程、人として立派な方であり模範な人と思います。!
「日本のシンドラー」と言われているが個人的にはシンドラーより杉原さんのほうが立派に思える。!
それは当時な外務省の命令に違反して自分にも不利益な状況になる事を覚悟したうえでのビザの発行である。!
(日本の敗戦後は自らもその功績を語る事ことなく外務省からも冷ややかな目で見られても言い訳しないで静かに去っていく本当に謙虚な人だ。!)
日本にとって暗い時代にも関わらずユダヤの人を救った杉原さんのような誇れる人物いてくれた事は嬉しい限りです。!
今でこそ、ドラマや歴史番組で取り上げられ知られる様になりましたが30年前まではしっている人はほとんどいなかったと思います。!
知られるようになったのは日本からと言うよりユダヤの人から言い伝えたのでしょうか。?
また河野外務大臣か謝罪したのがきっかけと思いますが。
(今でも知らない人は結構います。)
映画作品があれば後世の人も見られますからね。!
杉原さんに助けられたユダヤの人がお礼を言うだけで何年もかけて探して再開を果たすシーンは涙が出てきました。
受けた恩を忘れず行動をとったユダヤの人にも感動しました。!
追伸
映画とは直接関係ない話であるが5年年位前にテレビで見た話では、杉原さんのふるさとにある記念館に多くのイスラエルの人が訪れると言う。!
ありがたい話である。!
今でもイスラエルの人達は戦乱に苦しんでいる(パレスチナの人を含めて)
複雑な問題と思うが早くこの地域に平和が訪れる事を願うばかりである。!
命のビザを発行した、博愛主義の人というイメージしかありませんでしたが、この映画を観てよかった。
どのくらいの信憑性かは映画ですのでわかりませんが、戦後外務省を追われて、小さな商社にお勤めだったという事実。日本のシンドラーと言われたのは、戦後随分経ってからのこと。やはり誰かが、杉原千畝という現実に存在した人物の事実に光をあて、ひとつの生き様としてみんなに伝えたいと思ったから、ということは言えると思います。2000人以上にビザを発行し、現在その子孫たち4万人、とエンドロールに出てきます。
当局というか、体制はこういう人物を潰そうとする。命がけの人間らしい仕事や、本物のリーダーシップを持つ人は、なぜいつの時代も打ち捨てられるのか。わたしは杉原のような方がもっともっと何人も出てきて欲しいと思いました。潰されても潰されても。杉原は「信じる人」です。時々同じような心のDNAを持つ人同士が、感化され、good manとして期せずして覚醒する。その細い細いネットワークをどうにか繋いで、戦争というものに抵抗した。
戦時下ですから、一つの選択が、生死を五分五分で分けていく。恐ろしいです。無差別に殺されるやり口が出てきますが、まるでゲームのように、面白がって命を奪う。これが人間です。映画とわかっているのに、強い憤りを覚えました。何をどう言っても、究極の事態の時、その人の本性があらわれます。
真実が見えている人は、いつの時代にもいます。
しかし悲しいかな、見えているのに、そして最善を尽くすのに、最悪の方へ流れていくのを止められない。
それは体制という大義、ならぬ大悪に、みんなが盲目的に従っているからです。
傲慢。過信。アホです。そういう人が権力を手にしてしまう。
小日向さん演じる上司の閣下と杉原が、ジェントルに礼儀を守りつつ、激しく猛烈に意見をぶつけ合うシーン。
自分が人として、信じる道を持っているか。
本当に大事なこと、それを貫けるひとは、無名でもヒーローです。宝です。理解者の家族がいてまだ杉原は恵まれていた(協力してくれた外国人の方たちはみな家族を失っていました)。
そのあとまた杉原はとばされますが、むしろ本音が言えたいい時代かも。今の時代、こういう熱さはなくなった気がします。
戦争って本当に嫌だ。馬鹿馬鹿しい。強く強く、そう思いました。組織の命令以前に、人として、どうすべきか。たとえ杉原になれなくても、その何万分の一でもいいから思いと行動を見習おうと思います。
そう思えただけで、このストーリーを映画として遺す意味があると思いました。