世界から猫が消えたなら

劇場公開日:

世界から猫が消えたなら

解説

映画プロデューサー・川村元気による同名ベストセラー小説を、佐藤健&宮崎あおい共演で実写映画化したヒューマンドラマ。脳腫瘍で余命わずかと宣告された30歳の郵便配達員の青年の前に、青年とそっくりな悪魔が姿を現わす。悪魔は青年に、大切なものと引き換えに1日の命をくれるという。電話や映画、時計など大切にしてきたものが次々と失われていく中、青年は元恋人と再会を果たし、かつての思いや別れの時を思い出していく。親友や疎遠になった父の思いに触れ、亡き母が残した手紙を手にした青年は、人生最後の日、ある決断を下す。「いま、会いにゆきます」などの岡田惠和が脚本を手がけ、「ジャッジ!」の永井聡監督がメガホンをとった。人気音楽プロデューサーの小林武史が音楽を担当。

2016年製作/103分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2016年5月14日

スタッフ・キャスト

監督
原作
川村元気
脚本
岡田惠和
製作
市川南
共同製作
岩田天植
久保雅一
畠中達郎
石川康晴
鉄尾周一
坂本健
水野道訓
高橋誠
宮本直人
吉川英作
エグゼクティブプロデューサー
山内章弘
プロデューサー
春名慶
澁澤匡哉
プロダクション統括
佐藤毅
ラインプロデューサー
鈴木嘉弘
撮影
阿藤正一
照明
高倉進
録音
郡弘道
音響効果
斎藤昌利
美術
杉本亮
装飾
渡辺大智
編集
今井剛
音楽
小林武史
主題歌
HARUHI
スクリプター
工藤みずほ
VFXスーパーバイザー
神田剛志
スタイリスト
伊賀大介
衣装
荒木里江
ヘアメイク
荒井智美
制作担当
藤原恵美子
助監督
藤江儀全
キャスティング
田端利江
音楽プロデューサー
北原京子
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(C)2016 映画「世界から猫が消えたなら」製作委員会

映画レビュー

5.0死が教えるもの

2024年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

エンディング直前、「ボク」が父に会いに行く瞬間、母が生まれたばかりの「ボク」を抱えて自宅に戻ってくるシーンに置き換えられる。 父は初めてわが子を見ると「ありがとう、生まれてきてくれて、ありがとう」と言ったところでエンディングロールとなる。 この瞬間、どうしようもなく涙があふれてきた。 もしも世界から猫が消えたなら、この世界はどう変わるのか? もしも僕が死んでしまったら誰か悲しむ人はいるのだろうか? タイトルのこの問いかけに対し、父の言葉が返答としてあるのだろう。 しかしその返答は、問いかけに対するダイレクトなものではない。 その行間を埋めるのが、この作品そのものなのだろう。 「ありがとう」で終わる幸せ それは感謝の心を差し出す「喜び」 この作品は、なんとも言葉にできない心の揺らぎを感じてしまう物語だ。 もう一人の「ボク」は、エゴといった存在だろうか。 「一つ得るには一つ失わなければならない」 自分の命1日分と「何か」 命こそ絶対一番大事なものだと決め込んでいること その対価はこの世界にある「何か」 その何かは想い出とともにあるが、それが消えることで思い出も一緒に消えてゆく。 「それが欲しいなら、何か代わりのものをくれ」 一見対等な取引 常識的なこと 当たり前のこと それが公平 では、この価値対価はすべてに当てはまるのだろうか? シェイクスピアもあの「ヴェニスの商人」で同じ問いかけをしている。 この作品には、このことを自分自身の中で行うという面白さがある。 ボクの人生 ボクの想い出 ボクの命 ボクの大切なもの… これに置き換えることができるものは、この世界には、ない。 置き換える比較そのものができない。 しかし、 突然告げられた死の宣告 喚きたい妄想とは逆に妙な落ち着きとともにある絶望感のボク そんな中で感じる「死と何かを比較してしまう思考」が生み出した究極のエゴ もうひとりのボク 生きられるなら、何を犠牲にできるのか? さて、 作品のあちこちにチャップリンの「ライムライト」の文字が登場する。 この映画そのものは象徴だと思われるが、タツヤが話すチャップリンの言葉がこの作品の背景にあるのだろうと思った。 「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」 普遍的な言葉だ。 またこの言葉と作品との互換性をどうとらえるのかは自由だ。 だが、 物語で主人公の想い出が教えてくれるのは、「ボク」はみんなに愛されていたことだろう。 この気づきが主人公にとっての人生に対する感謝へと変わるのだ。 病気の場合、実に多くの人々が医者から通告される「死」 誰もが最後に直面するこの事実 受け入れられるはずのない事実 葛藤 やがて、 誰にでも「モノの見方を変える」必要性が起きるのだろう。 誰かが何かをしてくれる期待を、自分から感謝を差し出す思いにシフトした時、 手振れのひどい写真の意味 「キャベツ」を持って来たのが父だったこと そして、「ボク」が生まれてきたときに父が言った言葉 それらを思い出したとき、父への確執が感謝に変わったのだ。 「この世界がかけがえのないものでできているのを知った」のだ。 言葉で表現するのが難しいが、胸が熱くなった。 良い作品だと思う。

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R41

3.0かけがえのないモノは?

2024年6月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波

僅かな時間しか残されてない若者の命と引き換えに消していいものを選べと自分の分身の悪魔が囁く。 最初は、彼女との思い出の「電話」が消されると彼女との思い出も消え去り、彼女も主人公の事を忘れてしまう。 その後、「映画」はいらんだろという指示があり、唯一無二の親友との友情も消える。 旅先で出会っていた先輩バックパッカーがつい今そこでお別れしたばかりなのに車に轢かれて死んでしまう。 お母さんとの思い出の猫「レタス」と「キャベツ」。 残っている「キャベツ」も消されようとするが、主人公は、かけがえのないものを失くすぐらいならじぶんの命は惜しくないとようやく思えるようになる。 この映画は、少し時間の前後があり、その点は難しかったが、この世には、「かけがえのないモノ」というモノは、人それぞれにあるはずなので、なんでもなくしていいと思わないようにして欲しいというメッセージが伝わってきた。

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丈さん!

4.5大切な人を想う心の物語

2024年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

事前情報無しでの観賞でしたが…愛に溢れた傑作でした。 家族や恋人を思う愛の物語でした。 原田美枝子と宮崎あおいのナチュラルアクトは妙演でした。 凄く良かったです。

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tuna

3.0レタスとキャベツ

2024年3月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

2024年3月17日 映画 #世界から猫が消えたなら (2016年)鑑賞 脳腫瘍で余命幾ばくもないと告げられた青年の前に悪魔が現われ、世界から何か1つを消せば命が1日延びると伝えられる 電話、映画、時計、猫 物は記憶と結びついているから無くせないということかな

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とし