自由が丘で
劇場公開日 2014年12月13日
解説
カンヌやベネチアといった国際映画祭に作品が出品され、ヨーロッパでも人気の高い韓国のホン・サンス監督が、加瀬亮を主演に迎え、片思いの女性を追いかけてソウルへとやってきた男の姿を描いた。思いを寄せる年上の韓国人女性を追いかけソウルにやってきたモリは、ソウルの街を往来しながら、彼女に宛てた日記のような手紙を書き始める。ある時、迷子の犬を見つけてあげたことをきっかけに、モリはカフェ「自由が丘」の女主人と急接近。2人はワインを酌み交わし、良いムードになるのだが……。カフェの女主人役に、ホン・サンス作品「ハハハ」「3人のアンヌ」にも出演したムン・ソリ。
2014年製作/67分/韓国
原題:Hill of Freedom
配給:ビターズ・エンド
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解説やレビューを見て初めて意味がわかった。これって?
2019年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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ホン・サンスは二作目の観賞。
『次の朝は他人』という映画が最初だったのですが、ストーリーはよく理解はできず。時間が戻って、同じような場面が出てきたりの映画でした。独特な雰囲気があり、他の作品はどんなんだろろう?と思って、こちらを観たら、よく似た感じで、時間の進み方がバラバラで、特にこれといった大きなエピソードがあるわけでなく、どちらかといえば、抑揚が無く、続いていきます。それゆえ、尺の短さのわりに、長く感じます。
主人公モリが年上の女性を想って、韓国に旅をして、その女性を捜す話なのですが、韓国に滞在中のことを手紙(日記のように多くのことが書かれているよう)にしたため、それを受け取った彼女が手紙を落っことして、バラバラになってしまいます。その関係か、ストーリーも時間の通りには進まなくて、ゲストハウスの大家の甥っ子(おじさん)とお酒を飲んで意気投合しているかと思ったら、しばらくして、「はじめまして」みたいな場面があったりです。
モリが読んでいる本『時間』。
モリの説明によると、「時間というものには実体がない。人は時間の概念から逃れられないが、人類は必ずしも、時間の流れに沿って体験する必要はない」とのこと。哲学的な言葉にちょっとハッとして、メモをしたくなったり。そういえば、ある他人のことや、1つの特定の出来事を思い出す時って、必ずしも時間通りに思い出すわけではなく、わりと最近のことを思い出したかと思ったら、ずいぶん過去のことが頭によぎっていたりで、時間がバラバラな方が自然なのかも・・・と思案にふけってしまいました。
女性への手紙には、別の女性といい関係になったことも、すべて赤裸々に書いていたみたいだけれど、加瀬亮が演じるモリだから、かえって、正直な青年という感じがして、違和感がないのが不思議でした。
想っている女性がモリのゲストハウスに訪ねてきて、翌朝、二人が早朝歩く姿が、印象的だったけれど、あれはモリが見た夢(願望)だったのかもしれない。モリよりもだいぶ年上の感じで、決して美人じゃないけど、モリと出くわした時の彼女の笑顔がすごく素敵でした。
加瀬亮、英語でずっと喋っていてすごい!と思ったら、『アウトレイジ』では、英語ペラペラのヤクザであったことを思い出しました。後で調べたら、生まれてまもなく、ワシントンで暮らしていたとのこと。この作品では、いかにも日本人がしゃべる、たどたどしい英語だったけれど、本当はもっと流暢なのかも。
2019年4月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ホン・サンスと言えば、小洒落た雰囲気に男女関係があけすけなので、ヨーロッパウケするのもうなづける方です。そして今作もやはりいつものホン・サンスな味付けで、登場人物の行動が読めないところとかふわっとしたところも加瀬亮の雰囲気とあってました。主役がいつもモテ男なんですよね。
加瀬亮はガス・ヴァン・サントやキアロスタミの作品に出演していて、今回はホン・サンスってなかなかです。そしていくつになっても素敵です。
2019年3月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
主演は日本人、舞台と監督と共演は韓国、台詞は主に韓国語と英語…という、韓国映画だが、何とも不思議な作品。
話自体も。
想いを寄せる韓国人女性を追って、ソウルへやって来た日本人青年。
なかなか再会出来ず、ソウルで過ごす中、一匹の犬を助けた事から、カフェの女主人と親しくなり…。
あらすじだけ聞くと、ドラマチックでロマンチックなラブストーリーのように思えるが…、
主人公の日本人青年と韓国で出会った人々との交流を、ほとんど会話劇中心で描かれ、作風も淡々と。
時間軸もバラバラ。と言うのも、主人公が想いを寄せる相手に手紙を送り、その手紙を読んでいるという構成なのだが、送られてきた順には読んでいない。抜け落ちた手紙もあり。
演出も普通のカメラで撮ったような映像も独特、実験的な構成や加瀬亮の全編ほとんど英語など、不思議な味わいでユニークではあるのだが…、
尺は1時間強。何となく見てたら、何となく終わってしまった。
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